【DHC-8】 †
De Havilland Canada/Bombardier DHC-8(Dash 8).
カナダのデ・ハビランド・カナダ社が1980年代に開発・生産した双発ターボプロップ旅客機。
四発機だった前作のDHC-7をエンジン出力強化・双発化したもので、短距離・小需要路線向けの機体として開発された。
当初はデ・ハビランド・カナダ社が生産・販売していたが、その後の航空業界再編でボンバルディアに買収されたため、商品名が「ダッシュ8」と替わっている。
また、1996年以降の生産分からは初期型よりも低騒音・低振動なモデルに替わったため「Qシリーズ」と再び変更され、これまでに800機以上が生産されている。
コミューター路線やLCC向けに多く販売されている他、カナダ軍(CC-142/CT-142)やアメリカ空軍(E-9)などでも軍用機として用いられている。
日本では、-100/-200型がコミューター路線の大型化に伴って1990年代後半から用いられ、2000年代以降はYS-11の後継としてQ300/Q400が用いられている。
バリエーション †
- 100シリーズ:
1984年に運用が開始された原型の37-40座席バージョン。
- 200シリーズ:
シリーズ100にP&W製PW123(2,100軸馬力)エンジンを搭載したバージョン。
- 300シリーズ:
1989年に運用が開始された50-56座席バージョン。
200の胴体を3.4m延長している。
- 400シリーズ(Qシリーズ):
DHC-8を基にボンバルディア・エアロスペースが改良および生産した派生型。
- 軍用
- CC-142:
カナダ空軍向け輸送機型。
- CT-142:
カナダ空軍向け航法訓練機型。
- E-9A「ウィジェット」:
アメリカ空軍が使用する機体。AN/APS-143(V)-1海洋監視レーダーを搭載。
メキシコ湾の実弾射撃空域での海上監視およびテレメトリー/UHF無線中継プラットフォームとして使用される。
フロリダ州のティンダル空軍基地の第82航空標的飛行隊(82ATRS)に配備されている。
- CC-142: