【FCS-2】 †
海上自衛隊の護衛艦が装備する艦砲・ミサイルの射撃指揮装置。
制式名称は「79式射撃指揮装置」である。
1960年代に防衛庁技術研究本部(現・防衛省技術研究本部)が開発した。
昭和57年に竣工したはつゆき型護衛艦から搭載され、現在ではたかなみ型護衛艦やむらさめ型護衛艦などに搭載されている。
システムは方位盤・レーダー受信装置・コンソール・信号変換機・ビデオ信号処理機、電子計算機・出入力盤の6つのパーツで構成されている。
前代のFCS-1?では有人であった方位盤が自動化され、無人となった。
射撃用レーダーには2種類用意され、またITVによる光学照準?が可能になっている。
コンソールも一元化され、Mk95とYSQ-1等によりデジタル化が進み、コンソール1台で射撃指揮から目標の追尾まで可能となった。
FCS-2には次のタイプがある。
- FCS-2-12(79式射撃指揮装置2型12)
- 砲及びミサイルの管制を行うもので白いレドームに覆われている。
中には追尾レーダーと捜索/警戒レーダーが内蔵されている。 搭載艦にははつゆき型護衛艦やあさぎり型護衛艦がある。
- FCS-2-21(79式射撃指揮装置2型21)
- 砲管制に特化したもので、追尾レーダーが露出しているのが特徴である。
搭載艦にはこんごう型護衛艦、はつゆき型護衛艦、はたかぜ型護衛艦がある。
- FCS-2-31(79式射撃指揮装置2型31)
- FCS-2-21とFCS-2-12との中間的な存在で、方位盤の管制装置が大幅に見直された。
むらさめ型護衛艦、たかなみ型護衛艦の主砲およびRIM-162「ESSM」)やRUM-139「ASROC」の発射管制を行う。