*&ruby(えふに){【F-2】};
+McDonnel F-2(F2H) "&ruby(バンシー){Banshee};"~
アメリカの[[マクダネル>マクダネル・ダグラス]]社が開発した[[艦上戦闘機]]。~
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アメリカ海軍初のジェット[[戦闘機]]FDと平行して、[[第二次世界大戦]]中から開発が進められた。~
量産は1948年に始まり、初期型は[[20mm機関砲>機関砲]]を4門搭載した[[昼間戦闘機]]であったが、まもなく[[夜間戦闘機]]型と写真[[偵察機]]型が開発され、その他にも核攻撃機型など多数の派生型が生まれた。 [[朝鮮戦争]]では[[戦闘爆撃機]]として活躍し、停戦後に実戦配備されたC型は[[対空レーダー]]を装備し[[AIM-9]]ミサイルの発射能力も持っていた。~
しかし、より高性能な後継機が間もなく登場し、姿を消した。~
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[[直線翼]]の根元に1.5トン級[[ターボジェット]]エンジンを双発で搭載するなど、外観は平凡で際立った性能もなかったが、視界の良い涙滴型風防を持ち操縦性もよかったため操縦士には好まれていた。~
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+[[F-1]]の後継機である[[航空自衛隊]]の新鋭[[支援戦闘機]]。~
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1980年代に始まった次期支援戦闘機(FSX)計画によって誕生した機体で、当初F404級エンジンを双発で搭載する国産機が予定されていたが、アメリカの政治的圧力によって既存の機体からの改造機を日米両国で共同開発・生産することになり、[[F-15]]・[[F/A-18]]との比較の結果、改造のベースは[[F-16]]となった。~
日本の安全保障環境上、4発の[[空対艦ミサイル]]を搭載して東北地方と宗谷海峡を往復できる能力を求められたため、[[ペイロード]]と[[航続距離]]の強化が図られた。このため胴体の延長や[[CFRP>炭素繊維強化樹脂]]を利用しての[[主翼]]大型化など、機体の大型化がなされ、また[[CCV]]技術の導入や[[アクティブフェイズドアレイレーダー]]の導入など、日本の最新電子技術も盛り込まれた。このため、[[F-16]]との共通部分はほとんどない。~
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試作機XF-2は1995年に初飛行し、その際判明した[[レーダー]]や主翼の不具合を改修した量産型が、2004年8月の段階では三沢の第3航空団、築城の第8航空団に実戦機として配備が進みつつあるほか、松島の第4航空団にも教育目的で配備されている。~
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なお、初期に不具合が多発したことから、その性能について疑問視されていたが、2004年6月に三沢基地の米軍の[[F-16]]と行われたF-2初の[[DACT]]において、期待通りの結果が得られたとの情報が伝えられており、模擬戦で一定の勝利を収めたと見るべきである。~
しかし、どのような状況下で行われたかは不明であり、訓練での勝敗は場合によって大きく変わってしまう。~
同世代機に比較し空対空レーダー視程が極めて短く、[[撃ちっ放し能力]]を持った[[99式空対空誘導弾]]や[[AIM-120]]の運用が不可能。さらにはある特定の状況下で[[ロックオン]]が外れてしまう(現生産機では解決済みらしいが初期生産機は改修の必要有り)と言われ、空対空戦闘機としてみた場合、[[F-16]]はもとより、同世代機に比べて大きく劣っている。~
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[[支援戦闘機]](FS)として設計されたのだから、これらは劣って当然という見方もあるが、世界の趨勢は[[マルチロールファイター]]であり旧態依然とした[[攻撃機]]に疑問の声も強く、2004年現在、自衛隊を囲む環境の急激な変化による戦闘機定数の削減圧力と、F-2のコストパフォーマンスや装備としての優先順位が(FIである[[F-15]]Jと比べて)相対的に低いという2点の理由から、生産を当初計画の130機より20〜30機程度が削減されることが検討されている。~
もっとも、F-2は[[F-1]](生産数77機)の後継機であり、[[F-1]]の後継分を超える機は[[T-2]](高等練習機)の後継機として使用される計画であった事から、生産機数の削減が直ちに戦力の低下に結びつくかどうかは一概に判断できない(しかし、およそ半数が高等練習機として生産済みである)。~
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上記理由により調達中止になったという背景を鑑みたのか、[[ロッキードマーチン]]は F-2 SUPER KAI というアップバージョンを[[ジャパンエアロスペース]]2004にて大々的に発表した。

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http://www.masdf.com/fw/pic/f2a.jpg

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