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*&ruby(えむわんらいふる){【M1ライフル】}; [#k638b66d]
Springfield US Rifle Caliber .30 M1 (M1 Garand)~
Springfield US Rifle Caliber .30 M1 (M1 Garand).~
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[[第二次世界大戦]]時、[[アメリカ陸軍]]が使用した[[自動小銃]]。~
開発主任であったJohn C Garand氏の名をとって「ガーランド」と呼ばれることも多い。~
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給弾方法は、当時ポピュラーだった[[クリップ]]式で、30-06弾が8発入ったクリップを上部から差し込むようになっている。~
そして弾丸をすべて撃ち尽くすと、自動的にクリップが甲高い金属音を響かせて飛ぶ。~
これは射手に弾切れを教えてくれ、また「マガジンのようにクリップを外す必要がなく、そのまま次のクリップを差し込めばいい」という一見便利な機能であったが、「音で自分に弾切れを教えてくれる」ということは、同時にそれを敵に教えてしまうということでもある。~
そのため、この機能は前線の兵士から疎まれた。~
給弾方法は当時ポピュラーだった[[クリップ]]式で、30-06弾が8発入ったクリップを上部から差し込む。~
弾丸をすべて撃ち尽くすと、クリップが甲高い金属音を響かせて弾け飛ぶ。~
これは射手に弾切れを教え、また再装填に際してクリップを取り外す手間を省く事を企図している。~
もっとも、実戦では敵にも弾切れが知られてしまうため前線の[[兵士>戦闘員]]からは疎まれた。~
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また、本銃の装填機構は8発単位でないと弾が装填できず、途中で銃から外してクリップに再装填ということが不可能で((一応、弾を撃ちきらずにクリップを排出することもできたが、排出すると「8-排出した弾丸数」の弾をどこかから調達してきて、それと一緒に装填しないと再使用できなかった。))、数多くの弾が適当な方向に無駄に撃たれたといわれている。~
重量が大きいという欠点もあったが、各国が[[ボルトアクションライフル]]を用いる時代であったため、強力な火力を持っていた。~
また、クリップは全弾撃ち尽くすまで再装填しない前提で設計され、使いかけのクリップに装填できない構造だった。~
クリップを取り外す事自体は可能だが、8発全ての弾を込め直さなければクリップを再使用できなくなっていた。~
この設計のため、余った弾丸を再装填のためだけに無駄に撃ち尽くす射手が続出したという。~
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[[朝鮮戦争]]の頃になると、ソ連が[[AK47]]と呼ばれる弾倉式[[突撃銃]]をデビューさせたため、時代遅れとなった。~
登場当初は[[ボルトアクションライフル]]の時代であったため優れた火力を発揮した。~
しかし、[[朝鮮戦争]]頃にはソ連の[[AK47]]の登場により、時代遅れとなった。~
しかしながら、1960年代の[[ベトナム戦争]]でも後継銃である[[M14]]及び[[M16>M16（小銃）]]の不足により使われた。~
**世界初の「工業製品」としての銃 [#q9b30013]
前記の通り、本銃は歩兵火力の面でも大きな変化をもたらしたが、それ以上に特筆すべき点は「工業製品」としての変化であろう。~
当時の銃は、同じモデルであっても部品のサイズ・形状などの規格がきちんと統一されておらず、また、1丁1丁を手作業で組み立てる「工芸品」の域を出ていなかったため、製造現場で部品の形を調整することが多々あり、同じ部位に使われている部品の個体同士の互換性が全く無いのは当たり前だった。~
（日本において、このことは[[旧軍>日本軍]]の主力小銃であった[[三八式歩兵銃]]の短所として指摘されているが、当時はどの国でもそうだった）~
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しかし、本銃は部品規格を統一し、個体同士の互換性を持たせることに成功。~
「工芸品」から「工業製品」へと移り変わった世界最初の小銃として、後世に語り継がれることになった。~
本銃は[[歩兵]]火力の面でも大きな変化をもたらしたが、それ以上に特筆すべき点は「工業製品」としての変化であろう。~
本銃は世界で始めて部品単位での共通規格を制定し、[[オーバーホール]]して共用部品による交換修理が可能とした。
>それ以前の銃は同じモデルでも部品の規格が不揃いで、職人が1丁1丁を手作業で組み立てる「工芸品」の域を出ていなかった。~
製造現場で部品を勝手に整形するのが常態と化していたし、整形しなければ使い物にならない不良部品が普通に利用されていた。~
このため、別の銃から部品を取り出して転用したり、補修部品を予め備蓄しておくなどは不可能に近かった。
**スペックデータ [#r2c9dbb7]
|種別|セミオートマチックライフル|
|製造社|スプリングフィールド国営造兵廠&br;ウィンチェスター・リピーティングアームズ|
|口径|7.62mm|
|全長|1,108mm|
|銃身長|610mm|
|重量|4.37kg|
|使用弾薬|.30-06スプリングフィールド（7.62×63mm）&br;7.62mm×51 NATO|
|作動方式|ガス圧作動（ロングストロークピストン式）・ターンロックボルト|
|装弾数|8発|
|銃口初速|848m/s|
|有効射程|1,500m|
|製造年|1936〜1957|
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**バリエーション [#pa2abf51]
-タンカースモデル：~
前部ハンドガードを3分の1ほどの長さまで短縮した戦車兵用カービンモデル。~
