*&ruby(あーるあいえむひゃくろくじゅういち){【RIM-161】}; [#pbf41877]
RIM-161 Standard Missile-3(通称SM-3)~
[[RIM-156]]をベースに開発されている弾道弾迎撃ミサイル。~
大気圏外を飛行する[[弾道ミサイル]]の弾頭を撃ち落とす、中間迎撃(ミッドコース迎撃)方式のミサイルである。~
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[[タイコンデロガ級>タイコンデロガ]]や[[アーレイ・バーク級>アーレイ・バーク]]、[[こんごう型>こんごう]]や[[あたご型>あたご(自衛艦)]](中期防衛力整備計画による搭載が決定)といった[[イージス艦]]へ配備することを前提に開発がすすめられている。~
3段式の[[ロケットモーター>ロケットエンジン]]で大気圏外へ飛翔し、[[赤外線誘導]]で[[終端誘導]]をおこない、キネティック弾頭で目標弾頭を撃ち落す。~
このキネティック弾頭はその名の通り運動エネルギー弾の一種であるが、[[姿勢制御装置]]を内蔵し、高速飛行する目標へ向かって進路を自律的に微調整する機能を持っている。~
[[アメリカ海軍]]は[[タイコンデロガ]]級の「レイク・エリー」を改修して試射をおこない、自国の[[偵察衛星>軍事衛星]]の迎撃実験には成功しているが、その能力は今のところ限定的なものである。~
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このため日米共同で、[[デコイ]]識別能力や射程などの能力を向上させ実用性を高めたSM-3ブロック2の開発にあたっている。~
日本は2段目の[[ロケットモーター>ロケットエンジン]]、[[赤外線]][[シーカー]]およびそれを保護するノーズコーン、そしてキネティック弾頭の開発を担当している。~
なお、2011年9月、アメリカミサイル防衛局(MDA)はSM-3 BLOCK1Bの初の発射実験に失敗したと伝えた。 ~
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関連:[[ミサイル防衛]]~
**スペックデータ [#fcb9ecf3]
|開発社|レイセオン、エアロジェット|
|全長|6.55m|
|直径|0.34m|
|翼幅|1.57m|
|弾頭|Mk.142 キネティック弾頭|
|射程|約500km|
|速度|9,600km/h|
|飛行高度|160km〜約250km|
|推進方式|3段式固体推進ロケットモーター|
|エンジン|エアロジェット Mk72固体燃料ロケット(1段目ブースター)&br;エアロジェット Mk104デュアルスラスト固体推進ロケット(2段目)&br;ATK Mk136デュアルパルスロケットモーター(3段目)&br;SDACS((Solid Divert and Attitude Control Sistem:固体推進軌道変更・姿勢制御装置))サイドスラスター×4基(キネティック弾頭部)|
|誘導方式|[[GPS>全地球測位装置]]/[[INS>慣性航法装置]]/[[セミアクティブレーダー誘導]]/パッシブ長波長[[赤外線]][[シーカー]](キネティック弾頭部)|
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**バリエーション [#y549a1c5]
-RIM-161A(SM-3 Block1):~
初期型。~
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-RIM-161B(SM-3 Block1A):~
中距離弾道ミサイルの対処能力が付加された型。~
1色シーカー、固体燃料軌道修正・姿勢制御装置(SDACS)を装備。~
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-SM-3 Block1B:~
2色赤外線イメージング、Throttleable軌道修正・姿勢制御装置 (TDACS) を装備し、シグナル・プロセッサーが改良された型。~
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-SM-3 Block2A:~
限定的な大陸間弾道ミサイルへの対処能力が付加された型。~
全段のロケット直径を21インチ(530mm)に大型化した。~
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-SM-3 Block2B:~
弾頭制御部が小型化され、推進機関の柔軟性向上、火器管制ソフトウェアのアップグレードを行った型。~
配備は2020年を予定している。~
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