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【SA-9】
旧ソ連軍が開発した初期の自走式短射程地対空ミサイルで、本家ロシアでは「9k31ストレラ1」、NATOコードでは「SA-9ガスキン」と言う。開発は1960年代初期で、1966年から量産化。SA-9は、従来から有るBRDM-2?水陸両用偵察車を台車としているため、開発時間を大幅に短縮する事が出来た。
ミサイルの誘導方式は赤外線誘導、最高4発搭載可能でコンテナに搭載。初期のタイプは後方でしかも晴天時しか使用出来ないので、攻撃に関してはかなり制限がある。
さらにレーダーは搭載していないため、レーダーでの索敵はフラット・ボックスAレーダー搭載車両（索敵距離30km）とのリンクが必要である。ちなみに、単独での場合は視認での攻撃に限られる。
最大射程は4kmで、地対空ミサイルの中ではかなり射程が短い。
このように性能が低いSA-9だが、輸出の方は好評でイラク・エジプト・シリア・リビア・アルジェリア・ベトナム・インド・イエメン・ハンガリー・アンゴラ・旧ユーゴスラビア・旧東ドイツ等に輸出された。現在ロシア軍は全て退役し、SA-13に機種変換されている。
実戦ではSA-8と同じくレバノン侵攻?が初だが、撃墜には至っていない。
他にはイラン・イラク戦争や湾岸戦争・コソボ紛争?で使用されたが、逆に多数が撃破された。 最近では、コソボ紛争?で旧ユーゴスラビア軍?がNATO軍の無人機を1機撃墜している。
SA-9ガスキンの主な種類。
- 9k31ストレラ1 :初期の型。
- 9k31ストレラ1M:誘導面が強化され、前方攻撃が可能となった型。
