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*&ruby(びーえむぴーいち){【BMP-1】}; [#qc6dca0b]
&ruby(バェヴォイ){Боевая}; &ruby(マシーナ){Машина}; &ruby(ピホートゥ){Пехоты}; - &ruby(アジン){1}; (露)

旧ソ連のチェリャビンスク・トラクター工場が開発した、世界初の[[歩兵戦闘車]]。~
BMPはバェヴォイ・マシーナ・ピホートゥ(歩兵用戦闘車両)の略。~
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兵員輸送車でありながら旧世代の[[戦車]]に匹敵する重武装が施され、[[歩兵]]の展開後に積極的な火力支援を行う事ができる。~
その画期的なコンセプトから、登場時には「BMPショック」を各国にもたらし、本車を配備された[[機械化歩兵>歩兵]][[部隊]]は「自動車化狙撃兵」と呼ばれ、畏怖の的となった。~
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車体は[[避弾径始]]を考慮して大きく傾斜した舟型で、被弾率を下げるために車高を低く抑えてある。~
水上に浮行できるスカートを装備し、浅瀬であれば[[無限軌道]]で水上航行が可能。~
後部兵員室には小さな銃眼が設けられており、車内の兵士も[[小銃]]を突き出して攻撃を行える。~
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一方、画期的な設計ゆえか完成度は低く、アフガニスタン侵攻に投入された際に種々の問題点を露呈させている。~
顕著な問題としては兵員室の極端な狭苦しさがあげられ、その窮屈さ、乗り降りの困難さは非常な苦痛であったという。~
また、後部ドアと[[燃料]]タンクが一体化した構造のため[[ダメージコントロール]]にも難がある。~
また、搭載武装も不評を受け((主砲は低[[初速]]で発射した後で再加速する[[ロケット弾]]を用いたため気流に影響されやすく、500m先への命中率は50%以下とされる。&br;  加えて、[[対戦車ミサイル]]を装填する際には停車して砲手が[[砲塔]]上で作業する必要があった。&br;  このため、実戦では[[重機関銃]]相手に[[アウトレンジ]]から[[狙撃]]される事例が相次いだという。))
、現地改造で[[擲弾発射器]]や[[迫撃砲]]に換装される事が多々あった。

ソビエト連邦・ロシアの友好国に対する輸出も行われ、配備している国は今も多い。~
また1990年代に入ってからは中国で「[[86式歩兵戦闘車]]」として[[ライセンス生産]]も行われている。~
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**スペックデータ [#s1ac6288]
|乗員|3名+兵員8名|
|全長|6.46m|
|全高|1.88m|
|全幅|2.94m|
|戦闘重量|12.6t|
|懸架方式|トーションバー|
|[[エンジン]]|UTD-20 V型6気筒[[液冷>液冷エンジン]][[ディーゼル>ディーゼルエンジン]](出力300hp)|
|登坂力|70%|
|超堤高|0.7m|
|超壕幅|2.5m|
|最大速度&br;(路上/不整地/浮航)|65km/h / 45km/h / 8km/h|
|[[航続距離]]|600km|
|[[装甲]]|33mm|
|兵装|2A28 73mm低圧滑腔砲×1門(弾数40発)&br;9M14M「マリュートカ」[[対戦車ミサイル]]発射機×1基(ミサイル4発)&br;PKT 7.62mm機関銃×1挺(弾数2,000発)&br;[[9K32「ストレラ2」>SA-7]]携行式地対空ミサイル×2基&br;3連装発煙弾発射器×2基|
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**派生型 [#p2c48b14]
-ソ連/ロシア製
--BMP-1P:~
[[対戦車ミサイル]]を9M113「コンクールス(AT-5「スパンドレル」)」・9M111「ファゴット(AT-4「スピゴット」)」に換装した型。~
現在でも使用されている物はこのタイプに改修されているものが多い。~
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--BMP-1PG:~
リモコン操作式のAGS-17 30mm自動擲弾発射機を搭載した型。~
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--BMP-1D:~
対戦車ミサイルの換装及び[[BMP-2]]の増加装甲型に準じた[[装甲]]の強化を図った改修型。~
外見上ではサイドスカートを大型の物に変更しているのが特徴である。~
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--BMP-1K:~
自動車化狙撃兵([[機械化]][[歩兵]])連隊の移動司令部として使用される指揮官用車両。~
通信機器が強化されており、後部兵員室には連隊長及び副官など3名が乗車する。~
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---BMP-1KSh「potok((ロシア語で小川の意。))」:~
野戦指揮所車輌。武装はPKT 7.62mm機関銃1挺のみ。~
有線[[野戦電話]]や軍用/民間用有線電信回線との接続装置を搭載するほか、伸縮式アンテナマストや車体後部に発電機を装備している。~
操縦手の他、指揮官や[[参謀]]6〜7名を搭乗させることが可能である。~
BMP-1Kと同じく、自動車化狙撃兵(機械化歩兵)師団の移動司令部用として使用される。~
