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【MEKO】 †
ドイツの造船会社、ブローム・ウント・フォス社(Blohm&Voss)が考案した、多目的フリゲート設計のコンセプト。
MEhrzweck-KOnbitation(ドイツ語でより良い組合せの意。)の略であり、ブローム・ウント・フォス社の登録商標となっている。
1970年代、ブローム・ウント・フォス社とホヴァルトシュヴェルケ社(Howaldtswerke)によって提案されたコンセプトを基礎としている。
3つのコンセプト(モジュール式設計・生存性・シグネチャー減少)を謳っているが、特に注目されるのが「モジュール式設計」である。
設計を標準化した、基本となる船体を提供し、そこに様々なパーツを組み合わせることで、購入者の希望に沿った艦艇を低コストで設計することが出来るようにしたものである。
また、改修も低コストで行うことが出来る。
組み合わせることの出来るパーツとしては、各種兵装や電子装備等様々なものに及ぶ。
なお、標準で後部にヘリポートが付属している。
基本となる船体形状には、「MEKO140(1800t)」「MEKO200(3200t)」「MEKO360(3600t)」等がある(括弧内は目安)。
機関もある程度変更できる。
この内現在最も普及しているのが「MEKO200」であるが、「MEKO-A100」「MEKO-A200」「MEKO-Delta」といった、新たな基本船体も考えられている。
また、MEKOコンセプトによる艦型は「MEKO200 ANZ」のように、基本船体+国+αとなることが多い。(必ずしもこの限りではない)
使用国としては、アルゼンチン・ギリシア・オーストラリア・ナイジェリア・トルコ・ポルトガルがあり、さらにマレーシア・(原設計国である)ドイツ他、続々と増加中である。
主な形式 †
- MEKO360型:同シリーズの最初の艦級。アルゼンチン海軍、ナイジェリア海軍向けに5隻が建造された。
- MEKO140型:MEKO 360型の縮小版モデル。発注者はアルゼンチン海軍のみで6隻が建造された。
- MEKO200型:MEKO 360型の合理化・小型化版として開発されたモデル。トルコ海軍やオーストラリア海軍など5ヶ国で採用された。
- MEKO A型:現在の主流モデル。A-200型とA-100型に分けられる。
- A-200型:MEKO200型の後継モデル。低被探知性を重視した設計で、長船首楼型の船型を採用している。南アフリカ海軍のみで4隻が運用されている。
- A-100型:小型フリゲート。140型とほぼ同大だが、より効率的な設計となっている。マレーシア海軍とポーランド海軍で運用されている。
- A-200型:MEKO200型の後継モデル。低被探知性を重視した設計で、長船首楼型の船型を採用している。南アフリカ海軍のみで4隻が運用されている。
- MEKO D型:A-200型の改良型。推進方式にCODLAG方式が採用されたほか、艦尾には小型高速艇を揚収するハッチを備えるなど、特殊作戦にも対応している。
- MEKO X型:D型の発展型。弾道ミサイル防衛を含むあらゆる戦闘に対処できるとされている。
- 123/124型:準同型艦。設計面でMEKO型の影響を受けている。
- K-130型:A型の派生型。A-100型と同様にステルス性への配慮が導入され、また、艦載機としてUAVを2機搭載できるように設計されている。
採用国 †
※スペックデータについては項を参照。