*&ruby(えーゆーじー){【AUG】}; [#vd553865]
Steyr AUG~
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オーストリアの[[ステアー]]社製[[アサルトライフル>突撃銃]]。AUG(アウグ、オウグ)とも呼ばれる。~
AUGは「Armee Universal Gewehr (独: 軍用汎用小銃)」の略。~
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本銃の特徴は、量産型[[ライフル]]としては珍しい[[ブルパップ]]形式を取っていることである。~
この方式は銃身を短くすることなく銃を小型化することが可能で、また薬室をグリップより後方に配置することにより反動を制御し易くなり、集弾性が向上するという利点を持っている。~
ブルパップライフルの本質的な欠点である「照星照門間の距離が短い」ことによる命中率の低下を補うために[[キャリングハンドル]]を兼ねたスコープ(狙撃用望遠鏡)を標準装備していたが、現行モデルではオープンサイトに置き換わっている。~
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また、銃全体が7個ほどのユニット・パーツで構成されており、ユニット化された各部品は分解し易く整備面において優れている上、容易かつ迅速に交換する事が可能。~
更に、ユニットの組換えによって異なる種別の銃火器として使用することもでき、[[銃身]]や一部のパーツを交換するだけで[[突撃銃]]、[[短機関銃]]、[[分隊支援火器]]に組み換えられる。~
同様に部品の組み換えで排莢口を左右に変更でき、左利きの射手にも対応できるようになっている(ただし、コッキングハンドルは左側固定で変更することはできない)。~
また一般的なセレクターが無く、[[トリガー]]を一段階引けば[[セミオート]]、そこからさらに深く引けば[[フルオート]]という方式になっているなど、他の銃には無い大変ユニークな構造が多い。~
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1970年代、オーストリア国防軍で使用されてきたStg58に替わる後継銃トライアルに参加し、[[M16A1>M16(小銃)]]などの強豪を抑えてStg77の名で制式採用の座を射止めた。~
その他、英国連邦の一員であるオーストラリア地上軍(採用名:F88)や[[GIS]](イタリア[[軍警察>憲兵]]対テロ[[特殊部隊]])にも制式採用されており、今日、もっとも成功したブルパップ式突撃銃であると云える。~
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**スペックデータ [#q186c731]
種別:アサルトライフル~
口径:5.56mm~
全長:790mm~
銃身長:508mm~
重量:3,600g~
使用弾薬:5.56mm NATO弾~
装弾数:30発/42発(箱形弾倉)~
作動方式:ブルパップ方式 ガス圧利用・ローリングボルト~
発射速度:680〜850発/分~
銃口初速:940m/秒~
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**バリエーション [#s3241fff]
-ステアーAUG A1:~
初期モデル。携行ハンドルも兼ねる1.5倍率オプティカルスコープを標準装備。~
-ステアーAUG A2:~
A1のオプティカルスコープを廃止し、光学機器を搭載出来るようマウントレールに変更したモデル。~
-ステアーAUG A3:~
A2の発展型。オーストラリア軍とニュージーランド軍からの要請で、NATO基準の光学システム(暗視装置など)を搭載できるようモジュールマウントを装着した。~
-ステアーAUG P:~
短銃身の[[カービン]]モデル。
--ステアーAUG Pスペシャルレシーバー:~
P型に光学機器搭載用のマウントを装備したモデル。~
-ステアーAUG 9mm:~
サブマシンガンモデル。AUG SMGやAUGパラとも呼ばれる。~
-ステアーAUG M203:~
銃身の下にM203 グレネードランチャーを取り付けたモデル。~
-ステアーAUG LSW:~
LSW((Light Support Weapon:軽支援火器))モデル。
-ステアーAUG HBAR((Heavy Barreled Automatic Rifle:重銃身自動ライフル)):~
ヘビーバレルモデル。作動方式はクローズボルト方式。~
--ステアーAUG HBAR-T:~
HBARベースのスナイパーモデル。~
-ステアーAUG LMG((Light machine gun)):~
HBARベースの軽機関銃モデル。作動方式はオープンボルト方式。4倍率のオプティカルスコープがつけられている。~
--ステアーAUG LMG-T:~
Pスペシャルレシーバー同様のマウントが装着されたLMG。~
-ステアーAUG Z:~
A2の民間用モデル。セミオートオンリー。~
-ステアーUSR:~
BATFE((米国財務省アルコール・タバコ・火器・爆発物取締局))向けのA2。
-MSAR STG-556:~
アメリカのMASR(マイクロテック・スモール・アームズ・リサーチ)社がA1型に小改良を施した上でアメリカのニーズに合わせたモデル。~
フルオート射撃が可能な軍・警察用モデルと、セミオート射撃限定の一般民間市場販売向けスポーティー・モデルの二種類が存在し、M16系のSTANAG マガジンを流用可能。~
-MSAR STG-E4:~
STG-556の次世代発展型として開発されたモデル。使用弾薬(口径)は基本の5.56×45mmの他に7.62×39mm、5.45×39mm、6.8×43mm SPCがある。~
-TPD AXR:~
TPD(タクティカル・デザイン・デベロップメント)USA社がA2型をコピーし、STG-556と同様M16系STANAG マガジンを流用可能にしたモデル。~
使用弾薬(口径)は5.56×45mm、6.8×43mm SPCの二種類であり、それぞれの弾薬に適応する従来のAUG用マガジンも平行して製造している。~
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