*&ruby(えすえいちろくじゅう){【SH-60】}; [#xfab9de7]
Sikorsky SH-60 &ruby(シーホーク){Seahawk};~
従来、[[アメリカ海軍]]の[[水上艦]]（[[巡洋艦]]・[[駆逐艦]]・[[フリゲート]]）に搭載する艦載[[対潜ヘリコプター]]として使われてきたカマン[[SH-2「シー・スプライト」>SH-2]]の後継機として、[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]が[[UH-60]]をベースに製造した機体。~
「軽量艦載多目的システム（LAMPS）Mk.3規格」に適合するよう改修されたため、[[UH-60]]との共通性は約80%程度である。~
機体構造は、格納庫に収納するためにテイルブームと[[メインローター]]に折りたたみ機構が組み込まれ、[[ランディングギア]]の位置も変更されている。~
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対潜機材としては、[[レーダー]]、[[MAD>磁気捜索装置]]、[[ソノブイ]]、各種電子機器などを搭載している。~
また、武装として[[対潜魚雷]]、[[AGM-119]]、[[AGM-114]]を搭載でき、日本では警戒監視用に74式7.62mm[[機関銃]]を携行することもある。~
初期運用者である[[アメリカ海軍]]の他、諸外国の海軍でも広く使用されている。~
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[[アメリカ海軍]]向けには用途別に多くのバリエーションが造られていたが、今後は多用途対潜型のMH-60Rと、多用途輸送型であるMH-60Sの2機種に統合される予定。~
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参考リンク：http://www.sikorsky.com/details/0,3036,CLI1_DIV69_ETI264,00.html~
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http://www4.plala.or.jp/klesa108/temp/sh60j.jpg ~
SH-60J
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**スペックデータ [#bbc14ee6]
|乗員|3名+兵員8名|
|[[主ローター>メインローター]]直径|16.36m|
|全長|19.76m|
|胴体長|15.26m|
|全高|5.18m|
|空虚重量|6,369kg|
|最大離陸重量|9,927kg|
|最大兵装搭載量|2,700kg|
|機外吊り上げ重量|4,000kg|
|[[エンジン]]|[[GE>ジェネラルエレクトリック]] T700-401[[ターボシャフト]]（[[推力]]1,260kW）×2基|
|[[速度]]&br;（最大/巡航）|195kt/148kt|
|[[上昇率]]|1,650ft/min（8.38m/s）|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|5,800m|
|[[ホバリング]]高度限界|2,895m（OGE）|
|[[航続距離]]|600nm|
|>|CENTER:兵装|
|機銃|[[M60D 7.62mm機銃>M60]]&br;[[M240 7.62mm機銃>MAG]]&br;74式7.62mm機銃（SH-60J、必要に応じて搭載）&br;[[M2 12.7mm機銃>ブローニングM2]]&br;[[GAU-17 7.62mmミニガン>M134]]&br;[[M197 20mmガトリングガン>M61A1]]（MH-60S）&br;Mk.44 Mod.0「ブッシュマスターII」30mm[[機関砲]]((迅速空中[[機雷]]掃討システム（RAMICS）に搭載。))|
|ミサイル|[[AGM-114M/N「ヘルファイアII」>AGM-114]]×4基（B型/H型）/8基（MH-60S Block3）&br;[[AGM-119「ペンギン」>AGM-119]]|
|魚雷|Mk.46短魚雷またはMk.60短魚雷×3発&br;[[97式短魚雷>97式魚雷]]または[[12式短魚雷>12式魚雷]]（SH-60K）|
|>|CENTER:主要装備品&br;（SH-60J）|
|情報処理|戦術情報処理表示装置|
|通信機材|[[UHF]]無線機（航空無線）&br;UHF/[[VHF]]無線機（船舶無線）&br;暗号通信装置&br;[[データリンク]]装置&br;HF無線機（[[航空管制隊]]、[[護衛艦]]、基地司令部との通信用。最大到達半径約300[[海里]]）|
|航法器材|自動操縦装置&br;[[慣性航法装置]]&br;[[ドップラーレーダー]]航法装置&br;[[TACAN]]航法装置&br;[[VOR]]航法装置&br;UHF/DF|
|哨戒用器材|[[レーダー]]最大捜索距離 約100nm（180km、高度約2,000mでの数値）&br;HQS-103[[ディッピングソナー]]&br;[[ソノブイ]]×25本&br;[[ESM]]逆探装置&br;[[MAD>磁気捜索装置]]（オプティカルポンピング式磁気探知機 [[AN/AQS-81]]シリーズ、探知範囲約500m）&br;[[FLIR]]（一部のみ）&br;航空カメラ&br;暗視双眼鏡&br;ジャイロ付き双眼鏡&br;画像伝送装置|
|救難用器材|サーチライト&br;レスキューホイスト（荷重制限600lb/約270kg）&br;カーゴフック（荷重制限4,000ポンド / 約1,900kg）&br;海面着色剤（マリンロケーションマーカー）|
