【MP5】(えむぴーご)

ドイツのヘッケラー・アンド・コック?社が開発した短機関銃

同社の自動小銃であるG3を小型化することによって設計された。また、G3との共通部品も各部に使用されている。
それまで多くの短機関銃が単純なオープンボルト機構によるストレートブローバック方式であったのに対し、この銃はローラーロッキング機構によるディレイドブローバックを採用した。
このため短機関銃としては発射する瞬間の振動が少なく、命中精度が高く、特にセミオート射撃では拳銃を上回る性能を持つ。
その反面、ローラーロッキングは複雑でコストが高く、手入れも煩雑で故障の危険性も大きいなど、欠点も多い。

しかしながらGSG9に制式採用され、1977年のルフトハンザ機ハイジャック事件では犯人を一方的に掃討して人質を全員救出するという、高い戦果をおさめた。
その後軍・警察を問わず世界中の特殊部隊に採用され、20世紀後半を代表する短機関銃となった。

基本的に9mm弾を用いるが、一部10mmや40口径のタイプも存在する。

  • MP5A: 基本形(A1:折り畳みストック型、A2:改良型。固定ストック、A3:A1の改良型。スライドストック、A4/A5:A2/A3のモデルチェンジ型。3バースト機構を搭載、A5N:海軍(Navy)向けモデル。3バースト機構を廃している)
  • MP5SD: 減音器を内蔵したタイプ(SD1/4:ストックレス SD2/5:折り畳みストック SD3/6:伸縮ストック)
  • MP5K: ボディガードなどの隠匿所持用に、全長を可能な限り切り詰めたもの
  • MP5K PDW: アメリカ軍の要請で開発されたPDW用で、減炎器と折り畳みストックを備える
  • MP5F:MP5A5のフランス向けモデル
  • MP5J:MP5Fの日本警察仕様。3点バースト機構及びB&T社製マウントベースを搭載。
  • MP5/10: 10mmAuto弾を使用。プラスチック製マガジンを使用し、弾薬のサイズ(9mm弾より径は1mm、長さは3mm大きい)に合わせ、マガジンが若干大きくなっているほか、連結用の留め具が成型されているので、器具を使わずにマガジンを連結することができる。また、G3系としては珍しくボルトストップが組み込まれている。
  • MP5/40: .40S&W弾を使用。弾薬の径は10mmと同じだが、長さは9mm弾と同じ。それ以外の特徴はMP5/10から引き継いでいる。
  • HK94:アメリカ市場向けスポーターモデル

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