*&ruby(びーななさんなな){【B737】}; [#meabf052]
Boeing 737.~
[[ボーイング]]社が1960年代に開発した、短・中距離路線((それまでこうした路線には、[[ダグラス]][[DC-3]]/[[-4>DC-4]]やコンベアCV240/340/440、[[ロッキード]][[L-188]]などの[[レシプロ>レシプロエンジン]]・[[ターボプロップ]]機が多く就航していた。))向けの小型[[双発>双発機]]ジェット[[旅客機]]((当時の競合機種には[[ダグラス]][[DC-9]]などがあった。))。~
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1967年4月9日に原型(B737-100型)が[[初飛行]]して以来、[[航続距離]]延長型((長距離路線への就航を目指して[[ETOPS/LROPS>ETOPS]]認証を得た機体もある。))、胴体延長型(座席増加)など多様な改造や改良を施した派生型を生み、今なお生産中の現役のベストセラー機である。~
>2018年3月までの生産数は10,000機以上にもおよび、ジェット旅客機としては世界一である。~
なお、第2位は[[エアバス>エアバス(企業)]][[A320]]シリーズで約8,300機。

改良型の600型以降は「NG(Next Generation)シリーズ」と呼ばれ、従来の500型までの乗務員に[[アビオニクス]]の扱いを教育するだけで運行が可能になるので、教育にかかる費用などを抑えることができる。~
また、NGシリーズはシステムを改良したほかに[[ウイングレット]]をオプションで採用するなど、操作性・[[航続距離]]を向上させることにも成功した。~
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2011年、[[ボーイング]]はNGシリーズを更に改良して燃費効率を追求する737MAXシリーズの開発を発表した。~
これはライバルである[[A320]]シリーズの燃費向上型・A320neoの対抗策とされている。~
[[エンジン]]にA320neoと同様のCFMインターナショナル Leapを採用するほか、機体に[[B787]]の技術を一部取り入れる等、A320neo以上の省燃費と快適性を実現するとしている。~
2016年に初飛行、2017年に初号機が納入され、原型初飛行から半世紀の節目に最新鋭機として蘇ることになった。~
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米ボーイング社Link: http://www.boeing.com/commercial/737family/ ~
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関連:[[ボーイングビジネスジェット]]~
&ref(http://www4.plala.or.jp/klesa108/diary/20081220/b737-54k.jpg,640x480);~
(B737-500)~
**スペックデータ [#hf703209]
|形式|-100|-200|-300|-400|-500|
|乗員|>|>|>|>|CENTER:2名([[機長]]・[[副機長]])|
|乗客|約115名|約130名|>|CENTER:約150名|約120名|
|全長|28.65m|30.52m|33.40m|36.40m|31.01m|
|全高|>|CENTER:11.23m|>|>|CENTER:11.07m|
|全幅|>|CENTER:28.35m|>|>|CENTER:28.88m|
|胴体幅|>|>|>|>|CENTER:3.76m|
|客室幅|>|>|>|>|CENTER:3.54m|
|最大離陸重量|49,895kg|52,437kg|56,473kg|62,823kg|52,390kg|
|[[エンジン]]|>|>|>|>|CENTER:[[ターボファン]]×2基|
|~|>|CENTER:[[P&W>プラット&ホイットニー]] JT8D|>|>|CENTER:CFMインターナショナル&br;CFM56|
|エンジン出力|6,350kg|7,258kg|>|>|CENTER:10,660kg|
|巡航速度|>|CENTER:[[M>マッハ]]0.73|>|>|CENTER:M0.745|
|[[航続距離]]&br;(km)|約3,000|約4,000|>|CENTER:約5,000|約4,500|
|[[初飛行]]|1967年|1967年|1984年|1988年|1989年|
|製造終了|1973年|1988年|1999年|2000年|1999年|
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|形式|-600|-700|-700ER|-800|-900|-900ER|
|乗員|>|>|>|>|>|CENTER:2名([[機長]]・[[副機長]])|
|乗客数&br;(1クラス)|132名|149名|-|189名|>|CENTER:215名|
|乗客数&br;(2クラス)|110名|>|CENTER:126名|162名|>|CENTER:180名|
|全長|31.20m|>|CENTER:33.60m|39.50m|>|CENTER:42.10m|
|全高|12.60m|>|>|>|>|CENTER:12.50m|
|全幅|>|>|>|>|>|CENTER:34.30m&br;35.80m([[ウイングレット]]有)|
|胴体幅|>|>|>|>|>|CENTER:3.76m|
|客室幅|>|>|>|>|>|CENTER:3.54m|
|貨物室容積|CENTER:20.4m³|>|CENTER:27.3m³|CENTER:44.0m³|>|CENTER:51.7m³|
|最大離陸重量|66,000kg|70,080kg|77,565kg|79,010kg|>|CENTER:85,130kg|
|[[機関>エンジン]]|>|>|>|>|>|CENTER:[[ターボファン]]×2基|
|~|>|>|>|>|>|CENTER:CFMインターナショナル&br;CFM56|
