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*&ruby(てぃーきゅうじゅう){【T-90】}; [#l7da388b]

ロシア連邦が開発した第三世代主力戦車。~
ロシア連邦が開発した第三世代[[主力戦車]]。[[愛称]]はロシアでは「ウラジーミル」、インドでは「ビシュマ」。~
旧ソ連時代に開発が開始され、ソ連崩壊後に生産が開始された。~
愛称はウラジーミル。~
~
主砲は[[T-72]]などの2A46 125mm滑腔砲を改良した2A46M-2であるが、[[T-80]]と同じく誘導[[対戦車ミサイル]]を発射でき、更に新型のタンデム[[HEAT>成形炸薬弾]]の9K119M「レフレクス」対戦車ミサイル([[NATOコード]]AT-11 スナイパー)も発射可能となり、5000mでの交戦が可能。~
射撃統制装置などは、T-80Uの改良型に装備されている[[赤外線]]誘導方式の[[対戦車ミサイル]]のレーザ受光に反応起動し強力な[[赤外線]]を出してミサイルジャミングを行う「シトーラ1」と呼ばれる自己防衛システムが装備されている。~
また、装甲には「コンタークト5」[[爆発反応装甲]]を装備する。~
エンジンは出力840馬力の物を搭載しているが機動性は欧米に比べ劣る為、より強力な1000馬力程度のエンジンの搭載も考慮されている。~
開発の契機は、[[湾岸戦争]]において、前世代である[[T-72]]を用いていたイラク[[機甲部隊]]が惨敗した事にある。~
これによって失墜したロシア製兵器の威信を取り戻すべく、西側の第三世代主力戦車に対抗する事を主眼とした。~
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主砲は[[T-72]]などの2A46 125mm[[滑腔砲]]を改良した2A46M-2。~
[[装弾筒付翼安定式徹甲弾]]・[[成形炸薬弾]]・[[榴弾]]などの標準的な戦車砲弾に加え、9K119M「レフレクス」[[対戦車ミサイル]]([[NATOコード]]:AT-11「スナイパー」)も砲身に装填・発射できる。~
このミサイルは[[セミアクティブレーザー誘導]]方式の[[タンデム]][[成形炸薬弾]]で、最大射程は5,000m、[[均質圧延装甲]]を750mm〜800mm程度まで貫通する。~
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防御面ではTShU-1-7「シュトーラ-1」(Штора:「窓掛け」の意)電子光学式アクティブ防護システムを装備。~
[[レーザー]]照射を検知して強力な[[赤外線]]を放出し、[[FLIR]]や[[赤外線誘導]]を[[攪乱>ジャミング]]する。~
また、装甲は積層装甲と「コンタークト5」[[爆発反応装甲]]を装備する。~
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エンジンはT-72系列のエンジンを改良したV-84MS(出力840馬力)を搭載している。~
車重も軽く第三世代としては悪くない水準だが、西側の戦車に対して重量出力比で劣るため[[運動性]]は高くない。~
改善策としてより強力な1,000馬力程度のエンジンの搭載も考慮されている。~
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輸出も行われており、インドやアルジェリアなどに輸出されている。~

**性能諸元[#u3c6ce44]
全長:9.53m~
全幅:3.78m~
全高:2.22m~
戦闘重量:46.5t~
エンジン:V-84MS液冷ディーゼル・エンジン(出力840hp)~
登坂力:60%~
超堤高:0.85m~
超壕幅:2.8m~
最大速度:60km/h(路上)~
航続距離:550km~
装甲:複合装甲~
携行弾数:43発(125mm滑腔砲)/300発(12.7mm機銃)/2000発(7.62mm機銃)~
乗員:3名~
兵装:2A46 125mm滑腔砲1門、NSTV 12.7mm重機関銃1挺、PKT 7.62mm機関銃1挺~
生産台数:455輌~
**スペックデータ[#u3c6ce44]
|乗員|3名|
|全長|9.53m|
|車体長|6.86m|
|全高|2.22m|
|全幅|3.78m|
|戦闘重量|46.5t|
|懸架方式|トーションバー|
|[[エンジン]]|V-84-MS 4ストロークV型12気筒[[液冷>液冷エンジン]][[スーパーチャージド>スーパーチャージャー]][[ディーゼル>ディーゼルエンジン]](出力840hp)&br;V-92-S2 V型12気筒12気筒液冷[[ターボチャージド>ターボチャージャー]]ディーゼル(出力1,000hp)(T-90A)&br;AB-1-P28補助エンジン(出力1kW)|
|登坂力|60%|
|超堤高|0.85m|
|超壕幅|2.8m|
|最大速度&br;(整地/不整地)|60km/h / 45km/h|
|[[行動距離>航続距離]]|375km&br;550km(外部タンク搭載時)|
|[[装甲]]|[[複合装甲]](対化学反応合金、対[[APFSDS>装弾筒付翼安定式徹甲弾]]、対[[HEAT>成形炸薬弾]]装甲)|
|防護装備|TShU-1-7「シュトーラ-1」防護システム|
|兵装|2A46M-1 51口径125mm滑腔砲×1門(携行弾数43発)&br;Kord 12.7mm重機関銃×1挺(携行弾数300発)&br;PKT/PKMT 7.62mm機関銃×1挺(携行弾数2,000発)|
|開発社|産業合同「ウラルヴァゴンザート」(ウラル車輌工場)|
|生産台数|455輌|
|採用国|ロシア、インド、アルジェリア、サウジアラビア、キプロス、トルクメニスタン|

