*&ruby(しーえいちごじゅうさん){【CH-53】}; [#y3af4b35]
Sikorsky CH-53 &ruby(シースタリオン){Seastallion};.~
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[[アメリカ海兵隊]]などで使われる、西側最大級の輸送ヘリコプター。社内呼称S-65。~
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[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]向けの[[輸送ヘリコプター]]として、[[CH-54]]の動力系をベースに開発された。初飛行は1964年。~
全長30mを超える巨体でありながら、前線での使用を鑑み[[ループ]]や[[ロール]]が可能という驚異的な機動性を有している。~
また機尾にランプドアがあり、迅速な昇降が可能となっている。~
さらに[[水密胴体]]や[[チタニウム]]製の防食ローターハブなど、海上での作戦に適した構造をしている。~
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その代償として部品寿命などが短くなっており、運用コストは非常に高く稼働率は低いといわれる((特に[[海上自衛隊]]のMH-53Eは[[FMS>有償軍事援助]]調達であったため、部品などの供給が遅く、稼働率の低下に拍車がかかった。))。~
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大幅な改良を施したE型は、それまでの約2倍もの輸送能力を持ち、[[Mi-12]]や[[Mi-26]]に次ぐ世界第3位の出力を持つ[[ヘリコプター]]である。~
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派生型として、その[[ペイロード]]と海上運用性を活かした[[機雷]]掃海型のRH-53DやMH-53Eが存在する。~
また[[GAU-2B/A>M134]]で武装した救難型のHH-53は、[[ベトナム戦争]]において[[ジョリーグリーンジャイアント]]として頼られる存在であった。~
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&ref(MH-53.jpg);~
Photo: USAF~
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**スペックデータ [#h21b911c]
|タイプ|CENTER:''CH-53''|CENTER:''CH-53E''|CENTER:''CH-53K''|
|乗員|CENTER:3名&br;（パイロット2名、クルーチーフ1名）|>|CENTER:5名&br;（パイロット2名、クルーチーフ/右[[銃手>ガナー]]1名、&br;左銃手1名、後部銃手1名（コンバットクルー））|
|兵員搭載数|CENTER:38名または担架24床|CENTER:30名|CENTER:37名((センターシート使用時は55名。))|
|[[ペイロード]]|CENTER:5,900kg&br;（最大）|CENTER:13,600kg（機内）&br;14,500kg（機外）|CENTER:15,900kg|
|全長|CENTER:26.97m|>|CENTER:30.2m|
|全高|CENTER:7.6m|>|CENTER:8.46m|
|[[主ローター>メインローター]]&br;直径|CENTER:22.01m|>|CENTER:24m|
|回転円盤面積|CENTER:380.48��|>|CENTER:460��|
|空虚重量|CENTER:10,740kg|>|CENTER:15,701kg|
|最大離陸重量|CENTER:19,100kg|CENTER:33,300kg|CENTER:38,400kg|
|[[エンジン]]|>|>|CENTER:[[ターボシャフト]]×2〜3基|
|~|CENTER:[[GE>ジェネラルエレクトリック]] T64-GE-413|CENTER:GE T64-GE-416/416A/419|CENTER:GE GE38-1B|
|エンジン出力|CENTER:3,925shp&br;（2,927kW）|CENTER:4,380shp&br;（3,270kW）|CENTER:7,500shp&br;（5,600kW）|
|最高速度|CENTER:315km/h|CENTER:278km/h|CENTER:-|
|[[巡航速度]]|CENTER:278km/h|CENTER:222km/h|CENTER:315km/h|
|[[航続距離]]|>|CENTER:1,000km|CENTER:852km|
|[[戦闘行動半径]]|CENTER:160km|CENTER:333km|CENTER:204km|
|[[フェリー>回航]]&br;航続距離|CENTER:1,640km|CENTER:1,833km|CENTER:-|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|CENTER:5,106m|CENTER:5,640m|CENTER:4,380m|
|[[上昇率]]|CENTER:12.5m/s|>|CENTER:13m/s|
|[[ホバリング]]&br;高度限界|CENTER:4,080m（IGE）&br;1,980m（OGE）|CENTER:3,520m（IGE）&br;2,895m（OGE）|CENTER:-|
|兵装|[[GAU-15/AまたはGAU-21>ブローニングM2]]×2基&br;[[MG3]]または[[M3M/GAU-21>ブローニングM2]]（CH-53G）|GAU-15/A×2基&br;GAU-21×1基|M3M/GAU-21×3基|
|その他|>|>|CENTER:[[チャフ]]・[[フレア]]ディスペンサーを装備|
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|>|CENTER:''MH-53J''|
|乗員|6名（[[パイロット>エビエーター]]2名、[[フライトエンジニア>航空機関士]]2名、[[ガナー]]2名）|
|搭載容量|兵員37名（代替構成で55名）|
|全長|28m|
|全高|7.6m|
|[[主ローター>メインローター]]直径|21.9m|
|空虚重量|14,515kg|
|最大離陸重量|21,000kg|
|[[エンジン]]|[[GE>ジェネラルエレクトリック]] T64-GE-100[[ターボシャフト]]×2基（出力4,330shp（3,230kW））|
|最高速度|315km/h|
|[[巡航速度]]|278km/h|
|[[航続距離]]|1,100km（[[空中給油]]で延長可能）|
|[[上昇限度]]|4,900m|
|兵装|[[M134]][[ミニガン]]または[[ブローニングM2]]×3基&br;（機体左右（フライトデッキ後部）とランプ。任意の組み合わせ）|
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**CH-53のバリエーション（カッコ内は生産・改修機数） [#x17a3784]
-輸送型
--CH-53A（139機）：~
初期生産型。~
[[エンジン]]はT64-GE-6（出力2,850hp）×2基を搭載。~
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--CH-53D（126機）：~
A型の[[エンジン]]強化型。~
エンジンはT64-GE-413（3,925hp）×2基を搭載。~
~
--CH-53G：~
D型の[[ルフトバッフェ]]およびドイツ陸軍向け[[戦闘捜索救難]]型。~
~
--CH-53GA：~
G型の改良型。~
[[アビオニクス]]の更新や[[FLIR]]の搭載、内部燃料タンクの追加などが施されている。~
~
--CH-53GS：~
G型のエンジン換装型。T64-GE-100（4,330hp）を搭載。~
~
--CH-53E「スーパースタリオン」：~
[[エンジン]]を4,380馬力×3基、[[メインローター]]を7枚ブレードに、トランスミッションを大幅強化、[[テイルローター]]を傾斜させるなど大幅強化した機体。~
~
--CH-53K「キングスタリオン」：~
HLR((Heavy Lift Replacement.))計画で配備が計画されているE型の大規模発展型。~
機体を大型化し((これにより[[ハンヴィー>HMMWV]]が搭載可能となる予定。))、[[コックピット]]を[[グラスコックピット]]化、[[エンジン]]をGE38-1B((ダッソー [[ファルコン2000>ファルコン（ビジネス機）]]に搭載されているCFE738[[ターボファン]]の派生型。))（7,500馬力）×3基に変更、最大搭載可能重量を増加するなどの改良が施されている。~
現在開発中で、2014年末に[[初飛行]]し、2018年に初期作戦能力獲得予定。~
当初はE型の延命改修案として提示されたが、飛行時間あたりに要するコストと整備時間が初期の数倍に膨れ上がっていた問題の解決にはつながらないことから採用は見送られ、新規製造に切り替えられた。~
~
-[[捜索救難]]型
--HH-53B「スーパージョリー」：~
[[エンジン]]を3,080馬力×2基へ強化し、全天候飛行能力を備えた[[米空軍>アメリカ空軍]]向け[[戦闘捜索救難]]型。~
~
--HH-53C「スーパージョリーグリーンジャイアント」：~
[[エンジン]]を3,435馬力×2基へ強化した型。~
~
--YHH-53H「ペイヴ・ロウ�機廖�~
[[空中給油]]受油プローブや[[地形追随レーダー]]などを追加した試作機。~
~
--HH-53H「ぺイヴ・ロウ�供�: ~
上記の量産型。後にMH-53Hに改称。~
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-機雷掃海型
--RH-53A（A型15機）：~
[[米海軍>アメリカ海軍]]向けの機雷掃海型。~
~
--RH-53D：~
D型ベースの掃海型。~
~
--MH-53E「シードラゴン」：~
CH-53Eの[[スポンソン]]を大型化して燃料タンクを拡大し、掃海具を載せたもの。~
[[米海軍>アメリカ海軍]]や[[海上自衛隊]]で使用されている((海自では[[MCH-101>AW101]]に置き換えられ、2017年までに退役。))。~
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-強襲型
--MH-53H「ぺイヴ・ロウII」：~
HH-53Hの[[特殊部隊>特殊部隊（軍事）]]輸送用。~
~
--MH-53J「ぺイヴ・ロウIII」：~
上記の改修型で、[[FLIR]]や[[GPS>全地球測位装置]]などを追加して航法能力を強化したもの。~
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--MH-53M「ぺイヴ・ロウIV」：~
上記の改修型。地上の戦況をディスプレイに表示可能。~
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-その他
--TH-53A：~
アメリカ空軍向け[[練習機]]型。~
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--VH-53D（D型2機）：~
D型のVIP輸送型。~
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--VH-53F（6機）：~
[[マリーンワン>エアフォースワン]]向け。キャンセル。~
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--S-65C-3：~
イスラエル航空宇宙軍向け輸出型。HH-53C相当。~
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---Yasur((ミズナギドリの意。)) 2000：~
イスラエル空軍において1990年代初頭に実施された近代化改修。~
運用寿命を2000年代まで延ばす事が目的とされた。~
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---Yasur 2025：~
イスラエル空軍において2007年に実施された近代化改修。~
運用寿命を2025年頃まで延ばす事が目的とされている。~
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--S-65Öe：~
オーストリア空軍向け輸出型。CH-53C相当。~
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