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【M2(歩兵戦闘車)】 †
M2
アメリカ陸軍の現用主力歩兵戦闘車。
この車輌1輌で歩兵6名を輸送でき、1個機械化歩兵分隊を構成する。
M1戦車に随伴して行動し、砲塔のM242・25mmチェーンガンとM240 7.62mm機関銃によって有効な支援を行うことができるため、歩兵にとっては欠かせない存在である。
また、対戦車兵器としてBGM-71「TOW」対戦車ミサイル2連装発射機が搭載されている。
1979年に採用されて以降、A1・A2・A3型に逐次近代化改修がなされており、バリエーションとして強行偵察型のM3騎兵戦闘車、砲塔横にFIM-92「スティンガー」4連装発射機を追加した対空車両型のM6「ラインバッカー」が開発されている。
性能諸元 †
乗員 | 3名+兵員6名 |
全長 | 6.452m |
全高 | 2.972m |
全幅 | 3.20m |
全備重量 | 22.797t |
懸架・駆動方式 | トーションバー |
エンジン | カミンズVTA903-T500 4ストロークV型8気筒液冷ターボチャージド・ディーゼル |
最大出力 | 500hp/2,600rpm |
最大速度 | 65.98km/h(地上) 7.24km/h(水上) |
行動距離 | 483km |
装甲 | アルミニウム/鋼 |
武装 | M242「ブッシュマスター」25mm機関砲×1門(銃弾数900発) M240C 7.62mm機関銃×1挺(銃弾数2,200発) BGM-71「TOW」対戦車ミサイル連装発射機×1基(ミサイル7発) FGM-77「ドラゴン」?対戦車ミサイル(M3)*1 FGM-148「ジャベリン」対戦車ミサイル(M3)*2 |
バリエーション †
- M2A0(M3):
1982年に採用された初期量産型。兵士6名が乗車可能。
赤外線画像処理装置とM242「ブッシュマスター」25mm機関砲の照準器を統合したシステムが標準装備されている。
- M2A1(M3A1):
1986年に採用された改良型。乗車兵員の定員は7名となった。
TOW II対戦車ミサイルに換装し、消火システムなど防御力を意識したシステムを導入。
NBC排ガスフィルターも装備された。
- M2A2(M3A2):
1988年に採用されたエンジン出力・装甲強化型。乗車兵員の定員は再度6名に変更されている。
エンジンの出力向上(600馬力)やサスペンションの改良を受け、弾薬保管庫の改善や防弾ライナーと爆発反応装甲の追加など防御が大きく改善された。
防弾鋼板は最大で25mmとなっている。
この型より車体左右側面のガンポートは廃止・撤去されている。
- M2A2 ODS/ODS-E(M3A2 ODS):
1996年から運用が開始された、湾岸戦争での教訓を元に改良された型。
名称のODSは砂漠の嵐作戦(Operation Desert Storm)から取られ、実戦での運用経験を経て、より実用的な歩兵戦闘車となった。
レーザー測距器 (ELRF)、戦術ナビゲーション (TACNAV)、AN/PSN-11GPSレシーバー (PLGR)、デジタルコンパス (DCS)、AN/VLQ-8A電子光学妨害装置(有線誘導ミサイル妨害用)、戦場認識データリンクシステム (FBCB2*3)、車間情報システム(IVTS*4)が追加された。
他にも内部のシステムや構造も大幅に改造され、下車戦闘チームの座席は1名増加して定員7名となった。
- M2A3(M3A3):
2000年に採用された最新型。
目標補足能力と火器管制能力を改善するため完全デジタル化、あるいは電子機器のアップグレードが行われた。
車長用独立旋回式映像装置(CIV)やTRW製コンピュータによるFBCB2戦闘指揮システム、第2世代FLIR、下車チーム用と砲塔・操縦席の平面ディスプレイも追加された。
以前のシリーズのうち、600台以上がアップデートされている。
その他の派生型 †
- M6「ラインバッカー」:
M2A2 ODSの派生型で、砲塔左側面のTOW対戦車ミサイル発射機をFIM-92の4連装発射機に変更した自走対空砲モデル。
2005年から2006年にかけて、スティンガーミサイルランチャーを取り外し、通常のM2ブラッドレー仕様に戻す改修が行われた。
- BSFV*5:
SAM携行歩兵(対空特技兵)の輸送と支援を行うために設計されたモデル。
基本的にM2と同一の車両で、FIM-92「スティンガー」地対空ミサイルの携行発射機1基と予備弾4発を搭載する。
乗車兵員はスティンガーミサイルを運用する射撃班員2名のみとなっている。
M6 ラインバッカーの開発後は、既存のBSFVはM6に改装されるか通常の仕様に再改修された。
- ウォーハンマー・ブラッドレー:
M2A2 ODSの派生型で、対戦車戦闘能力向上型。
FGM-148「ジャベリン」を2基搭載し、照準器を改修、ISU (Integrated Sight Unit:統合照準装置) を搭載している。
- M7 ブラッドレー FSV:
既存の観測車両と交代するため、ブラッドレーをFSV(火力支援車)に改修した型。
砲塔左側面のTOW対戦車ミサイル発射機を最大20kmの範囲で目標の評定と指示が可能なFS3*6射撃管制指示装置のセンサーポッドに変更、慣性航法装置、コントロールパネルと目標指示システムなどが追加されている。
- ブラッドレー工兵支援車:
工兵隊を輸送・支援するために一部仕様を変更した車両。
予備弾薬を最低限とし、工兵支援用の各種機材を搭載している。
- ブラッドレー戦闘指揮車:
旅団から中隊規模の部隊の指揮官が搭乗して最前線で戦闘指揮を行うための車両。
予備弾薬を必要最小限しか搭載せず、無線機と航法/地図表示装置を増設し、戦術作戦指揮所(TOC*7)と接続するためのデジタル情報通信システムを装備している。
車体を流用した派生型 †
- M270「MLRS」:
多連装ロケットシステム発射機。
ブラッドレーの基本車体の設計が利用されている。
- M4 C2V*8:
M577/M1068 コマンドポストの後継として開発された指揮車輌型。
MLRSの車体コンポーネントが流用されている。
試作車が製作されたが、量産は行われなかった。
砲塔を流用した派生型 †
*1 対戦車特技兵の装備品として搭載。
*2 対戦車特技兵の装備品として搭載。
*3 Force XXI Battle Command Brigade and Below:フォース21 旅団以下部隊戦闘指揮システム。
*4 Intervehiclar Information System.
*5 Bradley Stinger Fighting Vehicle(ブラッドレー・スティンガー戦闘車)の略。
*6 Fire Support Sensor System.
*7 Tactical Operations Center.
*8 Command and Control Vehicle.
*9 現在のBAE システムズ・ランド・アンド・アーマメンツ。