- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
*&ruby(えむゆーさんびゃく){【MU-300】}; [#re8c4d9d]
Mitsubishi MU-300"&ruby(ダイヤモンド){Diamond};"~
日本の[[三菱重工>三菱重工業]]が1970年代後半に開発・生産した双発小型[[ビジネスジェット機>ビジネス機]]。~
Mitsubishi MU-300"[[&ruby(ダイヤモンド){Diamond};>ダイヤモンド]]".~
~
日本の[[三菱重工>三菱重工業]]が1970年代後半に開発・生産した[[双発>双発機]][[小型ビジネスジェット機>ビジネス機]]。~
なお、実際の生産は（後述する理由により）アメリカの三菱現地法人で行われていた。~
~
1960年代、三菱は[[ターボプロップ]]ビジネス機「[[MU-2]]」を開発・販売していたが、日本では[[固定翼>固定翼機]]ビジネス機の需要がほとんどなかった((MU-2も、国内販売のほとんどが[[防衛庁]]（[[自衛隊]]）向けであった。))ため、販売は海外（主としてアメリカ）向けがメインとなっていた。~
そうした背景の下、本機はMU-2の上位グレードとなる機体として計画・開発が進められ、1977年に初号機が初飛行、1979年には[[FAA>アメリカ連邦航空局]]の[[耐空審査>耐空証明]]にも合格した。~
しかしこの当時、アメリカ国内で航空事故が頻発していたことを受けて、FAAは耐空審査基準を大幅に見直すことを決めていた((1979年5月のアメリカン航空[[DC-10]]墜落事故の検証で「油圧・電気系統のバックアップ機構の不備」「審査規定の再考」を指摘されたのが契機になったという。))。~
本機はこの基準改正後の試験対象第1号となってしまい、これによって大幅な設計変更を余儀なくされ、型式証明を取得できたのは1981年になってしまった。~
加えて、この間の景気後退と同業他社との販売合戦による収益の悪化で、膨大な赤字が発生。これにより、三菱が機体の販売を続けることは困難になってしまった((当時、前作のMU-2と違って[[防衛庁>防衛省]]（[[自衛隊]]）からの発注もなかった。なお、本機が[[航空自衛隊]]に採用されたのはビーチ・エアクラフトに販売権が移ってからのことである。))。~
1960年代、三菱は[[ターボプロップ]][[ビジネス機]]「[[MU-2]]」を開発・販売していたが、日本市場には[[ビジネス機]]の需要がほとんどなかった((MU-2も日本国内では大部分が[[防衛庁]]（[[陸上>陸上自衛隊]]/[[航空自衛隊]]）向けに販売されていた。))ため、販売は海外（主としてアメリカ）向けがメインとなっていた。~
そうした背景の下、本機はMU-2の上位グレードとなる機体として計画・開発が進められ、1977年に初号機が[[初飛行]]、1979年には[[FAA>アメリカ連邦航空局]]の[[耐空審査>型式証明]]にも合格した。~
~
そこで三菱は、軽飛行機業界の老舗であったビーチ・エアクラフト社と提携を組み、同機（及び[[MU-2]]）の販売・ユーザーサポートを委託、名称も「ビーチジェット400」と改めて販売を続けた((この名称での型式証明は1985年に下りている。))。~
しかしこの当時、アメリカ国内で航空事故が頻発していたことを受けて、FAAは耐空審査基準を大幅に見直すことを決めていた((1979年5月の[[アメリカン航空]][[DC-10]][[墜落]]事故の検証で「油圧・電気系統のバックアップ機構の不備」「審査規定の再考」を指摘されたのが契機になったという。))。~
本機はこの基準改正後の試験対象第1号となってしまい、これによって大幅な設計変更を余儀なくされ、[[型式証明]]を取得できたのは1981年になってしまった。~
加えて、この間の景気後退と同業他社との販売合戦による収益の悪化で、膨大な赤字が発生。これにより、三菱が機体の販売を続けることは困難になってしまった。~
>前作の[[MU-2]]は[[防衛庁]]（[[陸上自衛隊]]・[[航空自衛隊]]）からの発注があったが、本機にはそれもなかった。~
なお、本機が「T-400」として[[航空自衛隊]]に採用されたのはレイセオンに販売権が移ってからのことである。
