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*&ruby(まーぶ){【MIRV】}; [#k6663638]
[[弾道弾>弾道ミサイル]]などの[[ミサイル]]1基に複数の弾頭を搭載する方式。~
主に[[ICBM(大陸間弾道ミサイル)>大陸間弾道ミサイル]]で採用されている。~
''M''ultiple ''I''ndependently-targetable ''R''eentry ''V''ehicle (複数個別誘導再突入機)~
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従来の[[ICBM>弾道ミサイル]]においては弾頭の小型化が困難であったことから、大きく威力も巨大な弾頭を1つ搭載し、都市をその目標とすることが主な目的であった。~
しかし、技術開発が進んだ1970年代に入ると、[[ICBM>弾道ミサイル]]の弾頭部に複数搭載できるまで弾頭を小型化することに成功し、この方式が実現した。~
[[弾道ミサイル]]の形態のひとつで、1基に複数の弾頭を搭載し、それぞれの弾頭が個別に[[終端誘導]]を行うもの。~
主として[[戦略核兵器]]としての[[大陸間弾道ミサイル]]で採用されている。~
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核爆発というものは、例えば15ktの爆発力が30ktに増えたからといって、被害半径が単純に倍加するわけではない。~
すなわち、1個の弾頭しか積めないというのは、その爆発力の割に敵に与えられる損害が小さいということでもある(当然1つの都市が地上から消滅するのは避けられないだろうが)。~
対してこの方式は、複数の小型核弾頭はRV(Re-entry Vehicle 再突入体)と呼ばれるケースのようなものに搭載されており、そのRVがPBV(Post-Boost Vehicle)と呼ばれる小型ロケットのようなものに搭載されている。~
このPBVを途中でミサイル本体から分離させ、角度・タイミングなどを微妙に変えながら1発ずつ次々と分離させていくことで、複数の目標への同時攻撃を可能とする。~
もっとも、PBV自体の燃料搭載量が少ないこと、姿勢制御などの問題からあまり離れた目標に対する攻撃はできない。また各弾頭の[[CEP>半数必中界]]が大きくなることも否めない。~
この同時攻撃は、弾道ミサイルの数が実質的に数倍になることを意味しており、その迎撃・対処を著しく困難にさせる。~
さらに数が多いためにそれまでの都市目標の他、通常戦力を目標にすることも可能とした。~
このシステムを搭載した[[ミサイル]]は、[[成層圏]]への到達後、角度・目標への到達時期ごとに弾頭が1発ずつ[[ミサイル]]本体から離脱する。~
弾頭は個々に半ば独立した[[ミサイル]]であり、姿勢制御を行いながら大気圏に再突入・起爆する。~
しかし、弾頭単体での[[航続距離]]は短く、ミサイル本体の弾道から大きく外れた場所には着弾できない。~
加えて、通常の[[弾道ミサイル]]と比べてさらに[[半数必中界]]が増加する。~
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MIRVを採用する主要な利点は、同じ[[ペイロード]]を単弾頭で用いる場合より危害面積が増える事である。~
[[破壊力>デストラクションパワー]]の総量が同等であれば、それを1箇所に集めるより分散させた方が効率的に広い地域を破壊できる((ごく単純に換算して、爆発の危害半径を2倍にするためには8倍の破壊力が必要となる。半径が2倍になれば体積は8倍になるからだ。))。~
また、弾頭の数が実質的に数倍以上になるため、迎撃・対処が著しく困難となる上、最も巨大で高価な[[ロケットエンジン]]部分を共用する事で大幅なコスト削減ともなる。~
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核ミサイル本体の数を増やさずにその攻撃力を上げられるため、維持費・建造費などのコストも従来の単弾頭方式で同数の核弾頭をそろえるよりも遥かに安く済む。~
また[[SALT機弊鑪兵器制限条約)>戦略兵器制限交渉]]において、核ミサイル自体の数量に制限が加えられたことにも対応できるため、各国はこの方式のミサイル開発に邁進することとなる。~
結果的にアメリカ・ロシア(旧ソ連)・イギリス・フランスがこの開発に成功している。~
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現在はSTART(戦略兵器削減条約)において核弾頭数にも制限が加えられたために、SALTをかいくぐれるという利点はなくなったが、現在のICBMの主力の方式の地位は揺らいでいない。
[[核弾頭>核兵器]]の小型化が開発上の課題であったが、1970年代に実用化され、[[ICBM>大陸間弾道ミサイル]]の主流に躍り出た。

>ちなみに、このシステムは当初、[[SALT機弊鑪兵器制限条約)>戦略兵器制限交渉]]の抜け道として開発された。~
同条約で制限の対象とされたのが核ミサイルの「保有数」のみで、搭載される弾頭の数については考慮外であったためである。~
結果、その後の[[START]](戦略兵器削減条約)で核弾頭そのものの保有数が制限されるに至っている((現在、このシステムを搭載したミサイルに搭載できる核弾頭は1個に制限されている。))。


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