【OYQ-9】(おーわいきゅうないん)

海上自衛隊護衛艦に搭載されている戦闘指揮システム(CDS:Combat Direction System)。
当初、本システムは「むらさめ」型護衛艦のCDSとして開発され、現在はむらさめ型・たかなみ型に搭載されているOYQ-9/9B/9C、たかなみ型4番艦「さざなみ」以降に搭載される改良型のOYQ-9D/9Eがある。

本システムは電子計算機を中心に、出入力盤・信号変換機・CDS切断盤・TV変換機・データ変換機・情報表示プロジェクター(OJ-663)・情報表示コンソールの8つで構成されており、2面のスクリーンに戦闘情報が表示される。
また、メインコンピューターがUYK-43、UYK-44に換装され、コンピューターの処理能力はあさぎり型のUYK-7よりも大幅に向上した。

また、この電子計算機はそれぞれ、CIWSFCS-2射撃指揮装置、対潜情報処理装置、対空・対水上・航海レーダー、TACANなどと連携しており、これらのオートメーション化によって大幅な定員削減が可能になった。

対潜機能としては、こんごう型護衛艦に搭載された対潜情報処理装置(ASWCS?OYQ-102)のシステムを改善したOYQ-103が搭載され、OYQ-9と連携されるとともに、VLSに搭載されているVL-ASROCヘリコプターデータリンク(Link11)、魚雷発射管と連接され、処理能力は格段に向上した。

さらに、たかなみ型から主砲がOTOメララ社の127mm砲に変更され、対水上攻撃能力が向上、またVLSの統一化が図られ、さらに省力化された。


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