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*&ruby(びーななろくなな){【B767】}; [#a471a215]
Boeing 767.~
1980年代、[[B707]]の後継として[[ボーイング]]社が開発した((なお、開発には日本やイタリアも参加している。))、中距離向けの[[双発>双発機]]ジェット[[旅客機]]((通商産業省などが[[YS-11]]の後継として計画していたジェット旅客機「YX」計画は、本機によって実現される形になった。))。~
姉妹機に[[B757]]がある((こちらは[[B727]]の後継として計画されたもの。))。~
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双発の機体でありながら[[ワイドボディ>広胴機]]((ただし一般的な[[広胴機]]に比べやや狭く、貨物コンテナの積載量も少なめのため、「セミワイドボディ」と呼ばれ区別されることが多い。&br; このためか、ボーイング製機の[[ローンチカスタマー]]となることの多かった[[パンアメリカン航空]]では採用されなかった。))という従来には無い形式を採用し、[[コックピット]]は[[グラスコックピット]]・[[2マンクルー]]化され((30号機までは[[3マンクルー]]機として組み立てられ、改修で[[2マンクルー]]機となっている。))、[[フライバイワイヤー]]が部分的に採用されるなど、最新の航空電子工学技術が投入された、いわゆる第4世代旅客機といえる。~
しかし、一部分にしかフライバイワイヤーが導入されていなかったり、操縦系統に[[サイドスティック]]を採用せず((サイドスティック方式には「パイロットにそのための転換訓練が必要になること」「事故などで片腕を傷めると操縦不能になってしまうこと」などの欠点もある。))[[操縦輪]]にしていることなどはボーイング社の保守的な設計の表れといえる。~
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1981年9月26日に[[初飛行]]。~
販売開始当初こそ売れ行きは芳しくなかったが、現在では各国の国内線をはじめとして、中・長距離の国際線に就航するなど、幅広く活躍している。~
また、[[B747]]と同様に[[軍用機]]化された機体も存在している。~
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なお、旅客型の生産は2014年に受注残がなくなり、事実上終了している((現在ある受注残はすべて貨物型である。))。~
ボーイングでは今後、民間機としては[[B787]]に主力の座を譲り、[[空中給油機]]や[[AWACS>AWACS（航空機）]]などの[[軍用機]]としての売り込みを強めるという。~
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関連：[[B757]] [[B777]] [[YS-11]] [[ETOPS]]
**スペックデータ [#b0cea341]
|CENTER:形式|CENTER:767-200|CENTER:767-200ER|CENTER:767-300|CENTER:767-300ER|CENTER:767-300F|CENTER:767-400ER|
|CENTER:乗員|>|>|>|>|>|CENTER:2名（[[機長]]・[[副操縦士>副機長]]）|
|CENTER:乗員|>|>|>|>|>|CENTER:2名&br;（[[機長]]・[[副操縦士>副機長]]）|
|CENTER:乗客|>|CENTER:181〜255名|>|CENTER:218〜351名|CENTER:-|CENTER:245〜375名|
|CENTER:全長|>|CENTER:48.5m|>|>|CENTER:54.9m|CENTER:61.4m|
|CENTER:全幅|>|>|>|>|CENTER:47.6m|CENTER:51.9m|
|CENTER:貨物室容量|>|CENTER:81.4m³|>|CENTER:106.8m³|CENTER:454m³|CENTER:129.6m³|
|CENTER:[[エンジン]]|>|>|>|>|>|CENTER:高[[バイパス比]][[ターボファン]]×2基。下記のいずれかを装備。|
|CENTER:貨物室&br;容量|>|CENTER:81.4m³|>|CENTER:106.8m³|CENTER:454m³|CENTER:129.6m³|
|CENTER:[[エンジン]]|>|>|>|>|>|CENTER:高[[バイパス比]][[ターボファン]]×2基。&br;下記のいずれかを装備。|
|~|>|>|>|>|>|CENTER:[[GE>ジェネラルエレクトリック]] [[CF6-80型>CF6]]（[[推力]]約29,500kg）&br;[[P&W>プラット＆ホイットニー]] PW4062型（推力約28,600kg）&br;[[ロールス・ロイス]] RB211型（推力約27,200kg）|
|CENTER:巡航速度|>|>|>|>|>|CENTER:[[M>マッハ]]0.80（862km/h）|
|CENTER:[[航続距離]]|CENTER:9,400km&br;（5,200[[海里]]）|CENTER:12,200km&br;（6,600海里）|CENTER:9,700km&br;（5,230海里）|CENTER:11,305km&br;（6,105海里）|CENTER:6,050km&br;（3,270海里）|CENTER:10,450km&br;（5,650海里）|
~
|>|CENTER:''KC-767''|
|乗員|3名（コックピット座席は4）|
|全長|48.51m|
|全高|15.90m|
|全幅|47.57m|
|最大輸送人員|192名〜200名|
|最大燃料重量|91.627t（[[F-15]][[戦闘機]]15機が満タンになる）|
|最大離陸重量|186.88t|
|[[エンジン]]|[[GE>ジェネラルエレクトリック]] [[CF6-80C2B6F>CF6]][[ターボファン]]×2基（[[推力]]272.3kN）|
|最大速度|[[マッハ]]0.86|
|航続距離|14,075km|
