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*&ruby(しーえいちよんじゅうろく){【CH-46】}; [#zc56fda4]
Boeing CH-46 &ruby(シーナイト){Sea Knight};~
[[ボーイング]]が[[アメリカ海兵隊]]向けに製造していた大型輸送[[ヘリコプター]]。~
初期型の社内呼称はV107。~
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後に開発された[[CH-47]]同様、機体は[[バートル]]社が得意としていた[[タンデムローター]]を[[ターボシャフト]]化したもので、[[エンジン]]を胴体後方の上部に取り付け、客室の騒音軽減と面積拡大をはかり、貨物の積み込みを簡易にする為、機体後部に傾斜板式の扉をとり付けた。~
また、客室は完全密閉できるように処理し、水上でも安全に運用できるようにした。~
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1956年に開発がスタートし、1958年に最初の型であるモデル107が初飛行、同年7月には研究用として7機が[[陸軍>アメリカ陸軍]]に配備されたが、[[エンジン]]の出力が小さかったため採用されなかった。~
その後、1960年に[[エンジン]]の出力を強化したモデル107IIが初飛行し、この機体が1961年にHRB-1（後にCH-46に改称）「シーナイト」として海兵隊に採用された。~
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1960年にバートル社がボーイングに吸収され、「ボーイング・バートル」のブランド名で供給されることとなった後も生産は続けられ、カナダやスウェーデン、日本などへ輸出された。~
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日本では[[川崎重工業]]によって「KV-107」という名で[[ライセンス生産]]された。~
[[自衛隊]]の他、警察((警視庁航空隊が使用した。))や民間用としても使用されたほか、日本政府による「[[武器輸出三原則>武器輸出三原則等]]」が発表されるまで海外への輸出も行われた。~
1985年の[[日本航空123便墜落事故]]では、[[陸上自衛隊]]に配備された当機が生き残った乗客を救出する姿がテレビなどで報道された事は有名である。~
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老朽化や相対的な輸送力不足のため、[[陸上自衛隊]]の輸送用機は[[CH-47J/JA>CH-47]]、[[海上自衛隊]]の掃海用機は[[MH-53E「シードラゴン」>CH-53]]と交代済みである。~
老朽化や相対的な輸送力不足のため、[[陸上自衛隊]]の輸送用機は[[CH-47J/JA>CH-47]]、[[海上自衛隊]]の掃海用機は[[MH-53E「シードラゴン」>CH-53]]((更に後継として[[MCH-101>AW101]]が導入されている。))と交代済みである。~
また、要人輸送任務は[[シュペルピューマ]]が引き継いでいる。~
[[航空自衛隊]]の[[捜索救難]]機も、機動性や捜索能力に優れる[[UH-60J>UH-60]]と交代し、2009年、国内最後の1機（[[機番>機体記号]]74-4844）が[[入間基地]]で行われた航空祭を最後に退役した((現在は[[入間基地]]の記念館に保存されている。))が、[[タンデムローター]]により安定性の高さや[[ダウンウォッシュ]]の穏やかさを誇る当機が失われることを惜しむ声もある。~
[[航空自衛隊]]の[[捜索救難]]機も、機動性や捜索能力に優れる[[UH-60J>UH-60]]と交代し、2009年、国内最後の1機（[[機番>機体記号]]74-4844）が[[入間基地]]で行われた[[航空祭>エアショー]]を最後に退役した((現在は[[入間基地]]の記念館に保存されている。))が、[[タンデムローター]]により安定性の高さや[[ダウンウォッシュ]]の穏やかさを誇る当機が失われることを惜しむ声もある。~
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当初のユーザーである[[アメリカ海兵隊]]も、適当な代替機がないことから長年運用してきたが、現在は[[MV-22B>V-22]]への更新が進んでいる。~
**スペックデータ [#l81c4e98]
|収容人数|乗員3名＋乗客25名|
|全長|25.40m（回転翼含む）|
|胴体長|13.66m|
|胴体幅|2.21m|
|全高|5.09m|
|[[主回転翼>メインローター]]直径|15.24m×2|
|自重|5,251kg|
|最大離陸重量|9,707kg|
|[[ペイロード]]|1,814kg（最大）|
|[[燃料]]容量|510gal（機内350gal+増槽80gal×2）|
|[[エンジン]]|[[GE>ジェネラルエレクトリック]] CT58-140-1[[ターボシャフト]]（出力1,400hp）×2基&br;[[IHI]] CT58-IHI-101-1 ターボシャフト（出力1,250shp/19,500rpm）×2基（KV-107）|
|超過禁止速度|254km/h&br;270km/h（外部搭載なし）|
|巡航速度|241km/h|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|5,180m|
|[[ホバリング]]上昇限度|3,350m（IGE）|
|[[航続距離]]|396km&br;1,100km（[[増槽]]使用）|
|武装|固定武装なし。機内に自衛・制圧用小火器の搭載は可能。|
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**バリエーション[#j5b5e421]
-モデル107：~
原型機の社内呼称。~
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-YHC-1A：~
モデル107の[[アメリカ陸軍]]向け研究機。~
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-モデル107II：~
GE T-58-110-1エンジンを搭載した出力強化型。~
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-HRB-1：~
