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*&ruby(ぴーよんじゅうなな){【P-47】}; [#tb638b86]
P-47"&ruby(サンダーボルト){Thunder bolt};"~
[[リパブリック]]社が提案し開発された、[[アメリカ陸軍航空隊>USAAF]]の[[重戦闘機]]。"&ruby(ジャグ){Jug};"の愛称でも知られる。~
1940年6月に P&W/R2800 [[空冷エンジン]]を装備する戦闘機の計画がきっかけとなって開発が始まった。~
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[[スーパーチャージャー]]を装備し、優れた高高度性能をもつ[[防空戦闘機>迎撃戦闘機]]として設計されたのだが、肝心の[[エンジン]]があまりにも大き過ぎたため、当時の常識を超越するほど大柄な機体に仕上がってしまった。~
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配備初期、[[パイロット>エビエーター]]からは「戦闘機の概念を覆された」として、まるで怪物のように扱われた。~
特にイギリス軍には「敵の銃弾を避けて逃げ回れるほど[[コックピット]]が広い」と、揶揄されたりもした。~
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しかし、恐ろしく頑丈で機体を蜂の巣にされても平然と飛行でき、胴体着陸にもびくともしなかった上に、[[上昇率]]やロールレートも良好であったことから、扱いに慣れるにつれて多くの[[パイロット>エビエーター]]から「落ちない飛行機」として気に入られ、敬意の念を持って迎えられるようになった。~
中には[[P-51]]以上に評価する者もいた。~
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後に様々なタイプが製作され、中でも長距離飛行を可能としたD型やN型はヨーロッパ戦線・太平洋戦線などで[[爆撃機]]の護衛として活躍したほか、とりわけ[[P-51]]の登場後は大きな[[ペイロード]]を活かし、翼下に[[ロケット弾]]や[[爆弾]]を多数搭載した[[戦闘爆撃機]]としても活躍している。~
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現在も多くの機体が残っており、このうち数機が飛行可能な状態で保存されている。~
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関連:[[ヤーボ]]~
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**スペックデータ [#r8925299]
|乗員|1名|
|全長|11.02m|
|全高|4.47m|
|全幅|12.42m|
|翼面積|27.87��|
|自重|4,510kg|
|最大重量|7,900kg|
|[[発動機>エンジン]]|[[P&W>プラット＆ホイットニー]] [[R-2800-59W「ダブルワスプ」>ワスプ]][[空冷>空冷エンジン]]星形複列18気筒×1基&br;（出力2,540馬力）|
|速度&br;（最高/巡航）|697km/h（外部搭載なし）/ 542km/h|
|[[上昇限度]]|12,500m|
|[[航続距離]]|3,060km（増加タンク使用）|
|固定武装|[[ブローニングM2 12.7mm機関銃>ブローニングM2]]×8門（弾数425発）|
|爆装|翼下に最大1,100kgの兵装を搭載可能。&br;2,500ポンドまでの爆弾&br;5インチ（127mm）[[ロケット弾]]×10発|
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**派生型 [#x4fa3851]
-XP-47：~
AP-4計画に基づく重戦闘機原型機。計画中止。~
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-XP-47A：~
AP-10計画に基づく軽戦闘機原型機。~
アリソン V-1710液冷エンジンを搭載し、12.7mm機関銃2丁を装備した。~
計画中止。~
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-XP-47B：~
[[XR-2800「ダブルワスプ」>ワスプ]][[空冷エンジン]]（出力1,650hp）を搭載した防空戦闘機原型。~
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-P-47B：~
XP-47Bでの欠点を改善した初期生産型。エンジンはR-2800-21（出力2,000hp）を搭載。~
12.7mm機銃×8丁を装備。~
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-P-47C：~
P-47Bの不具合を改善した改良型。~
動翼の強度向上や[[ターボチャージャー]]制御器のアップグレードなどが図られている。~
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--P-47C-1：~
胴体延長やオイルクーラー排気口・ブレーキ・着陸装置・電気系統などに改修を加えた型。~
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--P-47C-2：~
胴体下部に爆弾架を装備した型。200ガロンの[[増槽]]または500ポンド[[爆弾]]を搭載可能。~
胴体下部に爆弾架を装備した型。~
200ガロンの[[増槽]]または500ポンド[[爆弾]]を搭載可能。~
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--P-47C-5：~
最多量産型。エンジンは水エタノール噴射装置付きのR-2800-59（出力2,300hp）を搭載。~
