*&ruby(てぃーはちじゅう){【T-80】}; [#p00675a0]
ソ連の主力戦車。~
[[T-64]]の改良・発展型として1960年代末期から開発され、ソ連軍には1976年に採用された。~
エンジンには[[ガスタービン]]エンジンを採用し、主砲は2A46 120mm滑腔砲を搭載、主砲は[[APFSDS>装弾筒付翼安定式徹甲弾]]や[[HE-FRAG>榴弾]](高性能榴弾)、9M112「コブラ」及び9M119M「レフレークスM」[[対戦車ミサイル]]（射程4,000m）を発射できる。~
他にガスタービンエンジンを採用した戦車としては、アメリカの[[M1「エイブラムス」>M1]]やスウェーデンの[[Strv.103]]などがある。~
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ロシア陸軍の他、ウクライナやアラブ首長国連邦、韓国などに輸出されている。~
改良型として、「コンタークト5」[[爆発反応装甲]]を装備し、ガスタービンエンジンをGTD-1250（1,250hp）に換装したT-80Uなどがある。~
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**性能諸元[#u3c6ce44]
|乗員|3名|
|全長|9.53m&br;9.651m（T-80U）|
|車体長|7m|
|全高|2.22m&br;2.202m（T-80U）|
|全幅|3.78m&br;3.582m（T-80U）|
|戦闘重量|46.5t&br;46t（T-80U）|
|エンジン|・T-80A：GTD-1000[[ガスタービン]][[エンジン]]（出力1,000hp）&br;・T-80U：GTD-1000TF（出力1,000hp）またはGTD-1250ガスタービンエンジン（出力1,250hp）&br;・T-80UD：6TD水平対向型[[ディーゼルエンジン]]（出力1,000hp）|
|懸架方式|トーションバー|
|登坂力|60%|
|超堤高|0.85m|
|超壕幅|2.8m|
|最大速度|65km/h（路上）/45km/h（不整地）&br;70km/h（路上）/50km/h（不整地）（T-80U）|
|[[行動距離>航続距離]]|335km/600km（外部燃料タンク搭載時）&br;400km（T-80U）|
|[[装甲]]|[[複合装甲]]&br;「コンタークト1」[[ERA>爆発反応装甲]]&br;その他各種装甲|
|兵装|2A46 125mm滑腔砲×1門（携行弾数43発）&br;NSTV 12.7mm重機関銃×1挺（携行弾数300発）&br;PKT 7.62mm機関銃1挺（携行弾数2,000発）|
|生産台数|455輌|
**派生型[#u3c6ce44]
-SKB-2~
T-80の原型。T-64の発展型としてレニングラートのキーロフ工場で開発された。~
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-T-80~
開発名称219型。[[T-64]]に1100馬力のGTD-1000タービンエンジンを搭載した初期量産型。~
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-T-80A~
開発名称219A型。T-80UD仕様への改修型。~
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-T-80B~
開発名称219R型。9M112「コブラ」[[対戦車ミサイル]]の運用能力やセラミック装甲を追加した型。~
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-T-80BK~
開発名称630型。T-80Bの指揮戦車型。ナビゲーションシステムと無線装置を装備する。~
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-T-80BV~
開発名称219RV型。「コンタークト1」[[爆発反応装甲]]を装備したT-80Bの派生型。~
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-T-80U~
開発名称219AS型。T-80U 1985年型。9M114「レフレークス」対戦車ミサイルの運用能力を獲得した。~
また、砲塔が新しくなり、新型の「コンタークト5」爆発反応装甲やナビゲーションシステムが装備された。エンジンにはGTD-1250ガスタービンエンジン（1,250hp）が搭載された。~
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--T-80U（M）~
開発名称219AS型。[[火器管制装置]]が刷新されたT-80Uの派生型。~
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--T-80UK~
T-80Uの指揮戦車型。新装備としてTShU-1-7「シュトーラ1」対赤外線アクティヴ防御システム、TNA-4-3、KV無線装置などを装備した。~
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--T-80UE~
T-80UKの輸出型。TShU-1-7「シュトーラ」は装備していない。~
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--T-80UD~
