【START I】 †
第一次戦略兵器削減条約 (START I)
1991年7月31日に米ソで署名された軍縮条約で、
・米ソ両国が配備する大陸間弾道ミサイル(ICBM)
・潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)
・核兵器を運搬可能な戦略爆撃機
の総数を、条約の発効から7年後にそれぞれ1600基(機)へ削減することを規定した。
また、それ以外にも、
- 配備される戦略核弾頭の総数を6000発に制限
- このうち、ICBM及びSLBMに装着される戦略核弾頭の総数を4900発までに制限
- ロシアが保有する「重ICBM」(破壊力が大きいICBMを指す。SS-18?がこれに該当)の総数を1989年時点の308基から154基に削減
などがそれぞれ規定された。
ソ連崩壊後、旧ソ連の戦略核はロシア・ウクライナ・ベラルーシ・カザフスタンの4カ国に分散する事になったが、1992年5月にリスボン議定書が調印され、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンの3カ国は領土内にある戦略核兵器を撤去しロシアに移送、旧ソ連の全戦略核を継承したロシアがSTART Iを履行することになった。
なお、リスボン議定書はロシアを除く3カ国が非核兵器国として核兵器拡散防止条約?(NPT?)に参加することが条件とされていたが、ウクライナの条約批准とNPT条約加盟が難航し、START I発効の最終段階である当事国5カ国の批准書の交換は、2年以上のちの1994年12月になっている。