*&ruby(えすきゅうじゅうに){【S-92】}; [#t1f640ed]
Sikorsky S-92 &ruby(ヘリバス){Helibus};.~
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アメリカが中心となって6カ国共同で開発された、民間向け大型双発[[ヘリコプター]]。~
-[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]（アメリカ）
-[[三菱重工>三菱重工業]]（日本）
-[[エンブラエル]]（ブラジル）
-台湾エアロスペース（台湾）
-中国国家航空技術輸出入公司（中国）
-スペイン諸企業（[[CASA>EADS]]等）
といった多数の企業が参加するプロジェクトである。特に中国と台湾が同一の開発計画に参加したことで注目を集めた。~
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[[UH-60]]の技術をもとにローターブレードや[[キャビン]]の大型化を図ったものだが、[[ローター]]の翼端を垂れ下げてボルテックスリングを抑制し、乗り心地を良くしている。~
また胴体横に大型の[[スポンソン]]を設け、[[キャビン]]の広さと燃料タンクの確保を両立している。~
燃料タンク部分は非常時に切り離すことができ、迅速な燃料投棄が可能となっている。~
本機の設計に際しては、新たな[[損傷許容設計]]基準を採用し、非常に高い冗長性を確保したとしている。~
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本機の軍用型がカナダ軍にCH-148の名称で採用されており、また韓国の大統領専用ヘリコプターとしても使用されている。~
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しかし、本来の「民間向け」市場においては、[[AW101]]ほどではないにせよ苦戦を強いられており、[[シュペルピューマ]]の牙城を崩すことはできないでいる((奇しくも[[AW101]]と同様、日本の警視庁航空隊に1機が「おおぞら2号」として採用されていた（2020年4月退役）。))。~
これはアメリカ国内も例外ではなく、一説には外国製ヘリコプターの台頭に危機感を覚えた保守層が、あまりにも参加国が多すぎる共同開発機を忌避しているとも言われる。~
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[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]は[[アメリカ軍]]に対しても売り込みをかけているが、今のところ大量受注にはつながっていない。~
[[HH-53>CH-53]]の後継となる[[アメリカ空軍]]次期[[戦闘捜索救難]]ヘリ（CSAR-X）にも入札したが、[[HH-47>CH-47]]に敗れている。~
ただし、この審査は[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]と[[ロッキード・マーチン]](([[HH-71>AW101]]で入札。))の訴えで差し戻されたため、次回の審査で選定される可能性は残されている。~
また2014年には、計画が中止された[[VH-71]]の代替となる[[米大統領専用ヘリ>政府専用機]]のベース機としてS-92が選定された。~
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関連：[[S-76]]~
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&ref(oozora2.jpg); ~
（警視庁航空隊「おおぞら2号」。[[機体記号]]：JA02MP。2020年4月退役）~
**スペックデータ [#bb5d04d7]
|乗員|2名+操縦席に支援員1名|
|乗客数|19名|
|全長|17.10m|
|胴体長|17.1m|
|胴体幅|5.26m|
|[[主回転翼>メインローター]]直径|17.17m|
|全高|4.71m|
|円板面積|231.54��|
|空虚重量|7,030kg|
|全備重量|12,020kg|
|最大離陸重量|12,568kg|
|[[発動機>エンジン]]|ゼネラル・エレクトリック CT7-8A[[ターボシャフト]]×2基|
|出力|2,520shp（1,879kW）|
|速度&br;（最高/巡航）|165kts（306km/h）/151kts（280km/h）|
|[[航続距離]]|999km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|4,270m|
|円板荷重|48kg/��|
|パワー/マス|0.38kW/kg|
**派生型 [#sc247160]
-S-92C：~
民間型。~
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-S-92M「スーパーホーク」：~
軍用型。~
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--H-92「スーパーホーク」：~
米軍向けに提唱されている強化型。~
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---HH-92：~
次期[[戦闘捜索救難]]ヘリとして提案された型。採用は未定。~
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---VH-92：~
次期米大統領専用ヘリとして予定されている型。21機生産、2018年納入開始の予定。~
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---CH-92A：~
練習ヘリコプターとして予定されている型。2機生産予定。~
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--CH-148「サイクロン」：~
カナダ軍向け[[対潜ヘリコプター]]((当初は[[AW101]]がCH-148となる予定であった。))。~
[[Mk.46]][[対潜魚雷]]2発を搭載するほか、側面ドア部に[[汎用機関銃]]を装備可能。~
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