【MRE】(えむあーるいー)

  1. Meal Ready to Eat.
    アメリカ軍で採用されている緊急時および戦闘時に食す保存食(戦闘糧食)。
    1袋1食分で、セ氏25度の状況下で3年間品質を維持できることが証明されている。
    少量でも栄養価が高く約1200kcalと高カロリーである。
    また、少量の水で食べ物を温めることのできるMREヒーターも同梱されているのが強みだが、使用時に水素ガスが発生する欠点がある。
    ヒーターの発熱温度は大雑把なアメリカらしく当たり外れの差が激しい。

    メニュー構成も、菜食主義者用のメニュー4種類を含め24種類と豊富であるが、そのほとんどは、お国柄を反映してかお世辞にも美味しいとは言いがたい*1

    ※戦闘糧食に詳しいHPへリンク
    ・THE戦闘糧食
     http://10.studio-web.net/~phototec/
    ・買ってみよう・味わってみよう!戦闘糧食
     http://namachan.parfait.ne.jp/mre.html

  2. Meal Rejected by Ethiopian.
    直訳すると「エチオピア人も拒否する食事」。
    難民への救助用物資として配布されるMREは(兵士に配布されるものに比して)全体的に味が悪く、飢えに苦しむエチオピア人すらも食べないという揶揄。
    なお、この「エチオピア人も食わない」MREは、2002年のアフガン紛争?において大量に投下された。

    MREは、味の面では各国のレーションと比べて見劣りしている、という評判が根強く、この手のジョークは大量に存在する。
    例えば「Mr.E(ミステリーと発音する)」、「Meals, Rarely Edible(滅多にないメニュー)」、「Meals Rejected by the Enemy(敵から拒否されたメニュー)」、「Morsels, Regurgitated, Eviscerated(吐き戻され、骨抜きにされた一口)」、「Mentally Retarded Edibles(精神薄弱料理)」、「Meal, Ready to Excrete(すぐ排泄できるメニュー)」、「Meals Rejected by Everyone(誰もが食べることを拒否したメニュー)」等、MREを捩ったジョークは悲惨な状態である。
    挙句の果てには「食べ物に似た何か別の物体(Materials Resembling Edibles)」と、もはや食べ物としてすら扱われていないものまであった。

*1 SAS出身の作家として知られるクリス=ライアンの「襲撃待機」に於いて、『なかなか悪くない食事で、殊にチリコンカルネは旨い』と記述があり、文脈から作者自身の感想であると思われる。
  興味のある方は自分の舌で確かめてみても良いだろう。


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