|その他|[[RAST]]（着艦拘束装置）&br;自機防御装置（[[チャフ]]/[[フレア]]）&br;[[GPSシステム>全地球測位装置]]&br;機外燃料タンク（JP-5 800ポンド / 約1時間飛行可能）&br;マーカーシューター（発煙筒投下器。発煙筒Mk.7（15分間燃焼）またはMk.6（約45分間燃焼））&br;水中発音弾（音響警告用。電子音型と爆発音型がある）&br;空中消火器材&br;カーゴフック（機外取付貨物、最大荷重約2t）|
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**主な派生型 [#h5bce847]
-YSH-60B：~
試作型。~
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-SH-60B「シーホーク」：~
米海軍で使用されている[[巡洋艦]]、[[駆逐艦]]、[[フリゲート]]搭載型。~
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-SH-60F「オーシャンホーク」：~
[[SH-3]]の後継機として、SH-60Bから[[レーダー]]などの機材を撤去し、[[ディッピングソナー]]を搭載した[[空母>航空母艦]]搭載型。~
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-SH-60J：~
[[海上自衛隊]]向けにSH-60Bを[[三菱重工業]]で[[ライセンス生産]]した機体。~
ソノブイに加え、[[ディッピングソナー]]など多数の対潜機材を積んでいるため[[キャビン]]が狭い((8271号機以降は、ソノブイ投射器及びソノブイ処理関連の装備品を取り降ろし、電子機器搭載ラックを左舷側に集中させてキャビン空間を広げた機体が数機存在する。))。~
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-SH-60K：~
SH-60Jを日本独自に発展させた機体。~
対潜・対艦能力強化や生存性向上、キャビンの大型化などが行われている。~
燃費改善を目的に[[メインローター]]の形状を変更したため、SH-60Jに比べて30ktほど速度が低下している。~
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-USH-60K：~
SH-60J改（後のSH-60K）試作1号機を、各種装備品の評価試験用テストベッドに改修した機体。~
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-HH-60H「レスキューホーク」：~
SH-60Fから対潜機材を撤去し、[[SEALs]]の輸送や[[戦闘捜索救難]]任務用に改装された機体。~
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-HH-60J「ジェイホーク」：~
[[アメリカ沿岸警備隊]]の[[捜索救難]]型。~
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-MH-60R：~
SH-60B/Fを改修し、対潜機材の積み替えでそれぞれの任務を全て遂行できる万能型。~
旧称「ストライクホーク」~
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-MH-60S「ナイトホーク」：~
[[UH-46>CH-46]]およびHH-60Hの後継となる多用途輸送型。~
胴体構造は[[陸軍>アメリカ陸軍]]が使用する[[UH-60L>UH-60]]に似ている。~
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-MH-60T：~
HH-60Jの対テロ戦対応改修型。~
[[エンジン]]や[[アビオニクス]]等を更新したうえ、機銃や[[装甲]]も追加した。~
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-CH-60E：~
[[アメリカ海兵隊]]向けの強襲輸送型。提案のみ。~
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-S-70B-2：~
オーストラリア向けの機体。SH-60B/Fの両方の能力を持つ。~
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-S-70B-6：~
ギリシャ向けの機体。SH-60B/Fの両方の能力を持つ。~
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-S-70B-7：~
タイ向けの機体。SH-60Bに[[捜索救難]]能力が追加されている。~
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-S-70B-28：~
SH-60Bのトルコ向けの機体。~
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-S-70C-1「サンダーホーク」：~
台湾向けの機体。SH-60B/Fの両方の能力を持つ。~
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-X-49「スピードホーク」：~
パイアセッキ社による、YSH-60Fを[[複合ヘリコプター]]化した[[実験機]]。
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