【SH-2】(えすえいちつー)

Kaman SH-2 Seasprite(シースプライト)
アメリカのカマン?社が、アメリカ海軍向けに製造していた艦載汎用/対潜ヘリコプター

本機のルーツは、1960年代に海軍向けの単発汎用ヘリコプターとして開発された「UH-2」に由来する。
同機は洋上運用のために長い航続距離を必要としたことから、カマン?社製ヘリコプターの一大特徴である交差反転ローターをやめ、一般的なシングルローター形式で作られた。
一方で、ローターブレードには制振効果の高いサーボフラップ?が採用されている。

本機はこのUH-2を、1970年代に海軍が計画したLAMPS(軽多目的航空システム)計画に対応するために改良したものである。
小柄な機体ながらレーダーソノブイMADなどを装備し、本格的なLAMPSが配備されるまでのつなぎとして活躍した。
後にSH-60が「LAMPS3」として就役し、順次これに取って代わられたが、搭載力の小さいノックス?フリゲートなどやSH-60が未装備の部隊においては、「LAMPS1」としてしばらくの間運用され続けた。

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スペックデータ(SH-2G)

乗員3名(操縦士副操縦士戦術士(TACCO)、センサー操作員(SENSO))
主ローター直径13.4m
全長16.0m
全高4.5m
全幅13.4m
胴体長11.68m
空虚重量4,130kg
最大離陸重量6,124kg
エンジンGE T700-GE-401/401Cターボシャフト推力1,723shp)×2基
速度
(最大/巡航)
138kt/120kt
海面上昇率762m/min
実用上昇限度7,285m
ホバリング高度限界6,340m(IGE)/5,486m(OGE)
航続距離540nm
兵装Mk.46またはMk.50短魚雷×2発のほか、7.62mm機銃を装備可能。


派生型

  • UH-2A(HU-2K-1):
    汎用輸送ヘリコプター型の初期生産型。
    エンジンはGE T58-GE-8B(1,250shp)×1基を搭載。

  • UH-2B(HU-2K-1U):
    UH-2Aの電子装備を軽減し、作戦範囲を有視界飛行に限定した汎用輸送ヘリコプター型。

  • UH-2C:
    A型及びB型のエンジンを双発にした型。

  • NUH-2D(NUH-2C):
    UH-2CにAIM-9AIM-7空対空ミサイルの搭載および発射を可能にした評価試験機。

  • HH-2C:
    捜索救難型。機首下面にミニガン1丁を搭載可能。

  • HH-2D:
    捜索救難型の非武装・非装甲タイプ。

  • SH-2D:
    対潜ヘリコプター型の初期型。エンジンは1,250馬力双発。

  • YSH-2E:
    最新式のレーダーとLAMPS装置を装備した評価試験機。

  • SH-2F:
    エンジンを1,400馬力双発に強化した改良型。

  • SH-2G「スーパーシースプライト」:
    ローターアビオニクスを強化、エンジンSH-60と共通のT700-GE-401双発に強化した型。

  • SH-2G(A):
    オーストラリア向け輸出型。

  • SH-2G(M):
    マレーシア向け輸出型。提案のみ。

  • SH-2G(NZ):
    ニュージーランド向け輸出型。


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