モデル107IIの海兵隊向け。~
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-HKP-4：~
モデル107IIのスウェーデン向け。~
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-CH-46A：~
海兵隊向け基本型。旧称 HRB-1。~
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-CH-46D：~
A型のエンジン出力を強化した機体。~
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-CH-46E：~
エンジンの出力強化と機体の近代化改修を施したもの。~
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-CH-46F：~
D型に電子機器を追加装備した機体。~
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-UH-46A：~
A型の[[アメリカ海軍]]向け汎用輸送型。~
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-UH-46D：~
D型の海軍向け汎用輸送型。~
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-CH-113「ラブラドール」：~
カナダ向けCH-46A。~
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-CH-113A「ボワヤジュール」：~
CH-113の改良型。~
**KV-107のバリエーション（カッコ内は搭載エンジン）[#j5b5e421]
-KV-107II-1：~
基本モデル。（CT58-110-1）~
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-KV-107II-2：~
操縦士2＋[[客室乗務員>フライトアテンダント]]1＋客席35席の旅客機型。（CT58-110-1）~
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-KV-107IIA-2：~
KV-107/II-2の改良型。~
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-KV-107II-3：~
[[海上自衛隊]]向け掃海ヘリコプター型。愛称「しらさぎ」。（CT58-110-1）~
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-KV-107II-4：~
[[陸上自衛隊]]向け強襲上陸/貨物輸送型。（CT58-IHI-110-1）~
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-KV-107II-4A：~
陸上自衛隊のVIP仕様機。1機のみ。（CT58-IHI-110-1）~
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-KV-107II-5：~
[[航空自衛隊]]の捜索救難型。スウェーデンにも輸出。（CT58-IHI-110-1）~
~
-KV-107II-7：~
6〜11席の要人輸送型。タイにもVIP仕様で輸出。（CT58-110-1）~
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-KV-107II-16：~
スウェーデン向け。（GNOME H1200）~
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-KV-107IIA-2：~
民間向けのエンジン転換型。（CT58-140-1）~
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-KV-107IIA-3A：~
海上自衛隊向けのエンジン転換型。（T58-IHI-10-M1）~
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-KV-107IIA-4：~
陸上自衛隊向けのエンジン転換型。（CT58-IHI-140-1）~
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-KV-107IIA-4A：~
陸上自衛隊向けの長距離型。（CT58-IHI-140-1）~
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-KV-107IIA-5：~
航空自衛隊向けのエンジン転換型。（CT58-IHI-140-1）~
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-KV-107IIA-17：~
警視庁向けの長距離型。（CT58-140-1）~
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-KV-107IIA-SM-1：~
サウジアラビア向けの消防仕様。（CT58-IHI-140-1M1）~
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-KV-107IIA-SM-2：~
サウジアラビア向けの病院・救難捜索機。（CT58-IHI-140-1M1）~
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-KV-107IIA-SM-3：~
サウジアラビア向けのVIP仕様。（CT58-IHI-140-1M1）~
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-KV-107IIA-SM-4：~
サウジアラビア向けの救急仕様。（CT58-IHI-140-1M1）~
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#ref(http://www4.plala.or.jp/klesa108/diary/20081005/kv1072.jpg,512x384);
~
陸上自衛隊のVIP仕様機 KV-107II-4A（JG-1736）~