最多量産型。~
エンジンは水エタノール噴射装置付きのR-2800-59（出力2,300hp）を搭載。~
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-P-47D：~
主要生産型。エンジンはR-2800-21W（出力2,300hp）かR-2800-59W（出力2,540hp）を搭載。~
主要生産型。~
エンジンはR-2800-21W（出力2,300hp）かR-2800-59W（出力2,540hp）を搭載。~
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--P-47D-1〜D-11：~
カウルフラップの増加やエンジンの換装および燃料・油圧系統の改良、[[コックピット]]に装甲板を追加した型。~
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--P-47D-15：~
胴体内燃料容量が増加した[[航続距離]]増大型。両翼下にもドロップタンクが搭載可能になった。~
胴体内燃料容量が増加した[[航続距離]]増大型。~
両翼下にもドロップタンクが搭載可能になった。~
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--P-47D-16〜D-23：~
燃料系統・エンジンサブシステムの改良および投棄可能な[[キャノピー]]や防弾風防を装備した型。~
プロペラもより大きなものに換装されている。~
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--P-47D-25〜D-30：~
エンジンの改修や燃料容量の増加、[[エアブレーキ]]の追加などの改修を行った型。~
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--P-47D-40：~
D型の最終モデル。ドーサルフィンの追加やK-14 照準装置を搭載する改修を行った。~
武装には両翼下に127mmHVAR((High Velocity Air Rocket.))用のコンパクトな新型発射器が10基取り付けられた。~
武装には両翼下に127mm"HVAR((High Velocity Air Rocket.))"用のコンパクトな新型発射器が10基取り付けられた。~
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--サンダーボルトMk.1：~
[[RAF]]向けのD型に付けられた呼称。[[キャノピー]]はレイザーバックタイプ。~
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--サンダーボルトMk.2：~
RAF向けD型に付けられた呼称。キャノピーは[[バブルキャノピー]]タイプ。~
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-XP-47E：~
P-47Bを改造した試作型。~
P-47C-5用のR-2800-59エンジンや与圧コクピット、新型のハミルトン・スタンダード製プロペラの試験に使用された。~
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-XP-47F：~
P-47Bの主翼を層流翼に変更した試作型。~
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-P-47G：~
[[カーチス・ライト]]社で生産されたP-47D初期モデルの呼称。~
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-TP-47G「ダブルボルト」：~
コックピットを[[タンデム]]複座に改造した[[練習機]]型。~
生産には至らなかった。~
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-XP-47H：~
クライスラーXIV-2200 倒立V型16気筒[[液冷エンジン]]（出力2,300hp）を搭載した試作型。~
P-47Dを改修したP-47系唯一の液冷装備型。~
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-XP-47J：~
R-2800-57(C)エンジン（2,800hp）を搭載する試作型。P-47Dの軽量化改修機。~
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-XP-47K：~
バブルキャノピー（[[ホーカー・タイフーン>タイフーン]]のものを流用）を搭載した試作機。~
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-P-47M：~
R-2800-57(C)エンジンを搭載するモデル。一部機体は機銃を6丁に減じた。~
130機が製造され、[[Me262]]を撃墜する戦果を挙げている。~
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-P-47N：~
燃料タンクを拡大した新設計主翼を持つ太平洋戦域向け長距離型。~
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-RP-47：~
偵察機型。1機のみ製作。~
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-XP-72「スーパーサンダーボルト」：~
[[R-4360-13「ワスプ・メジャー」>ワスプ]]を搭載する試作型。~
ジェット機の出現により開発中止となり生産には至らなかった。~
ドイツの[[V-1]][[ミサイル]]に対抗させる目的で開発されたが、ジェット機の出現により開発中止となり生産には至らなかった。~
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