【B747F】(びーななよんななえふ)

Boeing 747F.

ボーイング社の超大型旅客機B747の純貨物型。
「F」は貨物船を表す「Freighter」の略*1

B747は、そもそもアメリカ空軍への採用を目指して輸送機として設計・開発された機体である。
また、開発当時は超音速旅客機の登場が想定されていたため、旅客モデルも貨物機への転用を考慮されていた。
この理由から、操縦席と客席*2は2階部分に設置されている。

貨物機独特の特徴として、客室部分に窓が無い場合が多い。
ただし、乗員乗客用の区画に若干の窓がある機体、旅客機から改修されたため窓が残っている機体も多い。

出入り口として機首部分に上方に開くノーズドアと、側面に数個のカーゴドアを備えるのが一般的。
これもどちらかが欠落している機体が多い。

ペイロードは機体中央のメインデッキと、それより小型の下部デッキを持つ。
標準的なB747-400Fモデルのペイロード容積は690立方m、積載重量は約120t。
ただし、燃料消費量が重量に比例するため、常に満載されるわけではない。

関連:ジャンボジェット An-124 C-5 B747LCF AL-1

B747Fの主要機種

  • B747-100F:
    B747-100の貨物型。

  • B747-200F:
    B747-200Bの貨物型。搭載量110t。現在の主流。

  • B747-300F:
    B747-300の貨物型。

  • B747-400F:
    B747-400の貨物型。
    搭載量117t。200型と同様のショートアッパーデッキである以外は旅客型に準ずる。
  • B747-400ERF:
    B747-400ERの貨物型。B747-400Fより航続距離を延長。

  • B747-SRF:
    日本の国内線専用機であるB747SRから改修された機体。窓有り。

  • B747-8F:
    B747-8の貨物型。旅客型よりも先に生産が開始された。
    なお、旅客型の生産が事実上終了している*3ため、本型がB747シリーズ全体の最終生産モデルになる予定である。

*1 貨物輸送用途のB747としては、他にも貨客混在のC型やCOMBI型が存在する。
*2 荷主や技術者など、貨物に付き添う人間がデッドヘッドとして搭乗するためのもの。
*3 旅客型の実質上の最終号機は大韓航空に引き渡された。

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