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*&ruby(えぬびーしーていさつしゃ){【NBC偵察車】}; [#i45b0c8c]
2010年に正式採用された、[[陸上自衛隊]]の[[NBC>NBC兵器]]偵察車。~
NC（核・化学）兵器対処用の装備である[[化学防護車]]と、B（生物）兵器対処用の装備である[[生物偵察車>73式大型トラック]]を一本化する目的で開発された。~
主に中央特殊武器防護隊（[[中央即応集団]]隷下。埼玉県・大宮駐屯地所在）および第6特殊武器防護隊（[[東北方面隊]]第6師団隷下。山形県・神町駐屯地所在）に配備されており、最終的に50両が調達される予定である。~
[[化学防護車]]と[[生物偵察車>73式大型トラック]]を統合・一本化する目的で開発された。~
環境情報を現場で収集・解析し、[[データリンク]]で情報を伝達する事を主任務とする大型装甲車である。~
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4軸8輪の大型装甲車両で、全長は8mと化学防護車よりも長く、全高も3.2mとなり、[[NBC兵器]]分析機器のための車内容積も充分に取られている。~
また、[[96式装輪装甲車]]と同じく車軸は4軸のうち前2軸の4輪が操舵される機構になっている。~
車内は解析機器を収容するために特に大きく作られている。~
車体前部に大型窓を持つキャビン、車体中央部に機関室、車体左側に通路、車体後部にNBC観測室が設けられている。~
駆動系は4軸8輪の装輪式で、そのうち前2軸の4輪で操舵する。~
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[[装甲]]は銃弾や砲弾の破片のみならず[[放射線]]も防護でき、さらに対[[中性子]]線・対[[ガンマ線]]用遮蔽器材として鉛プレートで車体全体を囲んでいるが、中性子被曝環境下では車体前部に中性子遮蔽板を取り付ける必要がある。~
通常の[[装甲]]防護に加えて気密処理・[[放射線]]遮蔽処理も施されている。~
遮蔽困難な中性子線への被曝が想定される場合、車体前部に追加の遮蔽版が取り付けられる。~
一応は汚染環境下での直接戦闘を想定し、[[12.7mm機関銃M2>ブローニングM2]]を装備したリモコン操作式の銃架を車体中央上部左側に備える。~
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車内には空気清浄機が取り付けられ、[[放射線]]測定器やガス検知器などの他、車体後部右側には汚染された土壌のサンプルを採取するためにマニピュレーターが装備されているが、[[化学防護車]]の遠隔操作式から乗員がゴム手袋をしてマジックハンドを伸ばす方式に変更されている。~
また、NBC偵察車で収集・解析した情報は師団等指揮システム（FiCs）や基幹連隊指揮統制システム（ReCs）との[[データリンク]]によって、迅速な情報伝達が可能となっている。~
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武装は[[M2 12.7mm重機関銃>ブローニングM2]]1挺を装備し、[[73式装甲車]]や[[96式装輪装甲車]]で採用された物と同様に車内からのリモコン操作が可能となっており、乗員を汚染物質の[[被曝]]から守る対策がなされている。~
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車内には[[放射線]]測定器やガス検知器などが搭載される。~
また、車体後部右側には土壌などの分析試料を採取するためのグローブボックスを備える。~
試料はゴム手袋を填めた乗員が手で、ないしマジックハンドを伸ばして回収する。
**配備先 [#s23fbdae]
-[[中央即応集団]]隷下
--中央特殊武器防護隊
-[[東北方面隊]]第6師団隷下
--第6特殊武器防護隊
**スペックデータ [#hcb028f8]
|乗員|4名|
|全長|8m|
|全高|3.2m|
|全幅|2.5m|
|戦闘重量|約20t|
|[[エンジン]]|カミンズVTA903 4サイクルV型8気筒[[液冷>液冷エンジン]][[ターボチャージド>ターボチャージャー]][[ディーゼルエンジン]]（出力500hp）|
|最大速度|95km/h（路上）|
|兵装|[[M2 12.7mm重機関銃>ブローニングM2]]×1挺&br;観測・検知測定機器一式（[[放射能]]測定装置、ガス検知器、大気安定度測定装置など）|
|製作|小松製作所|
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