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*&ruby(えすえーじゅういち){【SA-11】};
[[SA-10]]グランブル・[[SA-12]]グラディエーター/ジャイアントとともに、現在[[ロシア軍]]の主力である中射程[[地対空ミサイル]]。~
[[NATOコード]]はSA-11ガドフライ、ロシアでは9k37グフと呼ばれている。~
開発は1970年代に行われ、旧式である[[SA-4]]ガネフの後継を目的とされた。~
*&ruby(えすえーじゅういち){【SA-11】}; [#ca42526f]
[[S-300（SA-10『グランブル』）>SA-10]]・[[S-300V（SA-12『グラディエーター/ジャイアント』）>SA-12]]とともに、現在[[ロシア軍]]の主力である[[中射程地対空ミサイル>地対空ミサイル]]。~
[[NATOコード]]はSA-11「ガドフライ」、ロシアでは9K37「ブーク((Бук：ロシア語でブナの木の意。))」（または9K37 Buk-M1）と呼ばれている。~
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開発は1970年代に行われ、旧式でそれまで軍および方面軍レベルで配備されてきた[[2K12「クープ」（SA-6『ゲインフル』）>SA-6]]の後継機種として開発された。~
当初は順調に開発が進んだが、車両構成等のシステム開発段階に大きな時間を費やし、結局量産が開始されたのは1980年代後期になってしまった。~
SA-12の車両構成は、指揮車両・多機能交戦[[レーダー]]搭載車・発射機・[[ミサイル]]補給車・通信車・整備車両で構成され全ての車両が[[NBC兵器]]防護機能を備えている。~
発射機（9A310M1）は[[SA-12]]と同じ[[キャタピラ]]走行で、4発の9M38M1[[ミサイル]]（他にもバージョンあり）を搭載出来る。~
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SA-11の車両構成は、9A310自走発射機・9S470[[連隊]]指揮車・9S18「クポール((Купол：ロシア語で丸屋根の意。))」多機能交戦レーダー搭載車((9S18「チューブアームT」/9S18M1「スノードリフト」監視レーダー・9S470/9S470M1「ファイアードーム」H/I-Band追跡迎撃レーダーを使用。))・9A39ミサイル輸送再装填車・通信車・整備車両で、全ての車両が[[NBC兵器]]防護機能を備えている。~
9A310発射機は[[SA-12]]と同じ[[キャタピラ>無限軌道]]走行で、MT-S装軌式牽引車の派生型であるGM-569A装軌式車両の車体上部に、4発の9M38ミサイル（他にもバージョンあり）を装備する起倒式の全周旋回ランチャーを搭載している。~
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9M38ミサイルは[[セミアクティブレーダー誘導]]で、高度22,000mまで到達でき最大射程は35km。推進燃料は固体推進薬を使用している。~
目標の方も、[[弾道ミサイル]]以外の[[航空機]]や[[ヘリコプター]]、[[巡航ミサイル]]に対して交戦可能である。~
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また、フィンランド・シリア・旧ユーゴスラビアへ輸出されたが、今のところ実戦での使用例は無い。~
輸出型は「ガーンク((Ганг：ロシア語でガンジス河の意。))」と呼ばれる。~
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関連:[[SA-4]] [[SA-10]] [[SA-12]] [[SA-17]]~
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#ref(SA-11 1.jpg)~
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#ref(SA-11 2.jpg)
Photo:Ukraine Department of Defense
**スペックデータ[#g5ee8da9]
|>|CENTER:''9A310M1自走発射機''|
|乗員|4名|
|全長|9.30m|
|全高|3.80m|
|全幅|3.25m|
|戦闘重量|32.4t|
|[[エンジン]]|V-6 4ストローク直列6気筒[[液冷>液冷エンジン]][[ディーゼル>ディーゼルエンジン]]（出力240hp）|
|最大速度|65km/h（路上）|
|[[行動距離>航続距離]]|350km|
|[[装甲]]厚|9mm（車体前面）|
|携行弾数|4発|
|兵装|9M38 4連装[[地対空ミサイル]]発射機×1基|
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|>|CENTER:''9M38ミサイル''|
|全長|5.50m|
|直径|0.40m|
|翼幅|0.86m|
|発射重量|690kg|
|有効射程|3,000〜32,000m|
|有効射高|25〜22,000m|
|弾頭|[[HE 破片効果弾頭>榴弾]]（70kg）|
|推進方式|[[固燃ロケットモーター>固体燃料ロケット]]|
|誘導方式|[[セミアクティブレーダー誘導]]|
9M38M1[[ミサイル]]は[[セミアクティブ誘導]]で、高度22,000mまで到達でき最大射程は35km。推進燃料は固体推進薬を使用している。目標の方も、[[弾道ミサイル]]以外の[[航空機]]や[[ヘリコプター]]等に対して交戦可能である。~
**SA-11グランブルのバリエーション[#g5ee8da9]
-9K37-1「ブーク1」：~
初期型。~
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-9K37「ブーク（SA-11）」：~
量産型。~
輸出でも[[ロシア軍]]と同等の物を使用している。~
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-9K37M1「ブークM1」：~
改良型。~
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-[[9K37「ブークM1-2（SA-17『グリズリー』）>SA-17]]：~
SA-11の発展・強化型。詳しくは項を参照。~
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-3K90（M-22）「ウラガーン((Ураган：ロシア語で暴風（ハリケーン）の意。))」（SA-N-7）：~
[[M-1「ヴォルナ」>SA-3]]の後継として開発された[[艦対空ミサイル]]型。~
システムは9M38ミサイル、3S90単装発射機、3R90「オレーフ（NATOコード：フロント・ドーム）」[[射撃指揮装置>火器管制装置]]、MR-750「フレガート-MA（トップ・スティア）」3次元レーダーで構成される。~
輸出型は「シュチーリ((Штиль：ロシア語で凧の意。))（NATOコード：SA-N-7C"Gollum"）」と呼ばれる。~
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輸出の方はフィンランド・シリア・旧ユーゴスラビアへ輸出されたが、今のところ実戦での使用例は無い。~
9k37グフ（SA-11）:量産型、輸出でも[[ロシア軍]]と同等の物を使用している。
9k40グフM2（SA-17）：SA-11の発展型、[[NATOコード]]ではグリズリーと言う。詳しくは[[SA-17]]参照。