計画名称478B型。愛称は「ベリョーザ」（ロシア語で「白樺」を意味する）。~
もともとは旧ソ連向けに1985年に開発したT-80Uの派生型で、整備維持コストと調達コストの低減を図るユーザー向けのモデルである。~
[[T-64]]用の6TD水平対向型ディーゼル・エンジン（1,000馬力）を搭載する。~
パキスタンにも輸出された。~
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--T-80UDK~
T-80UDの指揮戦車型。~
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--T-80UM~
T-80Uの発展型。従来の「ルナー」赤外線画像サイトを「ブラーン」温度画像サイトに換装した型。~
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-T-80UM1~
愛称は「バールス」（ロシア語で「雪豹」のこと）。~
T-80Uの発展型で「アレーナ」アクティヴ防禦システムを装備する。~
オムスクでの兵器ショーでは常連だが、まだ販売には至っていない模様である。~
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-チョールヌイ・オリョール~
T-80UM-2と呼ばれるT-80UMの発展型。詳しくは[[チョールヌイ・オリョール]]の項を参照。~
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-T-84~
ウクライナが開発したT-80UDの発展型。~
防御装備として、新しい装甲システムのほか、TShU-1-7「シュトーラ1」対赤外線アクティヴ防御システムを装備している。~
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--T-84U~
T-84のアップグレード型。~
装甲サイドスカートや「コンタークト5」[[ERA>爆発反応装甲]]、衛星ナビゲーションシステム、指揮官用レーザー測距儀などを装備している。~
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--オプロート（Оплот）~
T-84Uの発展型。愛称はウクライナ語で砦のこと。~
西側仕様の全溶接砲塔を搭載し、「ニージュ（ナイフ）」[[ERA>爆発反応装甲]]や光学・電子対抗システム、新しい赤外線暗視装置などを搭載している。~
ウクライナ陸軍で少数が運用されている。~
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--オプロートM（Оплот М）~
オプロートに新しいタイプのニージュ装甲や赤外線妨害装置を搭載した発展型。~
サイドスカートまで大型の爆発反応装甲で覆われている。~
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--ヤハターン（Ятаган）~
トルコ軍向けに開発された発展型。愛称はヤタガン（小刀の一種）のこと。~
主砲に[[NATO]]標準の120mm砲を搭載したほか、駆動系や火器制御システム系を中心に多くの改良が施された。~
主砲は、アメリカ製の[[APFSDS>装弾筒付翼安定式徹甲弾]]であるM829の劣化ウラン弾などの他、この砲のために特別に開発された120mm仕様の9M119M「レフレークスM」[[対戦車ミサイル]]が運用できる。~
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--BREM-84~
[[BMP-1]]ベースのBREM-2や[[T-64]]ベースのBREM-64の後継車輌として、オプロートの車体をベースに開発された装甲回収車型。~
BREMとは~
「Броньована ремонтна евакуаційна машина」~
（装甲を施された修理・回収用車輌という意味）の略語である。~
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--BMU-84~
オプロートの車体を流用した架橋戦車型。~
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--BTMP-84~
オプロートの車体を流用して製作された[[歩兵戦闘車]]型。~
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-BREM-80U~
T-80Uの車体を流用して開発された装甲回収車型。~
18tクレーンと35tウィンチを搭載。~
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-2S19「ムスターS」~
T-80の走行システムにT-72のV-84Aディーゼルエンジンを組み合わせた自走榴弾砲型。詳しくは[[2S19]]の項を参照。~
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-T-90~
[[T-72]]の車体設計を元にT-80の技術を組み合わせた車両。~
詳しくは[[T-90]]の項を参照。~
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