【RIM-66】(あーるあいえむろくじゅうろく)

RIM-66"Standard(スタンダード)*1"

RIM-24B「ターター」?の後継として開発された艦対空ミサイル
基本的にターターをベースに開発されたため、1964年の開発開始から僅か4年で実戦配備された。
現在、アメリカを初めとする西側の標準的な中長距離艦対空ミサイルとなっている。

発展型としては、RIM-2F「テリア」?の後継として作られたRIM-67「SM-1ER/SM-2ER」?、小型かつ長射程を目指したRIM-156「SM-2ER Block4」ミサイル防衛専用のRIM-161「SM-3」(開発中)が存在する。
また派生型として、対レーダーミサイルAGM-78「SARM」空対空ミサイルのXAIM-97「シークバット」(開発中止)、艦対艦ミサイル型のRGM-66F(開発中止)、艦対地ミサイル?のRGM-165「SM-4」(開発中止*2)が存在した。

スペックデータ

全長4.72m
4.4m(SM-2MR)
直径0.34m
翼幅1.08m
発射重量708kg
62kg(SM-2MR)
速度マッハ2.5+
推進方式固体燃料ロケットモーター
エンジンMk56 デュアル・スラスト固体ロケットモーター
誘導方式INS+指令+セミアクティブレーダー誘導
制御方式空力フィン
弾頭Mk90またはMk51 HE 破片効果
有効射程70km
64〜144km(SM-2)
有効高度20km


SM-2MRのスペックデータ
タイプSM-2MR Block1SM-2MR Block2SM-2MR Block3SM-2MR Block3ASM-2MR Block3B
制式
名称
RIM-66C/DRIM-66H/J/LRIM-66K-1/L-1/M-1RIM-66K-2/L-2/M-2RIM-66-M5
全長4.72m4.7m
重量708kg
射程70km70km+160km+
弾頭HE 破片
(Mk115)
HE 破片
(Mk125)
備考INSデータリンク
の取得
ECCM能力の向上と
Mk104スラストモーター
の採用
シースキミング
するSSMへの
対処が可能に
破片速度が向上
信管がMk45 mod9
CECの取得
ECCM能力向上
赤外線シーカー
の搭載


SM-2ERのスペックデータ
タイプSM-2ER Block1-3SM-2ER Block4SM-2ER Block4A
制式名称RIM-67B/C/DRIM-156ARIM-156B
全長7.98m6.55m
重量1,509kg1,460kg
射程120km160km+160〜370km+


バリエーション

SM-1

  • RIM-66 SM-1MR:
    初期型。
    完全なセミアクティブレーダー誘導で、発射から命中の瞬間まで母艦による誘導が必要。
    • RIM-66A SM-1MR Block1〜4:
      開発バージョン。
      block4からは生産バージョンとなっている。

    • RIM-66B SM-1MR Block5:
      生産バージョン。
      デュアルスラストロケットエンジンや新型弾頭を採用した。

    • RIM-66E SM-1MR Block6:
      最終型。
      サブバリエーションとしてRIM-66E-1/-3/-7/-8がある。
      E-3とE-8はSM-2と同じMk.115弾頭を採用している。

SM-2

  • RIM-66 SM-2MR:
    イージス艦への装備を前提とした型。
    中間誘導慣性誘導データリンクを併用したことにより、複数目標への同時誘導が容易になった。
    • RIM-66C/D SM-2MR Block1:
      初期型。
      C型はイージス艦向け、D型はターター搭載艦向け。

    • RIM-66G/H/J SM-2MR Block2:
      ECCM能力や高速度断片化弾頭に改良し、射程や威力を向上した型。
      G型はイージス艦向け、H型はMk41VLS搭載イージス艦向け、K型はターター搭載艦向け。

    • RIM-66K-1/L-1/M-1 SM-2MR Block3:
      低高度目標への対処能力を向上した型。
      K-1型はターター搭載艦向け、L-1型はイージス艦向け、M-1型はMk41VLS搭載イージス艦向け。

    • RIM-66K-2/L-2/M-2 SM-2MR Block3A:
      さらなる低高度目標への対処能力向上と粒爆薬の重量化を行った型。
      K-2はターター搭載艦向け、L-2はイージス艦向け、M-2はMk41VLS搭載イージス艦向け。

    • RIM-66M-5 SM-2MR Block3B:
      終端誘導赤外線誘導を加えた型。
      MK41VLS搭載イージス艦向け。

派生型

  • AGM-78「SARM」
    対レーダーミサイル型。詳しくは項を参照。

  • RGM-165「SM-4」(開発中止):
    艦対地ミサイル型。
    弾頭は対地目標用の着発/延期信管もしくは近接信管を装備したHE(高性能炸薬)、ないしは対硬目標用徹甲弾が用いられた。
    発射母艦より垂直に発射された後にGPS誘導によって目標に誘導され、弾道飛行によって目標へと飛翔する、事実上の弾道ミサイルであった。

  • XAIM-97「シークバット」(開発中止):
    SM-1MRの空対空ミサイル型。

  • RGM-66F:
    アクティブレーダーシーカーを搭載した艦対艦ミサイル型。
    実用化されず。

*1 英語で軍旗の事だが、アメリカを始めとした西側諸国の海軍艦艇にとっての「基準」となるべき艦対空ミサイルとなることを目指して開発された、という意味が込められている。
*2 ズムウォルト級ミサイル駆逐艦に搭載予定であった。

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