【E-2】(いーつー)

Northlop Grumman E-2"Hawkeye(ホークアイ)".
グラマン社製の艦上AEW
最初から早期警戒機として製作された唯一の機体でもある。*1
空母機動部隊の上空を飛行し、搭載するレーダーで艦隊に近づく脅威を察知して要撃戦闘機を管制するのが主な役目である。

本機は、アメリカ海軍の早期警戒用空中レーダー母機として1950年代から開発が開始され、1960年に「W2F-1」の名称で初飛行した。

機体は空母に搭載するため小型に作られており、折りたたみ式の主翼を持ち、大型の円盤型レーダードーム*2を搭載している。垂直尾翼は高さを抑えるために4分割されて、水平尾翼と一体化している。
レーダーは初期型では「APS-96」を搭載していたが、順次換装が行われており、現在配備されているC型グループ2では「AN/APS-145」レーダーが搭載されている。
このレーダーは半径560kmの空域を探知し、2,000個以上の目標を同時に追跡可能であり、機上管制官は一度に最大40機の要撃機を指揮することができる。

アメリカ海軍のほか、日本の航空自衛隊やイスラエル空軍、エジプト空軍、シンガポール空軍、台湾(中華民国)空軍などにも導入され、陸上基地から展開する早期警戒機として運用している。*3
これは、本機以外の早期警戒機が(輸送機旅客機爆撃機などをベースとしていることから)おしなべて大型で、運用コストが非常に高くつくことから、コスト・パフォーマンスを重視した考えともいえる。

性能諸元

乗員:5名
機長副操縦士・電子システム士官3名(レーダーオペレーター兼ウエポンシステム士官、CIC士官(CICO、ミッションコマンダー)、航空管制士官(ACO)))
全長:17.54m
全幅:24.56m/8.94m(主翼折り畳み時)
全高:5.58m
翼面積:65.0
ロートドーム直径:7.31m
ロートドーム厚:0.76m
空虚重量:24,721kg
最大離陸重量:24,721kg
エンジン:アリソン T-56-A-427ターボプロップ(エンジン推力3,803kW)×2基
速度(最大/巡航):338kt/273kt
離着陸距離(離陸/着陸):610m/439m
実用上昇限度:11,280m
航続距離:1,541nm
最大探知距離:296nm(E-2C)/300nm(E-2D)
装備:AN/APS-145長距離捜索レーダー×1基(E-2Cグループ2)

派生型(カッコ内は生産・改修機数)

  • E-2A:APS-96レーダーを搭載する初期生産型。後にレーダーはAPS-111に換装。(原型機含め59機)
    • TE-2A:練習機型。(4機)

  • E-2B:A型の信頼性向上型。
    アナログコンピューターの処理機能が低かったため、搭載コンピューターをアナログ型からデジタル型へ改修された。(52機)

  • E-2C:レーダーを換装し、胴体の冷却気取入れ口を改修した型。
    • グループ0:APS-120レーダーを搭載する初期型。1978年からはAPS-125、1984年からはAPS-138に換装。
    • グループ1:APS-139レーダーを搭載し、エンジンをT56-A-427に換装した型。
    • グループ2:APS-145レーダーを搭載し、アビオニクスを更新した型。ESM装置はALQ-217を搭載する。
    • ホークアイ2000:コンピューター・航法装置・自動操縦装置などを強化した性能向上型。
      戦域ミサイル防衛(TMD)対処能力が付与されている。既存機からの改修が可能。

  • E-2D「Advanced Hawkeye」:2011年実用化に向けて開発中の近代化型。
    原型機は2007年に初飛行。新APY-9レーダの搭載のほか機体構造の強化などが施される予定である。

  • E-2T:E-2Cより改修された台湾空軍向けの機体。レーダーはAPS-145を搭載。
  • E-2K:E-2Tのホークアイ2000仕様機。
  • C-2「グレイハウンド」:E-2の機体をベースに開発されたCOD(艦隊輸送)機。

*1 これ以外の早期警戒機は、既存の機体にレーダーなどを搭載したものである。
*2 初期のモデルは支持機構が上下した。
*3 イスラエルではG550 AEWが配備されたため、既に退役している。
  また、空自は後に、本機を上回る探知能力を持ったE-3の導入を検討した(最終的にE-767を導入)。


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