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*&ruby(えふいちいちいち){【F-111】};
General Dynamics F-111 "Aardvark"~
アメリカの[[ゼネラル・ダイナミクス]]社が開発した[[戦闘爆撃機]]。 ~
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アメリカ国防長官ロバート・S・マクナマラは、空海軍の新型機を統合して開発することによりコストダウンと見込めると考えた。 そして空海軍の反対を押し切り、戦術戦闘機試作機(TFX)プロジェクトとして設計が1961年に開始され、1964年12月に試作機が初飛行した。~
しかし、[[可変後退翼]]や独特の[[脱出カプセル]]を採用した為に、要求より10トン以上も重量が超過してしまい、運動性能も悪かったため、海軍は艦上戦闘機型(F-111B)の採用を見送って[[F-14]]の開発を開始した。~
1968年、空軍にはF-111が採用されたが、それは長距離[[戦闘爆撃機]]としてであり、次期戦闘機としての期待は[[F-15]]に集まった。~
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[[戦闘機]]としては欠陥があったものの、長距離侵攻作戦を行う[[戦闘爆撃機]]としては非常に優秀で、[[全天候能力]]をもつ上、単独で長距離侵攻攻撃が可能で、[[レーザー誘導爆弾]]など精密兵器での攻撃や対艦攻撃を主に受け持った。~
また[[ウェポンベイ]]を持ち、通常は[[M61A1]]やAN/AVQ-28ペイブ・タック目標指示ポットを搭載し、[[核兵器]]を搭載しての核攻撃も想定されていた。 ~
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[[爆撃機]]としての能力は[[湾岸戦争]]において如何なく発揮された。当時、[[F-15E>F-15]]と並び夜間に[[精密爆撃]]が可能な数少ない[[戦闘機]]として、最も多くの[[誘導爆弾]]を投下し、最も多くの目標を撃破し、最も高いミッション成功率を記録する戦果を記録し、ある空軍将官をして、F-111が有れば[[F-16]]や[[F/A-18]]は不要とまで言わしめた。~
さらには非武装である[[電子戦機]]型EF-111が[[マニューバキル]]で[[MiG-29]]を撃墜している。~
さらには非武装である[[電子戦機]]型EF-111が[[マニューバーキル]]で[[MiG-29]]を撃墜している。~
湾岸戦争での活躍によりF-111の評価は爆発的に増大したものの、[[F-16]]の3倍という高い維持費のため[[アメリカ軍]]では [[F-15E>F-15]] の配備に伴い退役し、現在は[[オーストラリア軍]]に採用された機体が運用されるのみである。~
シドニーオリンピックの閉幕式では、夜空に[[トーチング]]の炎を披露した。~
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派生型として核攻撃用[[戦略爆撃機]] FB-111A 、[[電子戦機]] EF-111Aレイブンが存在する。~
[[航続距離]]の長さや[[ペイロード]]の大きさから戦術偵察任務にも適していると考えられたが、[[オーストラリア軍]]が [[偵察機]]RF-111C として少数採用するにとどまった。~
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なお、この機体には公式なニックネームが退役直前まで無かった。
“Aardvark”以外にも“Switchblade Edsel”または単に“Switchblade”が存在していたが、退役直前に、“Aardvark”が公式名称となった。


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