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*&ruby(えすななじゅうろく){【S-76】}; [#la899bcc]
Sikorsky S-76~
[[シコルスキー]]社の民間向け[[軽量双発ヘリコプター>ライトツイン]]。~
1975年に開発計画が公表され、1976年に試作が始まったためS-76の番号が与えられた。~
Sikorsky S-76.~
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[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]社の民間向け[[軽量双発ヘリコプター>ライトツイン]]。~
1975年に開発計画が公表され、1976年に試作が始まったため「S-76」の[[型式番号>型式]]が与えられた。~
防振機構や複合材製の胴体、[[前輪式]]の引き込み式[[ランディングギア]]などを備えており、[[ベル222]]の対抗馬としての意味合いが強いと考えられる。~
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[[初飛行]]は[[ベル222]]から半年遅れた1977年3月となったが、本機は[[キャビン]]が広いうえ、高度な[[計器飛行]]能力や[[チタニウム]]製のローターヘッドなど、[[UH-60]]譲りの技術を採り入れており信頼性が高く、高級中型[[ヘリコプター]]の市場で好評を博した。~
民間向けということもあり、武骨な[[軍用ヘリコプター>軍用機]]の多い[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]社製品の中では、細くて流麗な機体である。~
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本機よりもやや大きめの[[キャビン]]を持つ[[S-70>UH-60]]が非常に高価であるため、民間市場では[[シコルスキー>シコルスキー・エアクラフト]]を代表する機種となっている。~
ビジネス用途の他、警察・消防・救難などでは[[S-70>UH-60]]を導入したいが予算の都合で代わりに本機を購入するケースが多く、高級機でありながら「貧者の[[ブラックホーク]]」と揶揄されることもある。~
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逆に本機をベースとした軍用型のH-76「[[イーグル]]」も提唱されたが、こちらは実現していない。~
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関連：[[S-92]] [[MH2000]]~
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#ref(http://mmsdf.sakura.ne.jp/masdf/riat2008/IMG_7677.jpg,600x400);~
S-76B~
初飛行は[[ベル222]]から半年遅れた1977年3月となったが、本機は[[キャビン]]が広いうえ、高度な[[計器飛行]]能力や[[チタニウム]]製のローターヘッドなど、[[UH-60]]譲りの技術を採り入れており信頼性が高く、高級中型[[ヘリコプター]]の市場で好評を博した。~
民間向けということもあり、武骨な[[軍用ヘリコプター>軍用機]]の多い[[シコルスキー]]機の中では、細くて流麗な機体である。~
同程度の[[キャビン]]を持つ[[S-70>UH-60]]が非常に高価であるため、民間市場では[[シコルスキー]]を代表する機種となっている。ビジネス用途の他、警察・消防・救難などでは[[S-70>UH-60]]を導入したいが予算の都合で代わりにS-76を購入するケースが多く、高級機でありながら「貧者のブラックホーク」と揶揄されることもある。~
**スペックデータ（S-76C++）[#w92755ac]
|乗員|2名+13名|
|全長|16.0m（[[メインローター]]先端から[[テイルローター]]先端まで）|
|全高|4.42m（テイルローター先端まで）|
|全幅|3.05m（[[水平尾翼]]）|
|空虚重量|3,177kg（汎用構成）|
|全備重量|5,306kg|
|[[燃料]]容量|281USgal（1,064リットル）&br;50 or 102USgal（189または386リトル）（[[補助燃料タンク>増槽]]）|
|[[主ローター>メインローター]]直径|13.41m|
|回転円板面積|141.261��|
|[[エンジン]]|[[ターボシャフト]]×2基|
|~|アリソン（現ロールス・ロイス plc）250-C30（S-76A）&br;チュルボメカ アリエル1S（700shp）（S-76A+）&br;[[P&W･C>プラット＆ホイットニー]] PT6B-36A（960shp）（S-76B）&br;チュルボメカ アリエル 1S1（725shp）（S-76C）&br;チュルボメカ アリエル2S1（650shp）（S-76C+）&br;チュルボメカ アリエル2S2（922shp（688kW））（S-76C++）|