|出力|12,380kg|>|CENTER:12,030kg|>|CENTER:12,380kg|12,882kg|
|巡航速度|>|>|>|>|CENTER:M0.78〜0.785|M0.791|
|航続距離|約5,500km|約6,000km|10,200km|約5,500km|約5,000km|約6,000km|
|初飛行|1998年|1997年|2007年|1997年|2000年|2007年|
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**派生型[#uf0e697d]
-第1世代(737-100/-200)
--B737-100:~
100人級の中距離型。~
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--B737-200:~
130人級の中距離型。~
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---B737-200C:~
貨客両用型。~
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---B737-200アドバンス:~
グレードアップ型。離着陸性能が向上している。~
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-第2世代(737-300/400/500、[[エンジン]]と[[垂直尾翼]]の形状を変更)~
--B737-300:~
150人級の中距離型。~
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--B737-400:~
170人級の中距離型。~
~
--B737-500:~
130人級の中距離型。-200とほぼ同じサイズ。~
エアーニッポンでは「スーパードルフィン」の愛称がある。~
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-第3世代(737NG(Next Generation))~
--B737-600:~
130人級の改良型。-200、-500とほぼ同じサイズ。~
~
--B737-700:~
150人級の改良型。~
~
---B737-700ER:~
B737-700の[[航続距離]]延長型。10,000km以上の航続距離を誇る。~
~
---[[ボーイングビジネスジェット]](BBJ):~
B737-700がベースの[[ビジネスジェット>ビジネス機]]。~
~
--B737-800:~
180人級の改良型。~
~
---[[ボーイングビジネスジェット2>ボーイングビジネスジェット]](BBJ2):~
B737-800がベースの[[ビジネスジェット>ビジネス機]]。~
~
--B737-900:~
180人級の改良型。B737シリーズでは最も大型。~
~
---[[ボーイングビジネスジェット3>ボーイングビジネスジェット]](BBJ3):~
B737-900がベースの[[ビジネスジェット>ビジネス機]]。~
~
---B737-900ER:~
B737-900の[[航続距離]]延長型。189〜最大215人。~
~
-第4世代(737MAX)
--B737-MAX7:~
737-700/-700ERの後継。~
~
--B737-MAX8:~
737-800の後継。~
~
--737-MAX200:~
アイルランドの[[LCC>格安航空会社]]、ライアンエアが提案した737-MAX8の200席モデル。~
従来の主翼上非常口の他に胴体中央後方に非常用ドアを設置した((同じような非常口ドア配置は737-900ERの一部機体で実施されている。))。~
~
--B737-MAX9:~
737-900ERの後継。~
~
---B737-MAX10:~
737-MAX9の胴体延長型。~

-軍用モデル
--T-43:~
B737-200ベースの[[機上航法・電子装置操作訓練機>練習機]]型。~
T-29(コンベア240の軍用型)の後継として[[アメリカ空軍]]に納入された。~
[[INS>慣性航法装置]]、[[LORAN]]、[[VOR]]、[[TACAN]]、電波高度計、地上走査レーダーなどの他、現在は訓練に使用されないものの天文航法用のペリスコープ型六分儀も5基備えてある。~
2010年退役。~
~
---T-43A:~
練習機型。~
~
---CT-43A:~
輸送機型。~
~
---NT-43A:~
レーダー試験機型。~
~
--[[P-8「ポセイドン」>P-8]]:~
[[P-3C「オライオン」>P-3]]の後継として開発された、B737-800ERXベースの長距離[[哨戒機]]型。~
開発当初は「737MMA(Multi-Mission Maritime Aircraft)」と呼ばれていた。~
2009年、[[アメリカ海軍]]航空隊が制式採用した。~
~
--E-737(737 AEW&C):~
B737-700ベースの[[早期警戒管制機]]型。~
オーストラリア(E-7A「ウェッジティル((オナガイヌワシの意。))」と呼称)・トルコ・韓国空軍で採用されている。~
2019年、イギリス空軍もE-7 AEW&Cとして採用が決定している。~
~
--B737-2X9「サーベイラー」:~
インドネシア空軍向けの[[哨戒機]]型。~
~
--C-40「クリッパー」:~
[[アメリカ海軍]]・[[空軍>アメリカ空軍]]向け[[人員輸送機>輸送機]]型。~
[[C-9B「スカイトレインII」>DC-9]]の後継として導入された。~
~
---C-40B:~
[[C-137「ストラトライナー」>B707]]の後継として導入された空軍向けの高官輸送機型。~
[[737-700BBJ>ボーイングビジネスジェット]]がベース。~
~
---C-40C:~
[[C-22>B727]]の後継として導入された空軍向け人員輸送機型。~
[[空軍州兵>州兵]]と空軍州兵局の空輸要員によって運行される。~
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