|実用上昇限度|13,137m|
~
|>|CENTER:''KC-46''|
|乗員|3名（[[操縦士>機長]]、[[副操縦士>副機長]]、空中給油オペレーター）|
|定員|114人|
|[[ペイロード]]|29,500kg|
|全長|50.5m|
|全高|15.9m|
|翼幅|48.1m|
|空虚重量|82,377kg|
|最大離陸重量|188,240kg|
|[[エンジン]]|[[P&W>プラット＆ホイットニー]]PW4062[[ターボファン]]×2基（[[推力]]282kN）|
|燃料容量|96,297kg|
|最大転送燃料搭載量|94,198kg|
|速度&br;（最大/巡航）|915km/h / 851km/h|
|[[航続距離]]|12,200km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|12,200m|
~
**派生型のラインナップ [#nedd6003]
-商用型~
航続距離延長型の語尾に付いている"ER"は"Extended Range"の略である。~
~
--B767-100：~
短胴型（計画のみ）。~
短胴型。計画のみ。~
~
--B767-200：~
250人級の中距離型。~
~
--B767-200ER：~
200型の長距離仕様。~
~
--B767-300：~
300人級の中距離型。~
~
--B767-200ER：~
200型の長距離仕様。~
~
--B767-300ER：~
300型の長距離仕様。~
~
--B767-300F：~
300ER型の[[貨物機]]仕様。~
~
--B767-300BCF：~
300ER型の貨物型への中途改修仕様。~
~
--B767-400ER：~
300型の改良発展型。[[操縦席>フライトデッキ]]を[[B777]]のスタイルに変更したもの。~
[[デルタ航空]]の使用していた[[L-1011]]の後継として開発・生産されたが、[[A330]]などにシェアを奪われ、早期に生産を終了している((本機と同じ市場で[[B777]]の短胴型（-100）が計画されたが、実機の製作はされなかった。))。~
~
--B767-400LR：~
767-400ERの[[水平尾翼]]に7,571Lの[[燃料]]タンクを増設した[[航続距離]]延長型。~
航続距離が900km前後延長している。~
[[B787]]の開発決定により中止。~
-軍用型~
--KC-767：~
--KC-767A：~
200ER型をベースにした[[空中給油機]]兼[[輸送機]]型。~
[[航空自衛隊]]及び[[イタリア空軍>イタリア軍]]が採用。~
[[フライングブーム]]方式と[[プローブアンドドローグ]]方式の両方の給油装置を備えており、フライングブーム装置は胴体後部、プローブアンドドローグは胴体後部と両主翼端にある。~
[[イタリア空軍>イタリア軍]]が採用。~
~
---KC-767J：~
[[航空自衛隊]]向けの機体。~
フライングブーム方式の給油方式のみを装備し、価格を抑えるため機首上面の受油口も省かれている。~
~
---KC-767AT：~
300/300ER型をベースにした[[空中給油機]]兼[[輸送機]]型。~
[[アメリカ空軍]]での呼称は「KC-46A『ペガサス』」。~
[[KC-135]]及び[[KC-10>DC-10]]の後継として、2017年までに最初の18機が調達され、これらを置き換えながら179機調達の予定。~
[[航空自衛隊]]でも2020年度末より採用し、随時KC-767を更新していく予定。~
~
---B767 MMTT：~
イスラエルの[[IAI]]社が200ERをベースに改造した、独自仕様の[[空中給油機]]兼[[輸送機]]型。~
翼端にARP-3給油ポッドを装備している。~
コロンビア空軍に「KC-767『ジュピター』」として採用されている。~
また、ベース機を300ER型に改めたものをブラジル空軍が採用している。~
~
--KC-767AT：~
300/300ER型をベースにした[[空中給油機]]兼[[輸送機]]型。~
[[アメリカ空軍]]での呼称は「KC-46A『ペガサス』」。~
[[KC-135]]及び[[KC-10>DC-10]]の後継として、2017年までに最初の18機が調達され、これらを置き換えながら179機調達の予定。~
[[航空自衛隊]]でも2020年度末より採用し、随時KC-767を更新していく予定。~
~
--[[E-767]]：~
200ER型をベースにした[[AWACS>AWACS（航空機）]]。~
2018年現在、[[航空自衛隊]]のみが採用している。~
~
--E-10A：~
--E-10：~
[[E-3C>E-3]]・[[E-8C>E-8]]・[[RC-135]]の後継として開発された、400ERベースのマルチセンサー指揮管制機（MC2A((Multi-Sensor Command and Control Aircraft.))）型。~
2007年に量産計画が中止となったため、実証試作機の開発のみが継続されていたが、後にそれも放棄された。~
国防予算縮小のあおりを受けて2007年に量産計画が中止となったため、実証試作機の開発のみが継続されていたが、後にそれも放棄された。~
機器の搭載を予定していた機体は、VIP向けの[[ビジネスジェット>ビジネス機]]として改修され、バーレーンに売却されている。~
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---スパイラル1：~
[[E-8 Joint STARS>E-8]]の後継機。制式化時にはE-10Aになる予定だった。~
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---スパイラル2：~
[[E-3C「セントリー」>E-3]]の後継機。制式化時にはE-10Bになる予定だった。~
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---スパイラル3：~
[[EC-135>KC-135]]や[[RC-135]]など[[SIGINT]]任務機の後継機。制式化時にはE-10Cになる予定だった。~
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