*&ruby(ぷろぺらぴっち){【プロペラピッチ】}; [#w983ccfb]
[[プロペラ]]の設計工学上の指標の一つ。単位はメートルまたはインチ。~
[[プロペラ]]の羽根(ブレード)が1回転するごとに、その[[プロペラ]]を搭載した機体がどれだけの距離を推進するかを表す。~
~
[[プロペラ]]の大きさとブレードの角度から数学的に算出できる(ただし、実測すると理論値の60〜90%程度の値である場合が多い)。~
ごく単純に言って、[[プロペラ]]自体が巨大であるほどプロペラピッチも大きくなる。

>p'=2πr tanβ~
-''p''' ― プロペラピッチ
-''r'' ― プロペラ回転面の半径
-''β'' ― ブレードとプロペラ回転面の角度

[[エンジン]]出力の多寡、機体の重量、[[推力重量比]]はプロペラピッチの算出において考慮されない。~
自重が重いほど[[プロペラ]]の回転数が低く、[[推力]]が高いほど回転数が高くなり、結果として[[推力重量比]]に関わらずプロペラピッチは一定となる。~
(ただしこれは流体力学上の諸現象を考慮しない単純化された数式であり、実測では機体諸元がプロペラピッチに影響を及ぼしているものと考えられる)~
~
逆にプロペラピッチは[[推力]]に影響を及ぼし、プロペラピッチが大きくなると[[プロペラ]]の回転数が減少し、小さいと回転数が上昇する。~
一般に、[[プロペラ]]は回転数が低いと[[推力]]変換効率が高くなる代わりに加速が遅く、回転数が高いと加速が速いものの[[推力]]効率が悪化する。~
一般に、[[プロペラ]]は回転数が低いと[[推力]]変換効率が高くなる代わりに加速が遅く、回転数が高いと加速が速いものの[[推力]]効率が悪化する。

**可変ピッチプロペラ [#m5875672]
[[プロペラ]]に求められる性能要件は速度域ごとに異なるため、プロペラは運航中にプロペラピッチを変更できるように設計されるのが一般的。~
~
関連:[[リバーサルピッチ]] [[可変ピッチプロペラ]] [[フェザリング]]

低速時には浅い角度で回転数を増やして加速を早くし、高速に達したら角度を深くして[[推力]]効率を高める。~
また、[[エンジン]]停止時に[[滑空持続時間>滑空比]]を稼ぐための[[フェザリング]]や、急減速が必要な場合の[[リバーサルピッチ]]が可能な[[プロペラ]]もある。~
~
この駆動機構は[[油圧ポンプ]]を用いる場合と[[電動機]]を用いる場合がある。~
いずれにせよ高速回転する[[プロペラ]]の内部に駆動機構を組み込むのは工学上相当な困難を伴い、そのような機構を実装できる製造業者は多くない。
IP:43.234.255.218 TIME:"2023-11-21 (火) 12:01:23" REFERER:"http://mmsdf.sakura.ne.jp/public/glossary/pukiwiki.php" USER_AGENT:"Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64; rv:109.0) Gecko/20100101 Firefox/119.0"

トップ 編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS