*&ruby(おーえいちろく){【OH-6】}; [#jcf95e20]
Hughes OH-6 "&ruby(カイユース){Cayuse};((アメリカ先住民のカイユース族から。))"~
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[[ヒューズ]]（現[[MDヘリコプターズ]]）がL-19（O-1）「バードドッグ」((セスナ170の軍用型。))や[[ベル47]]などの後継として開発した、小型軽量の[[観測ヘリコプター]]。~
1960年代、[[アメリカ陸軍]]のLOH（Light Observation Helicopter：軽観測ヘリコプター）計画に入札、採用された。~
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社内呼称は「ヒューズ369」（民間型は「ヒューズ500」）。~
LOH計画に因んで「ローチ」、胴体形状に因んで「フライングエッグ」などの[[愛称]]でも呼ばれる。~
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特徴的な卵形の胴体は軽く・丈夫・[[抗力]]も小さいうえ視界も広い。~
また、軽快な機体に[[ターボシャフト]]を搭載しており、[[ループ]]が可能なほどの[[運動性]]を誇る。~
コンパクトな機体と乗客4名の[[ペイロード]]を両立し、機体構造も簡素で保守性も良かった。~
これらの優れて汎用的な機体設計のため、軍民を問わずさまざまな用途に用いられる事になった。~
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本来の用途であったLOH計画に基づき、[[ベトナム戦争]]での[[偵察]]に投入された。~
しかし、価格高騰や納期遅延などのトラブルにより1,434機で調達終了し、[[OH-58]]に更新された。~
このトラブルは、[[ヒューズ]]社がLOH計画入札時に非現実的な調達単価を提示したためとされる。~
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日本では、民間型の500C/D/Eが[[川崎重工業]]により[[ライセンス生産]]され、[[陸上自衛隊]]・[[海上自衛隊]]にも採用された。~
#ref(oh6_ser.JPG)
MD500E(OH-6DA)
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**スペックデータ[#x429c079]
|>|CENTER:''OH-6D''|
|乗員|1名+3名|
|[[主ローター>メインローター]]直径|8.03m|
|全長|9.30m|
|胴体長|7.23m|
|全高|2.73m|
|全幅|8.05m|
|スキッド幅|2.06m|
|空虚重量|520kg|
|最大離陸重量|1,200kg|
|全備重量|1,361kg|
|[[エンジン]]|アリソン T63-A-5A[[ターボシャフト]]（[[推力]]236kW）×1基|
|速度&br;（最大/巡航）|282km/h / 239km/h|
|実用上昇限度|4,481m|
|航続距離|435km|
|兵装|なし|
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|>|CENTER:''AH/MH-6''|
|乗員|2名|
|定員|6名（外装式ベンチ使用時）|
|全長|9.80m|
|全高|3.0m|
|[[主ローター>メインローター]]直径|8.30m|
|空虚重量|722kg|
|最大離陸重量|1,406kg|
|[[発動機>エンジン]]|アリソン T-63-A-5-AまたはT63-A-700 ターボシャフト×1基|
|出力|317kW（425shp）/375shp（280kW）（離陸時）|
|搭載可能燃料量|242リットル|
|速度&br;（最大/巡航）|282km/h / 250km/h|
|[[航続距離]]|430km（5,000ft時）|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|5,700m|
|[[上昇率]]|10.5m/秒|
|>|CENTER:武装|
|機銃|[[M230]]機関砲×1門, または[[GAU-19]]（AH-6のみ（M型除く））または[[M134]]×2門|
|[[ロケット弾]]|LAU-68D/A ハイドラ70|
|[[ミサイル]]|[[AGM-114「ヘルファイア」>AGM-114]]または[[スティンガー>FIM-92]]×2基（AH-6のみ（M型除く））|
|その他|Mk.19 自動擲弾銃（AH-6のみ（M型除く））|
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**OH-6のバリエーション（テイルローター） [#y61fa1d2]
-Model 369：~
OH-6の社内呼称。~
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-OH-6A（HO-6）「カイユース」：~
原型機で初期生産型。価格高騰や納期遅延により調達中断。~
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-OH-6B：~
エンジン換装型。~
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-OH-6C：~
エンジン換装提案型。~
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-OH-6J：~
500Cを[[川崎重工>川崎重工業]]が[[陸上自衛隊]]向けの[[観測ヘリコプター]]としてライセンス生産したもの。性能はA型に準拠。~
[[海上自衛隊]]でも[[練習機]]として利用されていた。~
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-OH-6D：~
500Dの[[観測ヘリコプター]]仕様。~
[[陸上自衛隊]]や南米諸国の陸軍などが使用。~
[[海上自衛隊]]でも[[練習機]]として利用していたが、2011年6月運用終了。~
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-OH-6DA：~
500Eを[[海上自衛隊]]の[[練習機]]として採用したもの。機首部形状が異なる。~
現在は[[TH-135>EC135]]に更新されて練習機としては退役。~
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-MH-6C「リトルバード」：~
攻撃/輸送兼用型。現在訓練用として使用。~
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-MH-6E：~
C型改良の[[特殊部隊>特殊部隊（軍事）]]向け軽攻撃輸送型。~
~
-MH-6H：~
E型改良の[[特殊部隊>特殊部隊（軍事）]]強襲型。~
AN/ALQ-114[[ジャマー]]およびAN/AAQ-16第一世代型[[FLIR]]を装備。~
~
-MH-6J：~
AH-6Jの[[特殊部隊>特殊部隊（軍事）]]強襲型。~
着脱式ベンチシートが使用可能。~
~
-EH-6B/E：~
特殊部隊向け[[電子戦]]/指揮機型。[[C2]]や通信中継に利用。~
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-TH-6B：~
[[アメリカ海軍]]向けの[[練習機]]型。~
~
-TH-6J：~
[[練習機]]型。~
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-AH-6C「キラーエッグ」：~
[[機関銃]]や[[ロケット弾]]を装備したOH-6Aの軽攻撃型。~
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-AH-6F：~
C型の改良型。~
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-AH-6G：~
F型の改良型。~
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-AH-6J：~
530MGベースの能力向上型。~
500MDに530MGの動力系を組み合わせ、[[GPS>全地球測位装置]]/[[慣性航法システム>慣性航法装置]]や[[FLIR]]などを追加した。~
また、[[コックピット]]は[[HH-47>CH-47]]のような5枚の中型液晶モニターからなる[[グラスコックピット]]タイプとなっている。~
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-AH-6H：~
500MDの改良型で[[特殊部隊>特殊部隊（軍事）]]支援用。[[米陸軍>アメリカ陸軍]]が採用した。~
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-AH/MH-6M MELB((Mission Enhancement Little Bird.))：~
AH-6JとMH-6Jの統合後継型。~
[[MFD]]や6枚羽の[[メインローター]]・4枚羽の[[テイルローター]]などを装備した。~
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-AH/MH-6X：~
AH/MH-6Mの[[UAV>無人機]]型。~
地上誘導ステーションから衛星経由で遠隔操作できるほか、[[AH-64D>AH-64]]からもガンナーが遠隔操作を行うことができる。~
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-MH-6S「フェニックス」：~
[[OH-58「カイオワ」>OH-58]]後継機のトライアル提出機。~
メインローターをAH-64DブロックIII仕様のローター（ロングボウレーダー含む）へ換装し、エンジンをより強力なロールス・ロイス plc製250-CE30に換装した。~
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-MH-6I：~
国際輸出仕様。~
ヨルダンやサウジアラビアが導入した。~
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-ヒューズ500A：~
OH-6Aの民間型。~
エンジンはアリソン 250C-18Bターボシャフト（出力317shp（236kW））を搭載。~
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-ヒューズ500C：~
500Aの飛行能力向上型。~
[[エンジン]]はアリソン 250C-C20（出力400shp（298kW））に換装された。~
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-ヒューズ500D：~
[[メインローター]]を4枚から5枚に増やし、[[T尾翼]]を装備、トランスミッションを強化して飛行性能を向上したもの。~
エンジンはアリソン 250-C20B（出力420shp（313kW））を搭載。~
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-ヒューズ500M「ディフェンダー」：~
第三世界向けの廉価な攻撃型。民間モデルをベースに武装が施されている。~
アジア・中南米・アフリカなどへ輸出され、北朝鮮へ密輸されたとの情報も存在する。~
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-ヒューズ500MD：~
500Dの輸出用攻撃/多用途型。広範囲の兵装を搭載できる。~
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-ヒューズ500MD/ASW：~
500MDの対潜ヘリコプター型。~
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-ヒューズ500MD/TOW：~
500MDの攻撃ヘリコプター型。~
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-ヒューズ500MD/MMS-TOW：~
500MD/TOWの改良型。ローターマスト上に光学照準器を搭載した。~
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-MD530MG：~
500MDの胴体を流線型に再設計し、[[エンジン]]やトランスミッションを強化したもの。~
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-MD530F：~
530MGの民間型。高地での飛行に適する。~
エンジンはアリソン 250-C30B（出力650shp（485kW））を搭載。 ~
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-ULB：~
530Fベースの[[UAV>無人機]]試験機。~
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-MD500E：~
500Dに530MGの胴体を組み合わせ、速度性能を向上したもの。~
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**OH-6のバリエーション（ノーター） [#ebb55416]
-MD520N：~
500Eをベースにした初の[[ノーター]]実用機。~
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-MD600N：~
520Nの胴体を延長し、8人乗りにしたもの。~
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