【OLQ-1】(おーえるきゅーわん)

 海上自衛隊の魚雷防御システム(TCM:Torpedo Countermesure )。本項では水上艦向けの魚雷防御装置?について記述する。

 本システムが完成する以前の対魚雷防御は、ソナーもしくはESM、もしくはマスカーによる航跡の欺瞞などに限定されていた。そこで、防衛省技術研究本部では、より積極的な対潜防御システムの確立を進めるとともに、当時開発中だったOQQ-22(01式水上艦ソナーシステム)との連接で対潜情報の一元化を推進することを計画した。

 1991(平成2)年より、より独立した対魚雷防御の研究・開発が行われ、2004(平成16)年度のASE「あすか」の実艦試験をもって、開発を終えた。

 OLQ-1では音響センサーや各種ソナーなどが探知した場合、警戒・監視するとともに、対処が必要と判断すると投射型静止式ジャマー?(FAJ:Floating Acoustic Jammer)や自走式デコイ?(MOD:MObile Decoy)を発射・管制する。システムはOQQ-22に組み込まれ、NOYQ-1?を介してOYQ-11など各種システムとネットワークを形成している。

 現在、本システムを搭載しているのは19DDあきづきと22DDHいずもで、あきづきでは、FAJ発射機を第一煙突後部のSSM発射機近傍に、MODは右舷魚雷発射管横に設置されている(ただし外部からは確認できない)。また、現在計画中の25DD?にも搭載予定である。


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