*&ruby(えすびーにしー){【SB2C】}; [#t7105acb]
Curtiss SB2C &ruby(ヘルダイバー){Helldiver};((カイツブリの意。もしくは、[[急降下爆撃機]]の形容詞。))/A-25 &ruby(シュライク){Shrike};((モズ科の鳥の総称。))~
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[[カーチス社>カーチス・ライト]]が[[SBD「ドーントレス」>SBD]]の後継として開発した[[アメリカ海軍]]の[[艦上爆撃機]]。~
原型機の初飛行は1940年12月で、1943年11月から実戦投入された。~
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小型空母（[[軽空母]]・[[護衛空母]]）での運用を可能にするため胴体が短く、また[[空冷エンジン]]の搭載もあって非常にずんぐりした外観で、[[コックピット]]は胴体にめり込むように[[垂直尾翼]]の近くまで来ていた。~
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[[航続距離]]や最大速度、[[搭載量>ペイロード]]こそSBDを上回っていたものの、機体構造は貧弱で、[[航空母艦]]の[[エレベーター]]に収めるために無理やりに機体後半部を切り詰めた設計にしたことと、性能より生産性を重視した仕様の為、致命的な程に安定性が悪く、2,000馬力級エンジンから発生する[[トルク]]も相まって、米海軍で最も離着艦の難しい[[艦上機]]となってしまった。~
逐次改修されたものの、兵士たちから「Son of a Bitch 2nd Class（二流のろくでなし）の略だ」などと陰口を叩かれる程で、基礎設計に起因する欠陥は最後まで改良できなかった。~
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しかし、他に適当な機体がなかったこともあって、[[太平洋戦争]]後期に太平洋各地や日本本土への空襲のほか、日本艦船を多数撃沈する活躍をみせ((大きな活躍と言えば坊の岬沖海戦の[[戦艦]][[大和]]への攻撃が挙げられる。))、最終的に7,000機を越える生産がされた。~
ギリシャ・タイ・イタリアにも供与され、1950年代半ばまで活躍した。~
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関連：[[急降下爆撃機]]
**スペックデータ（SB2C-4）[#x4f3ab1d]
|乗員|2名|
|全長|11.18m|
|全高|4.01m|
|翼幅|15.16m|
|主翼面積|39.2��|
|翼型|主翼根：NACA 23017&br;主翼端：NACA 23009|
|空虚重量|4,784kg|
|総重量|7,537kg|
|[[発動機>エンジン]]|[[ライト>カーチス・ライト]][[R-2600-20「サイクロン14」>R-2600]][[空冷>空冷エンジン]]星形複列14気筒×1基|
|出力|1,900馬力（1,400kW）|
|[[プロペラ]]|4枚定速プロペラ|
|最高速度&br;（高度5,100m）|475km/h|
|[[巡航速度]]|254km/h|
|[[戦闘行動半径]]|1,875km（450kgまでの爆弾搭載時）|
|[[上昇限度]]|8,900m|
|[[上昇率]]|9.1m/s|
|固定武装|[[ブローニングM2 12.7mm固定機銃>ブローニングM2]]×2門（XSB2C-1）&br;AN/M2（イスパノ・スイザ HS.404）20mm[[機関砲]]×2門（主翼）&br;ブローニングM1919 7.62mm旋回機銃×2門（[[コックピット]]後部）|
|爆装・雷装|内部爆弾倉：2,000lb（910kg）爆弾×1発、Mk.13-2[[航空魚雷]]×1発&br;主翼下[[ハードポイント]]：500lb（230kg）爆弾×2発&br;HVAR 5インチ（127mm）[[ロケット弾]]×8発|
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**派生型（カッコ内は生産機数） [#h1212d26]
-XSB2C-1：~
R-2600-8エンジン（出力1,700hp）を搭載する原型機。社内呼称Model 84。~
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-SB2C-1（200機）：~
アメリカ海軍向けの初期生産型。~
[[垂直尾翼]]が大きくなり、胴体が延長された。~
固定武装として12.7mm機銃4挺を主翼内に搭載する。~
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-A-25A「シュライク」（410機）：~
[[米陸軍>USAAF]]向け機体の呼称。~
大半は海軍向けに改修して[[海軍>アメリカ海軍]]及び[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]へ納入された。~
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-SB2C-1A：~
A-25「シュライク」のアメリカ海軍での呼称。~
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-SB2C-1C（778機）：~
主翼内搭載機銃を12.7mm機銃4門から20mm機関砲2門に、[[フラップ]]を油圧式に変更した機体。~
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-XSB2C-2（1機）：~
SB2C-1に双フロートを装備した、試作長距離[[水上機]]の原型機。~
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-XSB2C-3：~
R-2600-20エンジン（出力1,900hp）を搭載する試作機。~
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-SB2C-3（1,112機）：~
XSB2C-3の生産型。~
プロペラを4翅に変更しているが、[[プロペラ]]スピナーを装備していない。~
無線機や酸素供給装置も新型に変更している。~
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-SB2C-3E：~
[[AN/APS-4]][[レーダー]]を搭載した型。~
~
-SB2C-4（2,045機）：~
主要生産型。~
[[主翼]]下に[[ロケット弾]]または[[爆弾]]搭載用の[[搭載架>ハードポイント]]を追加した。~
また、プロペラスピナーを装備し、[[ダイブブレーキ]]を穴空き式、[[着艦フック>アレスティングフック]]を外装式へ変更している。~
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-SB2C-4E：~
SB2C-4にAN/APS-4夜戦用レーダーを装備した機体。~
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-XSB2C-5（1機）：~
試作型。~
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-SB2C-5（970機）：~
最終生産型。~
[[燃料]]搭載量が増加し、フレームレスのスライド式[[キャノピー]]を装備した他、着艦フックの位置を変更している。~
プロペラスピナーは装備していない。~
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-SB2C-5E：~
AN/APS-4レーダーを搭載した型。~
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-XSB2C-6（2機）：~
試作型。~
燃料搭載量を増加したほか、エンジンをR-2600-22（出力2,100hp）に変更している。~
生産されず。~
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-SBF-1（50機）：~
[[フェアチャイルド]]社で製造されたSB2C-1C相当の機体。~
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-SBF-3（150機）：~
フェアチャイルド社で製造されたSB2C-3相当の機体。~
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-SBF-4E（100機）：~
フェアチャイルド社で製造されたSB2C-4E相当の機体。~
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-SBW-1（38機）：~
カナディアン・カー＆ファウンドリー社で生産されたSB2C-1C相当の機体。~
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-SBW-1B：~
カナディアン・カー＆ファウンドリー社がSBW-1を英国へのレンドリース用として生産したもの。~
英国海軍では"Helldiver Mk.I"と呼称されたが、実戦には参加しなかった。~
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-SBW-3（413機）：~
カナディアン・カー＆ファウンドリー社で生産されたSB2C-3相当の機体。~
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-SBW-4E（270機）：~
カナディアン・カー＆ファウンドリー社で生産されたSB2C-4E相当の機体。~
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-SBW-5：~
カナディアン・カー＆ファウンドリー社で生産されたSB2C-5相当の機体。~
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