【SA-18】(えすえーじゅうはち)

旧ソ連が「ストレラ」シリーズ(SA-7/SA-9/SA-14)の後継として開発した個人携帯式地対空ミサイル
NATOコードではSA-18「グローズ」、ロシアでは9K38「イグラ*1」と呼ばれる。
1972年からコロムナ設計局で開発が始まり、1983年9月23日に量産化が開始された。
誘導方式は赤外線誘導方式である。

9K310(SA-16)の改良型で、ミサイルは空力設計やモーター部分はSA-16の物を踏襲しているが、シーカーはアンチモン化インジウム素子と硫化鉛素子を併用する2波長誘導となり、妨害への抗堪性を向上させている。

派生型として、ヘリコプター用の短射程空対空ミサイルの「イグラ1V」や海軍向け艦対空ミサイル型のSA-N-10などが開発されている。
輸出の方もCIS諸国の他、中東や南アフリカなどに輸出された。

主な搭載機(イグラ1V)

スペックデータ

全長1.574m
直径7.2cm
重量10.8kg
弾頭高性能炸薬弾頭(1.17kg)
信管近接または直撃
推進方式固体燃料ロケットモーター
最大速度マッハ2.3
最大高度3,500m
有効射程5.2km
最大射高3.5km
誘導方式赤外線誘導
シーカー2波長光波シーカー

主な種類

  • 9K310「イグラ-1(SA-16)」
    初期型。

  • 9K38「イグラ(SA-18)」:
    改良型。

  • 9K310「イグラ-1E」:
    輸出型。

  • イグラ-1M:
    改良型。

  • イグラ-1D:
    空挺部隊及び特殊部隊向けバージョン。

  • 9M39「イグラ-1V」:
    空対空ミサイル型。

  • イグラ-1N:
    弾頭を大型化した型。代わりに射程が短くなっている。

  • イグラ-1A:
    輸出型。詳細不明。

  • 9K338「イグラ-S」:
    弾頭を大型化し、射程を延伸した型。
    NATOコードはSA-24「グリンチ」と呼ばれる。

  • SA-N-10:
    艦対空ミサイル型。

*1 Игла:ロシア語で針の意。

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