BMP-1Kと同じく、自動車化狙撃兵(機械化歩兵)[[師団]]/[[旅団]]の移動司令部用として使用される。~
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--BRM-1K:~
司令部付偵察隊用の偵察車型。~
[[砲塔]]を2名用の大型砲塔に換装しており、砲手の他に[[偵察]]要員が搭乗できる。~
また、後部兵員室にも2名の[[偵察]]要員が搭乗する。~
2名用[[砲塔]]は[[BMP-2]]の[[砲塔]]の原型になった。~
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--PRP-3(オブイェクト767)「ヴァル((ロシア語で堡塁の意。))」:~
[[砲兵]]/偵察部隊用観測車両型。~
[[砲兵]]/[[偵察]]部隊用観測車両型。~
ソビエト(ロシア)軍では「機動戦場観測システム搭載車」と呼ばれる。~
BRM-1Kと同じ大型[[砲塔]]に各種光学精密観測機器と方位指示機を搭載し、[[砲塔]]後部には弾道探知レーダーを搭載している。~
また、車体後部には発煙信号弾発射用の2P130-1 90mm擲弾発射機を装備している。~
武装はPKT 7.62mm機関銃1挺のみ。~
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---PRP-4:~
PRP-3の搭載機器をより能力の高いものに換装した型。~
発煙信号弾発射用の90mm擲弾発射機は廃されている。~
---PRP-4M:~
PRP-4の能力向上型。~
[[レーザー]]測遠機と熱線暗視機能付き光学精密観測機器を搭載している。~
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--RTV:~
各種整備機材を装備する野戦工作車型。~
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-ウクライナ/スロバキア/ハンガリーポーランド/チェコ/ルーマニア製
--BRDM-2ARV:~
ウクライナのハリコフ機関車工場が開発した装甲回収車型。~
[[砲塔]]を撤去し、1.5tジブ・クレーンや6.5tウインチ、VG-7500溶接機などの修理・回収機器を有し、1.5トン分の積載スペースを持つ。~
~
--AMB-S:~
スロバキアのポドポリャンスケ・ストラヤルネ・デトバ社が開発した装甲救急車型。~
後部車体を拡張した上で、担架4個と負傷兵9名を収容可能。~
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--BMP-SVO:~
スロバキア製の[[地雷]]処理車両型。~
24連装の[[爆薬]]発射機を兵員室に装備し、100m×5mの範囲を啓開することが可能。~
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--2B9M(BMP-1ベース型):~
ハンガリー軍の自走迫撃砲調達の動きに合わせて開発された自走迫撃砲型。~
後部兵員室を拡張した上にシャッターを備え、2B9 82mm自動迫撃砲を装備する。~
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--MLI-84:~
ルーマニアでのライセンス生産型。~
エンジンが国産の8V-1240-DT-S(355hp)に換装されている。~
~
--BWP-1:~
ポーランド軍での名称。~
仕様は原型のBMP-1に準ずるが、近年ではBMP-1Pに準じた改修が行われた他、煙幕弾発射器が追加されている。~
---BWP-1M Puma:~
BMP-1Dに準じた近代化改修型。~
対戦車ミサイルの換装や増加装甲の装着などが行われている。~
---BWP-40:~
40mm機関砲を装備した新型[[砲塔]]に換装した型。~
---BWP-2000:~
新設計の車体上部に新型[[砲塔]]を搭載した発展型。~
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--OT-90:~
チェコのVOP026工場による、装甲兵員輸送車へのダウングレード改造型。~
チェコのVOP026工場による、[[装甲兵員輸送車]]へのダウングレード改造型。~
ヨーロッパ通常戦力条約に対応するための策で、[[砲塔]]をOT-64装輪装甲車のKPVT 14.5mm機関銃装備のタイプに交換している。~
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--OT-R5:~
VOP026工場が開発したコマンドポスト車両。~
車体後部を大型化し通信能力が強化されている。~
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--DTP-90M:~
野戦工作車両型。~
1tクレーンや溶接・牽引機材を装備。~
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--Pbv.501:~
旧東ドイツから購入したBMP-1のスウェーデン軍での名称。~
すでに退役。~
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--BVP-1:~
チェコスロバキアでの名称。~
チェコとスロバキアに分離した後もそれぞれの国で引き続き使用されている。~
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-中国製
--[[86式歩兵戦闘車(WZ-501/ZBD-86)>86式歩兵戦闘車]]:~
中国北方工業公司によるBMP-1の[[フルコピーモデル>チャイニーズコピー]]。~
詳しくは項を参照。~
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