• 追加された行はこの色です。
  • 削除された行はこの色です。
*&ruby(びーななよんななえすぴー){【B747SP】}; [#h26c3129]
Boeing 747SP.~
Boeing 747 Special Performance.~
~
[[ボーイング]]社が開発した大型ジェット[[旅客機]]・[[B747]]の派生型のひとつ。~
SPは"Special Performance(特別性能)"を意味する。~
従来の[[B747]]の胴体を[[主翼]]の前で5.0m、[[主翼]]の後ろで9.7mの計14.7mと大幅に短縮し、その分機体重量と[[ペイロード]]を減らし、[[航続距離]]を延長したモデルで、胴体が短縮した分安定性が低下するのを防ぐため、[[垂直尾翼]]と[[水平尾翼]]を大型化している。~
[[ボーイング]]社が開発した超大型[[ジェット>ジェットエンジン]][[旅客機]]・[[B747]]の派生型のひとつ。~
~
本機は当初、747のローンチカスタマーであったパンアメリカン航空(パンナム)が計画していた「ニューヨーク〜東京間無着陸直行便((ニューヨーク〜東京間は米日を結ぶドル箱路線であるが、原型の747では無着陸飛行が不可能で、アンカレッジやサンフランシスコなどに途中寄港する必要があった。))」への投入を目指して開発された。~
1976年に初号機がパンナムへ引き渡され、予定通りニューヨーク〜東京直行線に就航した。~
これにより、直行便を運航していなかった[[日本航空]]やノースウエスト航空は打撃を受けたが、座席数の減少で収益が悪化することが嫌気され、前記2社は本機を購入しなかった。((当時、日本の国際航空運送事業は日本政府の[[45/47体制]]により、日本国の[[フラッグキャリア]]である日本航空が独占していたため、同機は日本に輸出されなかった。))~
更にその後、座席数を維持したままで[[航続距離]]を伸ばした-200Bや[[-400>B747-400]]が登場したことで販売が伸び悩み、1989年にわずか45機で生産が中止された((最終号機はアブダビ政府が政府専用機として購入した。))。~
[[航続距離]]の延長を企図して機体重量を軽量化しつつ[[ペイロード]]を削減したモデル。~
最大の特徴は胴体長の大幅な短縮で、原型に比して[[主翼]]前方を5.0m、後方を9.7m、計14.7m詰められている。~
胴体短縮によって劣化した[[静安定性]]を補うため、[[垂直尾翼]]と[[水平尾翼]]が大型化されている。~
~
現在でも超長距離路線を擁する(が、従来型B747ほどの収容力を要しない)航空会社で運用されているほか、ブルネイ・バーレーン・サウジアラビア・アラブ首長国連邦(UAE)・カザフスタンなどが政府専用機((この他、日本も政府専用機の候補として一時期導入を検討していたが、最終的に[[-400>B747-400]]をベースとした[[B747-47C]]が導入された。))として導入している。~
また、[[NASA]]が運用する「遠赤外線天文学成層圏天文台(空中天文台)"SOFIA"」のベース機材にもなっている。~
再設計当初の目的は、ニューヨーク〜東京間の直行便を運行できるだけの[[航続距離]]を確保する事だった。~
原型機[[B747-100>B747]]がニューヨークと東京を往復しようとした場合、アラスカないし西海岸への[[着陸と給油>テクニカルランディング]]が必要だった。~
この状況を打破するため、アメリカ経済と日本経済の中心地を直接結ぶための機体が要求される事となった。~
~
参考リンク:http://www.747sp.com/
1976年に初号機が[[パンアメリカン航空]]へ引き渡され、予定通りニューヨーク〜東京直行線に就航した。~
[[日本航空]]・ノースウエスト航空などはこの路線の登場で打撃を受けたが、一方、提供可能な座席数の減少で収益が非効率化したのも一面の事実である。~
競合他社は経営判断や政治的都合から本機を購入せず、また、さらなる改良型モデルが早期に登場した事もあり、総生産機数は45機に留まっている。~
その後、座席数と[[航続距離]]を両立した[[B747-200B>B747]]・[[B747-400]]などの登場で販路を喪い、1989年に生産が中止された。~
~
本機は主に超長距離路線を擁する(が、一般型B747ほどの収容力を要しない)航空会社で運用されてきたが、後継として[[B767]]/[[B777]]や[[エアバス>エアバス(企業)]][[A330]]/[[A350-900/1000>A350]]などが登場したことにより、エアラインからは既に退役している。~
また、ブルネイ・バーレーン・サウジアラビア・アラブ首長国連邦(UAE)・カザフスタン・オマーンが[[政府専用機]]((1970年代末、[[政府専用機]]を持っていなかった日本に候補のひとつとして提示されたこともあるが、導入が1992年にずれ込んだことと、有事の兵員・避難民の輸送などを考慮して[[B747-400]]をベースとした[[B747-47C]]が採用された。))として導入したが、オマーン以外ではすでに退役済みである。~

**スペックデータ [#g8d844bd]
|CENTER:乗員|CENTER:3名([[機長]]・[[副機長]]・[[航空機関士]])|
|CENTER:乗客|CENTER:232〜331名|
|CENTER:全長|CENTER:56.31m|
|CENTER:全高|CENTER:20.06m|
|CENTER:全幅|CENTER:59.64m|
|CENTER:重量|CENTER:152,780kg|
|最大離陸重量|CENTER:304,000kg|
|CENTER:[[エンジン]]|CENTER:[[ターボファン]]×4基&br;[[P&W>プラット&ホイットニー]] [[JT9D-7R4W>JT9D]]またはロールス・ロイス RB211-524D4|
|CENTER:最高運用速度|CENTER:[[マッハ]]0.92(1,095km/h)|
|CENTER:巡航速度|CENTER:マッハ0.88(990km/h)|
|CENTER:[[航続距離]]|CENTER:12,325km|

**主なカスタマー(2023年1月現在)[#a951c220]
|運航会社|機数|合計|
|ラスベガス・サンズ|2機|2機|
|[[プラット&ホイットニー]]|2機|2機|
|ロイヤル・フライト・オブ・オマーン|1機|1機|
|合計|>|CENTER:5機|
~


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS