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*&ruby(えむろくじゅう（せんしゃ）){【M60（戦車）】}; [#q9cd8e08]
M60 Patton.
M60 Patton.~
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ソ連の[[T-54]]/[[55>T-55]]戦車に対抗すべく、1956年に開発された[[アメリカ陸軍]]の[[主力戦車]]。~
俗に言うパットン戦車シリーズの最終型で、[[M48]]の機動力と火力に改良を加えたモデルである。
西側では標準的な主砲であるロイヤル・オードナンス L7A1 105mm戦車砲の[[ライセンス生産]]品M68と、M85 12.7mm[[機関銃]]とM73 7.62mm[[同軸機銃]]を装備。
俗に言うパットン戦車シリーズの最終型で、[[M48]]の機動力と火力に改良を加えたモデルである。~
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西側では標準的な主砲であるロイヤル・オードナンス L7A1 105mm戦車砲の[[ライセンス生産]]品M68と、M85 12.7mm[[機関銃]]とM73 7.62mm[[同軸機銃]]を装備。~
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エンジンを従来のガソリンから12気筒の[[ターボ>ターボチャージャー]][[ディーゼル>ディーゼルエンジン]]に変更。~
これにより燃費を向上させると共に、被弾時の火災発生率を低下させている。
当初はソ連の[[T-55]]に対抗しうる次期主力戦車が登場し次第に退役する前提で配備されていた、~
これにより燃費を向上させると共に、被弾時の火災発生率を低下させている。~
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当初はソ連の[[T-55]]に対抗しうる次期主力戦車が登場し次第に退役する前提で配備されていた。~
しかし、次期主力戦車製造計画「[[MBT-70]]」が頓挫した事により、運用が長期化。~
合計生産台数は約2万輌を数え、アメリカ軍のみならず西側諸国の標準的主力戦車となった。~
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アメリカ軍からは[[湾岸戦争]]を最後に退役しているが、各種改良型が今なお世界各国で現役である。
**スペックデータ [#rf8be3da]
|乗員|4名|
|全長|6.9m|
|全高|3.3m|
|全幅|3.63m|
|戦闘重量|52.6t|
|懸架方式|トーションバー|
|[[エンジン]]|コンチネンタル ADVS-1790-2C 4ストロークV型12気筒[[ターボ>ターボチャージャー]][[ディーゼルエンジン]]（出力750hp）|
|登坂力|60%|
|超堤高|0.91m|
|超壕幅|2.4m|
|最大速度|48.2km/h（路上）|
|[[行動距離>航続距離]]|450km|
|[[装甲]]|225mm（[[リアクティブアーマー>爆発反応装甲]]装着時）|
|兵装|M68 51口径105mmライフル砲×1門（弾数63発）（M60/A1/A3）&br;M162 152mmガンランチャー（M60A2）&br;[[MGM-51「シレイラ」>MGM-51]][[対戦車ミサイル]]（M60A2）&br;M85 12.7mm重機関銃×1挺（弾数900発）&br;M73 7.62mm機関銃×1挺（弾数6,000発）|
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|>|CENTER:''M728戦闘工兵車''|
|乗員|4名|
|全長|8.83m|
|全高|3.3m|
|全幅|3.63m|
|重量|52.2t|
|懸架・駆動方式|トーションバー・スプリング|
|エンジン|コンチネンタルAV1790 V型12気筒[[空冷>空冷エンジン]]ツインターボ[[ディーゼル>ディーゼルエンジン]]|
|[[出力重量比]]|132hp/t|
|速度|48km/h|
|行動距離|450km|
|[[装甲]]|13〜143mm|
|武装|M135 165mm砲×1門（弾薬搭載数30発（粘着榴弾））&br;M85 12.7mm機関銃×1丁（弾薬搭載数600発）&br;M73 7.62mm機関銃×1丁（弾薬搭載数2,000発）|
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**主なバリエーション [#p4b65ec8]
-XM60/XM68：~
主砲を105mm砲に換装した[[M48]]の砲塔を新型の車体に搭載した試作型。~
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-M60：~
[[M48]]同様の亀甲形の[[砲塔]]を持つ基本型。~
一部はM48を改修して生産された。~
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-M60E1：~
M60に新設計の砲塔を搭載した試作型。M60A1として正式採用された。~
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-M60A1：~
[[M48]]同様の亀甲形の[[砲塔]]から、より[[避弾径始]]に優れた形状の細鼻形状のものに変更した型。~
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--M60AOS((Add-On Stabilization.))：~
M60A1の主砲改修型。~
新型の安定装置を装備している。~
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--M60A1E1：~
M60A1の車体に新型砲塔と152mmガンランチャーを搭載した試作車両。~
A1E2型を経てM60A2となった。~
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--M60A1E2：~
M60A2の量産原型車。~
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--M60A1E3：~
M60A1E2の車体にA1の105mm砲塔を搭載し、各種の近代化改修を施した試作型。~
M60A3として制式化した。~
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--M60A1E4：~
遠隔操縦装置のテストベッド車両。無線による無人操作のテストに用いられた。~
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-M60A1RISE((Reliability Improvements for Selected Equipment：信頼性向上及び装備近代化。))：~
M60A1をA3相当に近代化改修した型。主に[[アメリカ海兵隊]]が使用した。~
湾岸戦争でも[[爆発反応装甲]]を装備して使用された。~
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-M60A2：~
試作型M60A1E2をもとに、新設計の[[砲塔]]にM162 152mmガンランチャーを搭載し、対人用に[[榴弾]]、対戦車用にMGM-51「シレイラ」[[対戦車ミサイル]]を発射できるようにした型。~
1965年より量産が開始されたが、ミサイルの価格が高かった事と、整備性が悪かった事から少数生産・短期配備に終わり、前線から引き上げられたA2型の車体は架橋車や戦車回収車などに転用された。~
先進的ではあったが、高価で運用が難しいため、運用側からは皮肉をこめて「スターシップ」（宇宙船）というニックネームを与えられた。~
~
-M60A3：~
内部の電子機器の改装により主砲の命中精度を高め、煙幕発射装置を装着した型。~
M60A1E3の名称で開発され、1978年に量産が開始された。~
主砲にサーマルスリーブ（砲身被筒）が装着されていることと、大型化された[[砲塔]]上面の砲手用間接照準器がA1との外見上の差異である。~
中華民国軍（台湾）や[[イスラエル国防軍>イスラエル軍]]（イスラエル）等で使われている。~
~
-M60TTS((Tank Thermal Sightの略。))：~
M60A3の夜間用サイトを受像式赤外線暗視装置に換装した改修型。~
~
-M60A1 AVLB((Armored Vehicle Landing Bridge.))：~
M60A1の車体に折りたたみ式の橋を取り付けた架橋戦車型。~
~
-M60 AVLM((Armored Vehicle Launched MICLIC.))：~
M60の車体にMICLIC((Mine-Clearing Line Charge.))[[地雷]]爆破装置2基を装備した地雷処理車型。~
~
-M60パンサー：~
M60の車体を流用した[[地雷]]処理車型。~
危険を避けるためにリモコンによる遠隔操作で操縦出来るようになっている。~
~
-M728戦闘工兵車：~
M60A1を基に製作された戦闘工兵車。~
主砲をM68・105mm戦車砲から障害物破砕用のM135・165mm砲に換装し、車体前部にD7ドーザーブレードか地雷処理装置を装備可能。~
--M728A1：~
M728の改良型。~
~
-M60-2000：~
M60の車体に[[M1「エイブラムス」>M1（戦車）]]の[[砲塔]]を取り付ける近代化改修型。~
現在のところ、発注はされていない。~
~
-マガフ（Magach）：~
イスラエルの独自改修型((一部にM48ベースもある。))。~
爆発反応装甲を装備したマガフ6と、複合素材を使用して装甲を強化したマガフ7が存在する。~
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--マガフ6（Magach6）：~
M60/A1/A3の改修型。~
全タイプ共通で、Urdan社製[[キューポラ]]と「ブレイザー」[[ERA>爆発反応装甲]]を装備。~
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--マガフ6A（Magach6 Alef）：~
ほぼオリジナルのM60A1。~
後に全車両が6Bに改修された。~
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--マガフ6B（Magach6 Bet）：~
マガフ6Aの改修型。~
アメリカ軍のM60A1RISEと同様に、エンジンをAVDS-1790-2Cに換装している。~
また、「ブレイザー」[[ERA>爆発反応装甲]]装着、60mm迫撃砲や機銃、発煙弾発射機の追加装備、[[砲塔]]旋廻モーターの強化、砲身スタビライザーの更新等の改修が行われた。~
~
--マガフ6B「ガル」（Magach6 Bet Gal）：~
マガフ6Bの改修型。~
「ガル」火器管制装置を追加装備したほか、主砲砲身への放熱用サーマルジャケット装着や[[砲塔]]風向センサー追加、[[砲塔]]後部バスケットの大型化の改修を行った。~
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--マガフ6B「ガル・バタシュ」（Magach6 Bet Gal Batash）：~
6Bガルに[[ERA>爆発反応装甲]]に代わって、マガフ7同様の「第4世代型」増加装甲を追加し、エンジンもマガフ7と同じAVDS-1790-5Aに換装した型。~
[[砲塔]]の前面と側面に大きく張り出した楔形装甲が特徴。~
マガフ系列で最後の型だが改造数は少ない。~
マガフ7D（Magach7 Dalet）やマガフ8とも呼ばれる。~
~
--マガフ6B「バズ」（Magach6 Bet Baz）：~
6Bに「バズ」火器管制装置を追加装備した試作型。~
改造数は少ない。~
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--マガフ6C（Magach6 Gimel）：~
ほぼオリジナルのM60A3。~
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--マガフ6R（Magach6 Resh）：~
M60のエンジンをより発電能力の大きなAVDS-1790-2AGに換装したほか、マガフ6Bと同様の改修を施した型。~
~
--マガフ6R（Magach6 Reish Kochav）：~
マガフ6Rの火器管制装置を「ナハル・オズ」(Nachal-oz) FCSに更新したもの。~
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--マガフ6M（Magach6 Mem）：~
6Rに「ナハル・オズ」火器管制装置を追加装備し、主砲砲身への放熱用サーマルジャケット装着、[[砲塔]]風向センサー追加の改修を行った型。~
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--マガフ7（Magach7）：~
1982年のレバノン侵攻におけるシリア軍戦車との交戦した際の戦訓から、更なる防御力強化の必要から開発された最新タイプ。~
マガフ6の車体前部と[[砲塔]]の[[増加装甲]]を[[ERA>爆発反応装甲]]から「第4世代型」増加[[複合装甲]]に換装し、車体左右にもサイドスカート（前側の2枚ずつは[[中空装甲]]）を追加した。~
また、重量増加に対応するためにエンジンをAVDS-1790-5A（908馬力）に換装し、火器管制装置も新型に更新された。~
[[砲塔]]の増加装甲の形状によりA/Cの2タイプが存在する（Bは試作のみ）。~
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--マガフ7A（Magach7 Alef）：~
[[砲塔]]の複合装甲が垂直に近い形状をしているモデル。~
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--マガフ7B（Magach7 Bet）：~
試作車。~
[[砲塔]]前面部の複合装甲の形状は7Cに近い。~
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--マガフ7C：~
[[砲塔]]前面の複合装甲が楔形のモデル。~
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--サブラ（Sabra）：~
イスラエルの輸出用改修パッケージ。~
主砲をメルカバと同じ国産の44口径120mm滑腔砲に換装し、[[砲塔]]部に楔形の装甲を追加しているのが特徴。~
「M60T」としてトルコに採用されている。~
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-CM11（勇虎式戦車、M48H）：~
中華民国（台湾）が生産した、M60A3のシャーシに[[M48A5>M48]]の[[砲塔]]を搭載し、[[M1>M1（戦車）]]に匹敵する[[射撃統制システム>火器管制装置]]を装備したもの。~
2000年代にはフランス・GIAT社製の爆発反応装甲を装着した改修型へのアップデートが進められている。~
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-M60-120：~
ヨルダンのキング・アブダラー2世記念設計開発局 (KADDB) が、スイスのSWシン社と合同で開発したM60A3用近代改修キット。~
主砲をSW 120mmL50滑腔砲とレイセオン社製の射撃統制装置を組み合わせたもの。~
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-M60A3-84：~
かつてのライバル戦車・T-54を開発したウクライナのKhKBMが作成した近代化改修案。~
M60にウクライナ国産のKBA-2 120mm砲を搭載するほか((需要があればロシア型規格の125mm砲や140mm砲も装備可能である。))、「ニージュ」などの新しい[[爆発反応装甲]]も装備され、その他各種防御システムが装備されることになる。~
これにより、M60A3-84はヤタハーンや[[T-72-120>T-72]]並みの高性能を獲得することになる。~
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-サムサム（Samsam）：~
イランでの独自改良型。~
砲塔に[[ERA>爆発反応装甲]]やアクティブ防御装置（APS）を装着し、[[エンジン]]の出力強化や[[FCS>火器管制装置]]の能力向上を行っている。~
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