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*&ruby(えむななじゅうく){【M79】};
[[アメリカ軍]]の[[擲弾発射器]]。~
中折れ式・単発単砲身の[[旋条砲]]で、[[口径]]は40mm。~
撃ち出された[[擲弾]]が比較的低速で放物線を描いて飛翔するため、&ruby(ブルーパー){blooper};(野球におけるスローボールを揶揄した言葉)という俗称で呼ばれる。~

かつて[[擲弾発射器]]は、[[小銃]]の銃口に取り付けるライフルグレネード式が主流だった。~
これは既存の小銃に対して容易に大火力を付与することのできるメリットがあったが、反面、これを取り付けている間は[[小銃]]として使うことができず、また着脱に少し時間がかかるため、使用者の個人防護に問題があった。~
また低速とはいえ、比較的質量の大きい[[擲弾]]を撃ち出すことは反動が大きく、銃身などに対してダメージを与えるおそれもあった。~

M79を開発するにあたり、[[日本軍]]が[[太平洋戦争]]で使用していた「擲弾筒」が参考にされた。これは一人で容易に携帯可能な小型の[[迫撃砲]]であった。擲弾筒は地面に置きつつ手で砲身を保持して[[俯角]]をとるが、M79はより容易に発射できるよう[[小銃]]のような肩付け式に設計された。~
放物線を描く[[擲弾]]の照準を肩付けでおこうなうため、[[タンジェントサイト]]を備える。~
放物線を描く[[擲弾]]の照準を肩付けでおこうなうため、[[照尺]]を備える。~
装弾は中折れの後装式となり、ライフルグレネードに比べて容易に装填や脱砲ができるようになった。~

こうしたM79は1960年に採用され、[[ベトナム戦争]]のジャングル戦では出合い頭の[[ベトコン]]を一撃で掃討するために活用された。~
単純で信頼性の高い構造と強い火力により重宝された一方で、[[自動小銃]]などに比べれば再装填に時間がかかること、火力が強すぎるため近接しすぎた目標に対して発射できないなど、有用でない場面も多く見られた。このため援護の歩兵が必須であったり、気休めではあるが護身用の[[拳銃]]を別途必要としたりした。~
このため[[M16]]の銃身に装着することのできるXM148が試作され、それを改良した[[M203]]によってM79は置換された。~
単純で信頼性の高い構造と強い火力により重宝された一方で、[[自動小銃]]などに比べれば再装填に時間がかかったり、火力が強すぎるため近接しすぎた目標に対して発射できないなど、有用でない場面も多く見られた。このため援護の歩兵が必須であったり、気休めではあるが護身用の[[拳銃]]を別途必要としたりした。~
やがて[[M16]]の銃身に装着することのできるXM148が試作され、それを改良した[[M203]]によってM79は置換された。~

http://www.geocities.jp/kles_a/temp/m79.jpg


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