*&ruby(みぐじゅうご){【MiG-15】}; [#uc3ec0ac]
旧ソビエトの[[ミコヤン設計局>ミグ]]が開発した、ソ連初の実用ジェット[[戦闘機]]。~
[[NATOコード]]は&ruby(ファゴット){Fagot};/&ruby(ミジェット){Midget};（練習機型）.~
~
1947年には[[初飛行]]に成功し優れた性能を示したため、すぐに大量生産が開始された。~
[[主翼]]に[[後退翼]]を採用し、[[エンジン]]は英国RR社製の「[[ニーン]]」エンジンを[[コピー生産>デッドコピー]]した[[RD-45（VK-1A）>VK-1]][[ターボジェット]]1基を搭載している。~
~
しかし、開発・量産化を急いだために高高度飛行中に突然スピンに陥るなど、さまざまな欠陥を抱えていたが、速度計と[[エアブレーキ]]が連動して速度をマッハ0.92に抑制することによってそれらの欠点を補った。~
最終的に約15,000機が製造され、ソ連の他、チェコスロバキアやパキスタン、北朝鮮などに輸出されている。~
~
実戦では、[[朝鮮戦争]]で中国義勇軍のMiG-15が米軍の[[F-86]]と激しい空中戦を演じた((当時の西側諸国で、この機体と互角に戦える戦闘機はこの機体のみだった。))。~
また、[[第二次中東戦争>中東戦争]]（スエズ戦争）ではエジプト軍等のMiG-15bisが[[MiG-17F>MiG-17]]とともに実戦活動を行ったが、ほとんどがイスラエル軍に撃墜されている。~
~
現在ではほとんどが退役し、北朝鮮など一部の国が[[訓練機>練習機]]として運用しているのみである。~
~
関連:[[MiG-17]] [[MiG-21]] [[F-100]]
**スペックデータ [#e7f2b79b]
|乗員|1名（単座型）/2名（複座型）|
|全長|10.38m|
|全高|3.37m|
|全幅|10.36m|
|[[主翼]]面積|20.6��|
|空虚重量|3,861kg|
|最大離陸重量|5,044kg（[[クリーン]]時）/5,574kg（[[増槽]]装備時）|
|最大兵装搭載量|3,000kg|
|[[エンジン]]|クリモフ [[VK-1A>VK-1]][[ターボジェット]]×1基|
|[[推力]]|26.48kN|
|最大速度|564kt|
|[[海面上昇率>上昇率]]|2,564m/min|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|15,500m|
|最大[[航続距離]]|718nm（機内[[燃料]]のみ）/1,067nm（[[増槽]]使用）|
|固定武装|N-37 37mm[[機関砲]]×1門（弾数40発）&br;NR-23 23mm機関砲×2門（弾数80発×2）|
|兵装|100kg/50kg[[爆弾]]、[[増加燃料タンク>増槽]]×2基等|
~
**主なバリエーション[#ffbb5294]
-I-310：~
プロトタイプ。~
~
-MiG-15：~
初期生産型。~
~
-MiG-15P：~
[[全天候戦闘機]]型。MiG-15bisベース。~
~
-MiG-15SB：~
[[戦闘爆撃機]]型。~
~
-MiG-15SP-5：~
複座の全天候戦闘機型。MiG-15UTIベース。~
~
-MiG-15T：~
標的曳航機型。~
~
-MiG-15bis：~
エンジン強化型。エンジンはVK-1を搭載。~
~
-MiG-15bisR：~
[[偵察機]]型。~
~
-MiG-15bisS：~
護衛戦闘機型。~
~
-MiG-15bisT：~
標的曳航機型。~
~
-MiG-15UTI：~
複座練習機型。~
~
-S-102：~
MiG-15のチェコスロヴァキア生産型。~
~
-S-103：~
MiG-15bisのチェコスロバキアで生産型。~
~
-CS-102：~
MiG-15UTIのチェコスロバキア生産型。~
~
-Lim-1：~
MiG-15のポーランド生産型。~
~
-Lim-2：~
MiG-15bisのポーランド生産型。~
~
-SBLim-1：~
MiG-15UTIのポーランド生産型。~
~
-SBLim-2A/B：~
Lim-2をSBLim-1同様の複座型に改修した型。~
~
-殲撃2（J-2）：~
MiG-15bisの中国生産型。~
~
-殲教2（JJ-2）：~
MiG-15UTIの中国生産型。~
~
-BA-5：~
殲撃2の標的機改修型。~
~
-[[KS-1「コメット」（AS-1「ケンネル」）>AS-1]]：~
本機をベースにした[[巡航ミサイル]]。詳しくは項を参照。~
~
