【E-3】(いーさん)

B707をベースに製作したAWACS。愛称はセントリー。

後部胴体上に、ウェスチングハウス社製AN/APY-1捜索監視レーダーを搭載、この機体の特徴であるドームが毎分6回転することで、半径920kmの圏内にいる目標を識別・追跡することができる。
そして、そのデータを基にデータリンクシステムを通じて自軍の戦闘機等に情報伝達を行えるという、まさに空飛ぶレーダーサイトである。

設計当初は、ドーム型アンテナが飛行に悪影響を及ぼすのではないかと心配されていたが、抗力どころか揚力を発生させ、巡航速度の低下も僅かで済んだ。

元々は米空軍の要求で開発されたものだが、これに匹敵する機種が無いために、NATO?・イギリス・フランス・サウジアラビアでも運用されている。*1

また、日本の航空自衛隊も1980年代に導入を検討したが、母体となるB707の生産ラインがクローズしてしまったため、B767をベースとしたE-767を導入することになった。

性能諸元
全長:46.61m
全幅:44.42m
全高:12.73m
機体重量(自重/全備):83,658kg/151,953kg
エンジン:プラット&ホイットニー社製 TF33-PW-100Aターボファン
(推力9,525kg)×4基
速度(最大/巡航):852km/h/763km/h
上昇限度(実用/限界) 8,939m以上
乗員:乗員4名+操作員18名

E3.jpg

Photo by Kachou


*1 英国は国産のBAe「ニムロッド」哨戒機をベースとした「ニムロッドAEW」を試作したが、結局採用されなかった

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