**派生型[#u3c6ce44]
-T-72BM:~
原型モデル。~
~
-T-90:~
基本型。~
当初はT-72BUと呼ばれた。~
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-T-90E:~
T-90の輸出型。~
~
-T-90S「ヴラジーミル(Владими́р)」:~
後期型。~
~
-T-90S「ビーシュマ(Bhishma)」:~
インドでの[[ライセンス生産]]型。~
[[愛称]]はインド叙事詩マハーバーラタの登場人物に由来。~
主砲を2A46M-4 51口径125mm[[滑腔砲]]に換装し、[[9K119「レフレークス(AT-11「スナイパー」)」>AT-11]]の改良型である9K119M「レフレークスM」主砲発射式[[対戦車ミサイル]]の運用が可能となっている。~
また、[[複合装甲]]にインド国産の「カンチャン・アーマー」、[[射撃管制装置>火器管制装置]]にフランスのタレス社とベラルーシの合弁企業が開発した熱線映像装置を備えた1A4GTを採用している。~
エンジンはV-92-S2 V型12気筒液冷ターボチャージドディーゼル(出力1,000hp)を搭載する。~
~
-T-90M「ビーシュマ」:~
インドでのライセンス生産型。~
[[爆発反応装甲]]に「コンタークト5」を採用し、フランスのタレス社製の「カテリンFC」夜間暗視システムを導入して夜間戦闘能力を向上させた。~
また、砲塔上に[[RWS>リモートウェポンシステム]]を装備し、サーブLEDS-150 アクティブ防護システムや、インド国産のオートマチックトランスミッション、タレットの電気油圧スリップリングも採用した。~
~
-T-90K:~
指揮戦車型。~
~
-T-90SK:~
S型の指揮戦車型。~
~
-T-90A:~
2007年に[[ロシア連邦軍>ロシア軍]]への導入契約が結ばれた最新型。~
「ウラジーミル[[砲塔]]」と呼ばれる角ばった外観の溶接式の[[砲塔]]に2A46M-5 55口径125mm[[滑腔砲]]を装備。~
エンジンはV-92-S2(出力1,000馬力)に換装されている。~
~
-T-90SA:~
アルジェリアへの輸出型。~
~
-T-90M:~
全周旋回式の車長用サイトを装備した試作型。T-90AMとも。~
~
-T-90MS:~
現在インドと交渉中の最新型。~
バスル部を設けた[[砲塔]]やRWS、アップグレードされた光学機器、新型爆発反応装甲「レリークト」と車体後部がケージ装甲となったサイドスカートを有する。~
エンジンはV-92S2F(出力1,130shp)に強化され、変速装置もオートマチック・トランスミッションが採用されている。~
~
-T-90M「プロルイヴ」:~
T-90MSのアップグレードモデル。~
T-14「アルマータ」用に開発された技術の多くが搭載されている。~
主砲はT-14と同じ2A82-1M 125mm滑腔砲、副武装に遠隔操作式の"Kord MT"12.7mm重機関銃を装備する。~
主砲は[[劣化ウラン>劣化ウラン弾]]の芯を持ち、射程2,000mからRHA換算で1mの戦車用装甲板を貫通するとされる3BM69「ヴァクーム1(Vacuum-1)」[[APFSDS>装弾筒付徹甲弾]]、戦車の乗員によって爆発モードの切り替えが可能な「テリニク(Teknik)」[[HE-Frag>榴弾]]、最大有効射程12kmの3UBK21「スプリンテル(Sprinter)」[[対戦車ミサイル]]を発射可能。~
~
-BREM-72:~
装甲回収車型。~
~
-MTU-90:~
[[架橋]]戦車型。~
~
-IMR-3:~
[[戦闘工兵>工兵]]車型。~
~
-BMR-3:~
[[地雷]]処理車型。~

T-72BM:T-90の原型~
T-90:当初はT-72BUと呼ばれた基本タイプ。~
T-90E:輸出型~
T-90S「ヴラジーミル」:後期型~
T-90S「ブヒーシュマ」:TShU-1-7「シトーラ1」を装備していないインドの[[ライセンス生産]]型~
T-90K:指揮型~
T-90SK:指揮型~
T-90A:2007年にロシア連邦軍への導入契約が結ばれた最新型。~


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