-M1E5/T26 タンカー・ガーランド：~
前部ハンドガードを3分の1ほどの長さまで短縮した戦車兵用[[カービン]]モデル。~
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-M1C ガーランド・スナイパーライフル：~
M84スコープを追加した[[狙撃銃]]モデル。~
-M1E7/M1C ガーランド・スナイパーライフル：~
M84[[スコープ>望遠鏡式照準器]]を追加した[[狙撃銃]]モデル。~
レシーバーにマウントベースを追加している。~
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-M1D ガーランド・スナイパーライフル：~
レシーバーとバレルの間にマウントベースを挟む込む形に変更したモデル。~
--USMC 1952：~
[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]の要望を受け、M1Cにコルモーゲン・オプティクス社（Kollmorgen Optical Co.）製の4倍スコープを取り付けたモデル。~
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-M1E8/M1D ガーランド・スナイパーライフル：~
銃身後部にマウントベースを直接挟む込む形に変更したモデル。~
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-M14A：~
改良型アサルトライフル。~
多弾倉ボックスマガジンを採用し、フルオート射撃が可能になった。~
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--M21：~
[[狙撃銃]]型。~
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--M25：~
M21の改良型。~
[[グリーンベレー>アメリカ陸軍特殊部隊群]]や[[ネイビー・シールズ>SEALs]]といった特殊部隊での運用を想定して開発された。~
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--M1A：~
民間モデル。~
--M21：~
狙撃銃型。~
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--AWC G2：~
AWC社が開発したM14ベースのブルパップ式狙撃銃。~
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--57式歩槍：~
中華民国製M14。~
銃自体は生産地が違うだけでM14とほぼ同じ物である。~
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--TEI M89SR：~
イスラエルのTEI（TCI）社が開発したM14ベースのブルパップ式狙撃銃。~
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--M305：~
M1Aのノリンコ製[[デッドコピー]]モデル。~
~
--M14S：~
ノリンコ製軍用型コピーモデル。~
~
-[[四式自動小銃]]：~
[[日本軍]]による[[コピーモデル>リバースエンジニアリング]]。詳しくは項を参照。~
[[日本海軍>日本軍]]による[[コピーモデル>リバースエンジニアリング]]。詳しくは項を参照。~
~
-ベレッタBM59：~
M1をベースにした自動小銃。~
7.62x51mm NATO弾を使用し、着脱式弾倉を備えている。~
[[フォークランド紛争]]でアルゼンチン軍が使用した。~
~
--BM59 Mark.�機�~
基本モデル。~
木製銃床、セミ・ピストルグリップを備える。~
~
--BM59 Mark.�供�~
木製銃床、ピストルグリップを備えるモデル。~
~
--BM59 Mark.�掘�~
アルピーニ（山岳兵）向けモデル。別名「イタルTA（Ital TA）」。~
金属製折畳銃床、ピストルグリップを備える。~
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---BM59 Para：~
さらに銃身を短縮した[[落下傘部隊>空挺部隊]]向けモデル。~
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--BM59 Mark.�検�~
[[分隊支援火器]]モデル。樹脂製銃床と重銃身を備える。~
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--BM59E：~
M1ガーランドにBM59と同等の能力を付与した改修モデル。~
使用弾薬を7.62x51mm NATO弾に改め、BM59と互換性がある20連発の着脱式箱型弾倉を備える。~
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--BM62：~
民間向けセミオート型。~
二脚、制退器は除去され、BM59と互換性の無い専用の10発箱型弾倉を使用する。~
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--BM69：~
民間向けセミオート型。二脚と三叉制退器を備える。~
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-[[M2カービン>M2]]：~
詳しくは項を参照。~
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--M3：~
M2カービンに夜間暗視装置を装着するためのレールと夜間活動を想定したT23[[消炎器>減炎器]]（T23 flash hider）を取り付けたモデル。~
[[朝鮮戦争]]期には主にM3が使用された。生産数は2,100丁程度だった。~
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