*&ruby(あいえるつー){【Il-2】}; [#gc03697c]
イリューシンIl-2「[[シュトルモビク]]」。~
[[第二次世界大戦]]で活躍したソ連の[[攻撃機]]。~
この時代におけるソ連機の中でも最も有名な機体のひとつである。~
1939年に原型機が完成し、1941年には量産が開始された。~
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その最大の特徴は、[[航空機]]とは思えないほどの頑丈さにある。~
胴体前部は厚い[[装甲]]板でできており、これに胴体後部や翼を付けた様な構造で、20mm以上の[[砲火>高射砲]]でなければ撃墜できなかったと言われた。~
1941年夏より配属が開始されると、ドイツ軍機甲部隊に対し大いに戦果を上げたため、指導者・スターリンはイリューシンの工場に~
「[[赤軍]]は朝食と同じくらいにIL-2を必要としている！」~
と打電したという。~
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総生産数は36,163機と[[第二次世界大戦]]中に生産されたどの[[戦闘機]]よりも多く((単一機種としては史上最多の生産数である。))、[[ソ連軍]]兵士は「空飛ぶ戦車」と呼び、ドイツ軍兵士からは「[[黒死病>ペスト]]」と恐れられた。~
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**スペックデータ（Il-2M3） [#s8d27082]
乗員：2名~
全長：11.65m~
全幅：14.6m~
全高：4.2m~
[[主翼]]面積：38.5��~
全備重量：5,880kg~
[[発動機>エンジン]]：ミクーリン AM38F 液冷V型12気筒（出力1,700hp）×1~
最高速度：414km/h~
実用上限高度：6,500m~
[[航続距離]]：720km~
[[上昇率]]：10.4m/s~
武装：VYa-23 23mm機関砲×2・ShKAS 7.62mm機関銃×2（固定）・Berezin UBT 12.7mm機関銃×1（後部旋回）~
爆装：600kgまでの爆弾とRS-82 82mmロケット弾8発またはRS-132 132mmロケット弾4発を搭載可能。~
**派生型 [#n454534e]
-原型機~
--TsKB-55~
複座型原型機。重量過多で不採用。~
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--TsKB-57~
TsKB-55の単座軽量化型。AM-38[[エンジン]]（1,575hp）を搭載。~
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-主要生産型~
--Il-2~
TsKB-57に若干の設計変更を施した初期生産型。~
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--Il-2M~
後部[[銃手>ガナー]]席を加えた複座型。AM-38Fエンジン（1,720hp）を搭載。~
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--Il-2M3~
Il-2 タイプ3とも呼ばれる、主翼改良型。~
[[主翼]]に[[後退角]]が付けられ、固定武装のShVAK 20mm[[機関砲]]をVYa-23 23mm機関砲に変更している。~
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--Il-2 NS-37~
Il-2 タイプ3Mとも呼ばれる、翼下にNS-37 37mm機関砲ポッドを搭載した型。~
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--Il-2 ShFK-37~
翼下にShFK-37 37mm機関砲ポッドを搭載した型。~
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--Il-2 NS-45~
翼下にNS-45 45mm機関砲ポッドを搭載した型。~
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--Il-2T~
航空[[魚雷]]を搭載する[[雷撃機]]型。海軍航空隊で使用された。~
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--Il-2U~
U-Il-2とも呼ばれる複座練習機型。~
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-試作型~
--Il-2I~
単座重装甲戦闘機型。試作のみ。~
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--Il-2 KSS~
形状を空力学的に洗練した型。少数機製作。Il-10へと発展した。~
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--Il-2 M-82~
エンジンをM-82星形空冷エンジン（1,675hp）に換装した機体。~
少数機が製作されたのみに留まる。~
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関連:[[タンクバスター]] [[A-10]]
