*&ruby(ふろっぐしりーず){【FROGシリーズ】}; [#v3225fcc]
ソ連/ロシア軍に配備されていた無誘導の地対地[[ロケット弾]]。~
愛称のFROGとは、「Free Rocket Over Ground（無誘導地対地ロケット）」の略称である。~
1957年から部隊配備が開始された。~
FROG1〜7のバリエーションがあり、弾頭には通常弾頭のほか核・熱核弾頭、クラスター弾頭などを搭載できる。~
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実戦では、[[第四次中東戦争>中東戦争]]でエジプト軍およびシリア軍が[[イスラエル軍]]の基地や空港への攻撃に使用されたが、精度が悪く大した損害を与えることが出来なかった。~
また、1993年のユーゴスラビアでの紛争ではセルビア軍がFROGを発射している。~
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ソ連/ロシアでは退役したが、現在も北朝鮮など、一部の国で配備されていると思われる。~
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**スペックデータ[#z0701f76]
|>|発射機（ZIL-157 6×6トラック）|
|乗員|3名|
|全長|9.27m|
|全高|2.20m|
|全幅|2.80m|
|戦闘重量|17.2t|
|エンジン|V型8気筒液冷ガソリンエンジン（出力180hp）|
|登坂力|57%|
|超堤高|0.58m|
|最大速度|65km/h（路上）|
|[[航続距離]]|400km|
|装甲|10〜14mm|
|携行弾数|1発|
|兵装|地対地ロケット弾発射機×1基|
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|>|ミサイル|
|全長|10m（FROG-1）&br;9m（FROG-2）&br;10.5m（FROG-3、FROG-4）&br;9.1m（FROG-5、FROG-7）|
|直径|0.85m（FROG-1）&br;0.6m（FROG-2）&br;0.4m（FROG-3、FROG-4）&br;m0.55m（FROG-5、FROG-7）|
|弾頭|通常弾頭（単弾頭、1,200kg（FROG-2、FROG-3））&br;3N15通常弾頭（FROG-4）&br;3N14核弾頭（FROG-5）&br;[[HE>榴弾]] 高性能炸薬弾頭（450kg）、クラスター弾頭、化学弾頭（436kg）&br;AA-22・AA-38核弾頭（20KT）、AA-52[[熱核弾頭>水素爆弾]]（最大核出力200KT）（FROG-7）|
|発射重量|4,930kg（FROG-1）&br;2,450kg（FROG-2）&br;2,250kg（FROG-3）&br;2,000kg（FROG-4）&br;3,000kg（FROG-5）&br;2,300kg（FROG-7）|
|最大射程|32km（FROG-1）&br;19km（FROG-2）&br;40km（FROG-3）&br;50km（FROG-4）&br;55km（FROG-5）&br;70km（FROG-7）|
|命中精度|1,000m [[CEP>半数必中界]]（FROG-1）&br;900m [[CEP>半数必中界]]（FROG-2）&br;500〜700m CEP（FROG-7）|
|推進方式|固体燃料[[ロケットモーター>ロケットエンジン]]|
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**主な種類 [#a2ca9939]
-FROG-1（3R-1「Filin」）：~
初期生産型。[[JS-3]]重戦車に搭載。~
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-FROG-2（3R-2 Mars）：~
車台を2P16発射機((PT-76水陸両用戦車がベース（ただし水陸両用能力は失われている）。FROG-3/FROG-4も使用。))に換装した型。~
ミサイル本体は小型化されているが、射程が短くなっている。~
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-FROG-3（3R-8 Luna）：~
1960年に登場した型。~
タンデム2段式となり、射程が延伸されている。~
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-FROG-4（3R-9 Luna）：~
弾頭部が小型化され、射程が延伸された型。~
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-FROG-5（3R-10 Luna）：~
核弾頭搭載型。~
ロケットはFROG-3/4と同様タンデム2段式だが、ロケット本体の直径が増して、弾頭部と均一になっているのが特徴である。~
また、モーター部分が若干短くなっている。~
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-FROG-6：~
訓練用ロケット。ZIL-157 6×6トラックに搭載。~
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-FROG-7（9K52 Luna）：~
通常弾頭および熱核弾頭が搭載可能な型。~
発射機2両、再装填車両2両、「エンドトレー」レーダー搭載車両1両、「ブレッドビン」レーダー搭載車両1両からなる中隊2個で編成され、戦車師団と自動車化狙撃（[[機械化]][[歩兵]]）師団に配備されていた。~
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-FROG-7B：~
改良型。~
弾頭部が大型化して、クラスター弾頭が搭載可能になった。~
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-リス（Laith）90：~
イラクでの独自改良型。~
最大射程が90kmに延長されている。~
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