【Ka-25】(けーえーにじゅうご)

ソ連のカモフ設計局で開発されたヘリコプター。
NATOコードHormone(ホーモン)

初飛行は1961年。1950年代に開発された原型機Ka-20「ハープ」?をベースに対潜ヘリコプターとして開発された。
ローターKa-50Ka-27と同じく二重反転ローターを採用し、機体も西側の艦載ヘリに比べ小型化されており、最大12名の兵員を搭乗させることができる。
総生産機数は約500機で、キエフ級モスクワ級航空重巡洋艦とクレスタII型巡洋艦などロシア海軍の各種艦艇に配備された。
また、対潜ヘリコプター以外にも救難ヘリコプター型や掃海ヘリコプター型など派生型も多数開発されている。
現在ではその座を後継のKa-27に譲っている。

スペックデータ

乗員5名又は操縦士2名+兵員14名
全長9.75m
全高5.40m
主ローター直径15.7m
空虚重量4,765kg
最大離陸重量7,200kg
エンジングルシェンコ GTD-3Fターボシャフト推力671kw)×2基
速度
(最大/巡航)
119kt/104kt
海面上昇率N/A
実用上昇限度3,500m
戦闘行動半径135nm
航続距離400km
兵装対潜短魚雷×2発、通常爆雷、核爆雷等
レーダー「パブ・ボール」水上捜索レーダー(ホーモンA)
ビッグ・バルジB水上捜索レーダー(ホーモンB)


派生型

  • Ka-25B/PL/BSh"ホーモンA":
    対潜ヘリコプター型。
    レーダー、ディッピングソナー、曳航MADを装備。
    機内の爆弾倉には対潜ホーミング魚雷または核爆雷/通常爆雷を搭載する。
    また、一部の機体には電子・光学センサーが装備されている。

  • Ka-25T"ホーモンB":
    対艦ミサイル誘導ヘリコプター型。
    「ビッグ・バルジB」水上監視用大型レーダーを装備し、ミサイル発射母体から水平線を越える照準を担当する。

  • Ka-25PS"ホーモンC":
    汎用・救難ヘリコプター型。
    機首の八木アンテナが特徴で、最大で12名の人員を輸送できる。

  • Ka-25BShZ:
    掃海ヘリコプター型。

  • Ka-25F:
    攻撃ヘリコプターとしての提案型。採用されず。

  • Ka-25K:
    民間向けの空中クレーン型。機首に吊り下げ操作員席が設けられている。

  • Ka-25V:
    民間向けの空中クレーン型。試作のみ。

  • Ka-25TL:
    ミサイル追跡用ヘリコプター型。
    Ka-25TIまたはKa-25IVとしても知られる。


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