そこで三菱は、[[軽飛行機]]業界の老舗であったビーチ・エアクラフト社と提携を組み、同機（及び[[MU-2]]）の販売・ユーザーサポートを委託、名称も「ビーチジェット400」と改めて販売を続けた((この名称での[[型式証明]]は1985年に下りている。))。~
その後、三菱の関与は段階的に縮小され、1988年には設計・開発・生産・ユーザーサポートの一切をビーチに売却((ユーザーサポート業務については後年、三菱が買い戻している。))、小型機業界から完全撤退した。~
~
1994年、ビーチ社の親会社だったレイセオン社が英国ブリティッシュ・エアロスペース([[BAe]])社から「ホーカー・ビジネスジェット」の生産ラインを購入し、これをビーチ社と合併したため、同機の名称は「ホーカー400」と再改称された。
1994年、ビーチ社の親会社だったレイセオン社が英国ブリティッシュ・エアロスペース([[BAe]])社から「ホーカー・ビジネスジェット」の生産ラインを購入し、これをビーチ社と合併したため、同機の名称は「ホーカー400」と再改称された。~
**スペックデータ [#p43d0d17]
|乗員|2名+乗客9名|
|全長|14.73m|
|全高|4.19m|
|全幅|13.23m|
**スペックデータ（ビーチジェット400A）[#p43d0d17]
|乗員|2名|
|乗客数|7〜9名|
|全長|14.76m|
|全高|4.24m|
|翼幅|13.26m|
|主翼面積|22.43��|
|自重|4,420kg|
|最大離陸重量|6,305kg|
|[[エンジン]]|[[P&W>プラット＆ホイットニー]] JT15D-5[[ターボファン]]×2基（出力1,315kg）|
|速度（最大/巡航）|468kts（866km/h）/443kts（820km/h）|
|[[航続距離]]|2,800km|
|空虚重量|4,558kg|
|有用重量|2,653kg|
|最大離陸重量|7,303kg|
|[[エンジン]]|[[P&W>プラット＆ホイットニー]] JT15D-5[[ターボファン]]×2基（出力12.9kN（2,900lbf））|
|最高速度|866km/h（[[マッハ]]0.78、468kts）|
|[[巡航速度]]|820km/h（443kts、高度7,000m）|
|[[失速]]速度|171km/h（92kts、フル[[フラップ]]）|
|[[航続距離]]|3,135km（高度13,700m）|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|13,700m|
|[[上昇率]]|19.2m/s|
~
**バリエーション [#fabe977c]
-MU-300：~
初期モデル。~
海外では「DIAMOND�機廚箸靴独稜筺�~
~
-DIAMOND��A：~
高温・高標高地域向けモデル。海外販売のみ。~
エンジンはJT15D-4を搭載。~
~
-DIAMOND�供�~
速度・航続距離向上型。海外販売のみ。~
最大速度・[[航続距離]]向上型。海外販売のみ。~
エンジンはJT15D-5を搭載。~
~
-ビーチジェット400：~
DIAMOND�兇�ビーチ社へ販売権が移行された後の呼称。~
~
--ビーチジェット400A：~
胴体延長型。~
胴体を延長し、搭載能力を向上させた型。~
~
--ビーチジェット400T：~
400Aの[[軍用機]]モデル。~
~
---T-41：~
400Aを[[アメリカ空軍>アメリカ軍]]が[[練習機]]として買い上げたもの。~
400Tを[[アメリカ空軍]]が[[練習機]]として買い上げたもの。~
後に「[[T-1A>T-1]]」と改称。~
~
---T-400：~
[[航空自衛隊]]が[[練習機]]として逆輸入した機体の形式呼称。~
13機が輸入され、現在は[[浜松基地>浜松飛行場]]の「[[第1航空団>航空団]][[第41教育飛行隊>スコードロン]]((2021年10月までは鳥取県・[[美保基地>美保飛行場]]の第3輸送航空隊の隷下にあった。))」で用いられている。~
~
-ホーカー400：~
レイセオン社へ合併後の呼称。~
~
--ホーカー400XP：~
現在の最新モデル。~
~
