*&ruby(てぃーはちじゅうよん){【T-84】}; [#ne83ac88]
ウクライナの主力戦車。~
T-80UDをベースに開発され、試作車は1994年に完成し、1999年からウクライナ陸軍で運用が開始されている。~
主に、O・O・モローゾウ記念ハルキウ機械製造設計局(モローゾフ設計局)とV・O・マールィシェヴ記念工場が製造を担当している。~
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主な特徴として、[[砲塔]]をロシア製鋳造[[砲塔]]にかわりウクライナ製の溶接[[砲塔]]を採用した以外はT-80UDと同様である。~
主砲はKBA-3 125mm滑腔砲を搭載しており、ベース車両と同様に対戦車ミサイルの発射能力を持つ。~
その他、1,200馬力のエンジンの搭載やTShU-1-7「シュトーラ1」対赤外線防御装置の装備、[[火器管制装置]]のデジタル化などの改良が施されている。~
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主な派生型としては西側仕様の[[砲塔]]を搭載した「オプロート」や[[NATO>北大西洋条約機構]]標準の120mm主砲を搭載した「ヤタハーン」がある。~
ウクライナのほか、アンゴラやグルジア、パキスタンで採用されている。~
**性能諸元 [#sde19fcd]
|乗員|3名|
|全長|9.66m(砲身含む)|
|車体長|7.7m|
|全高|2.21m|
|全幅|3.59m|
|戦闘重量|46t|
|エンジン|KMDB 6TD-2 水平対向型[[ディーゼルエンジン]](出力1,200hp)|
|懸架方式|トーションバー|
|登坂力|63%|
|超堤高|1m|
|超壕幅|2.8m|
|最大速度|65〜70m/h(路上)&br;45〜50km/h(不整地)|
|[[行動距離>航続距離]]|540km|
|[[装甲]]|[[複合装甲]]&br;[[爆発反応装甲]]|
|兵装|KBA-3 125mm滑腔砲×1門&br;KT-12.7 12.7mm重機関銃×1挺&br;KT-7.62 7.62mm機関銃×1挺&br;「シュトーラ-1」対赤外線防護装置|
**派生型 [#o5f4a85c]
-T-84~
基本モデル。~
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-T-84U~
T-84のアップグレード型。~
装甲サイドスカートや「コンタークト5」[[ERA>爆発反応装甲]]、衛星ナビゲーションシステム、指揮官用レーザー測距儀などを装備している。~
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-オプロート(Оплот)~
T-84Uの発展型。愛称はウクライナ語で砦のこと。~
西側仕様の全溶接[[砲塔]]を搭載し、エンジンを1,200馬力のものに換装したほか、徹甲弾への防御力も向上した「ニージュ((«Ніж»:ナイフの意味。))」[[ERA>爆発反応装甲]]や光学・電子対抗システム、新しい赤外線暗視装置などを搭載している。~
ウクライナ陸軍で少数が運用されている。~
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--オプロートM(Оплот М)~
オプロートに新しいタイプのニージュ装甲や赤外線妨害装置を搭載した発展型。~
サイドスカートまで大型の爆発反応装甲で覆われている。~
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-ヤハターン(Ятаган)~
トルコ軍向けに開発された発展型。愛称はヤタガン((オスマン帝国(トルコ)で16世紀から19世紀後半まで使用された片刃の刀剣。))のこと。~
主砲に[[NATO>北大西洋条約機構]]標準の120mm砲を搭載したほか、駆動系や火器制御システム系を中心に多くの改良が施された。~
主砲は、アメリカ製の[[APFSDS>装弾筒付翼安定式徹甲弾]]であるM829の劣化ウラン弾などの他、この砲のために特別に開発された120mm仕様の9M119M「レフレークスM」[[対戦車ミサイル]]が運用できる。~
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-BMU-84~
オプロートの車体を流用した架橋戦車型。~
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-BTMP-84~
オプロートの車体を流用して製作された[[歩兵戦闘車]]型。~

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