|超過禁止速度|155kts（287km/h）（最大離陸重量、海面上）|
|[[航続距離]]|345nm（30分・予備燃料）&br;411nm（761km）（高度4,000ftで長距離巡航速度・予備燃料無し）|
|[[上昇限度]]|4,200m|
|[[アビオニクス]]|ハネウェル 4画面電子飛行計器システム（EFIS）&br;コリンズ「プロライン�供廛▲咼�ニクススイート&br;4軸式完全結合オートパイロット&br;統合機器ディスプレイシステム（IIDS）&br;ハネウェル製[[対地接近警報装置]]（GPWS）&br;ハネウェル「プリムス」[[気象レーダー]]&br;デュアルcomm/nav航空無線&br;自動方向探知機&br;姿勢・方位参照システム（AHRS）とエアデータコンピュータ&br;電波高度計&br;モードC[[トランスポンダ]]&br;デュアル[[VOR]]と[[INS>慣性航法装置]]&br;距離測定装置&br;[[コックピットボイスレコーダー>ブラックボックス]]|
~
**派生型（カッコ内は生産機数） [#n6c9effc]
-民間型
--S-76A（284機）：~
初期型。[[エンジン]]はアリソン250-C30双発。~
~
---S-76A Utility：~
スライドドアと強化された床を備える型。~
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---S-76A+（17機）：~
[[エンジン]]をアリエル1S双発に変更し、出力向上。~
~
---S-76A++：~
[[エンジン]]をアリエル1S1双発に変更した型。~
~
---S-76A Mk.2：~
全天候輸送型。~
エンジンをさらに強化し、細部を改良している。~
~
--S-76B（101機）：~
[[エンジン]]をP&W PT6B-36AまたはPT6B-36B双発に変更し、出力向上。~
~
--S-76C（43機）：~
[[エンジン]]をアリエル1S1双発にした上でトランスミッションを強化し、[[ペイロード]]や[[航続距離]]を向上。~
~
---S-76C+（35機）：~
[[エンジン]]を[[FADEC]]装備のアリエル2S1双発にしたうえ、[[グラスコックピット]]を導入。~
~
---S-76C++：~
[[エンジン]]をアリエル2S2双発にした上でトランスミッションをさらに強化。~
~
--S-76D：~
[[エンジン]]をPW210S双発にし、[[ローター]]を[[RAH-66]]の技術を反映させた新型に変更した型。~
[[防氷装置>着氷]]も追加可能。~
~
-軍用型
--AUH-75：~
S-76 Mk.2の武装ヘリコプター型。~
~
--H-76「イーグル」：~
S-76Bの軍用型。実現せず。~
~
-実験機
--S-75：~
ACAP((Advanced Composite Airframe Program.))と呼ばれるLHX計画の初期概念実証機。~
複合材製の機体にS-76のエンジンやローターなどを組み合わせている。~
~
--S-76「シャドウ（SHADOW((Sikorsky (S-76) Helicopter Advance Demonstrator of Operators Workload（シコルスキー（S-76）ヘリコプター オペレーター作業負荷事前実証機）の略。))）」：~
LHX計画でのMANPRINT実証試験機。~
機首に[[RAH-66]]の試験機に使用する単座[[コックピット]]を組み合わせたもの。~
このコックピットはセンサーがヘルメットに装着されたディスプレイを通して[[パイロット>エビエーター]]にデータを送るように設計されていた。~
実験の結果、単座ではパイロットの過負荷になると判断され、RAH-66は複座に設計変更された。~
~
逆にS-76をベースとした軍用型のH-76「イーグル」も提唱されたが、こちらは実現していない。~
-S-76A: 初期型。[[エンジン]]はアリソン250-C30双発。
-S-76A+: [[エンジン]]をアリエル1S双発に変更し、出力向上。
-S-76B: [[エンジン]]をP&W PT6B-36双発に変更し、出力向上。
-S-76C: [[エンジン]]をアリエル1S1双発にした上でトランスミッションを強化し、[[ペイロード]]や[[航続距離]]を向上。
-S-76C+: [[エンジン]]を[[FADEC]]装備のアリエル2S1双発にしたうえ、[[グラスコックピット]]を導入。
-S-76C++: [[エンジン]]をアリエル2S2双発にした上でトランスミッションをさらに強化。
-S-76D: [[エンジン]]をPW210S双発にし、[[ローター]]を[[RAH-66]]の技術を反映させた新型に変更。[[防氷装置>着氷]]も追加可能。
参考リンク：http://www.sikorsky.com/sik/products/commercial/s76/index.asp ~
関連：[[S-92]]~
