【ATR72】(えーてぃーあーるななじゅうに)

ATR 72.

フランスとイタリアの合弁企業「ATR社」が、自社の双発小型ターボプロップ旅客機ATR42をベースに開発した旅客機
ATR42をベースに、胴体を延長したものである。
型番の「72」は前作同様、標準座席数(72席)に由来する。

本機は前作のATR42の改良型として、1986年に開発がスタート。
この時のローンチカスタマーにはフィンランド航空が名乗りを上げた。

1989年に1号機をフィンランド航空に納入。
以後、競合機となるDHC-8リージョナルジェット各機種と競うように世界の各航空会社に納入されていった。

日本では九州を地盤として設立される予定であった地域航空会社「リンク」が3機を導入する予定だったが、路線就航前に同社が倒産したため宙に浮いてしまった*1
その後、日本エアコミューターがATR42-600の発注分の1機を本機に変更することを決め、2018年末までに納入される予定である。

バリエーション

  • ATR 72-100:
    初量産型。プラット・アンド・ホイットニー・カナダ製PW124Bエンジンを搭載したもの。
    ATR 72-101とATR 72-102がある。
  • ATR 72-200:
    最大離陸重量を増加させた型。
    100型同様、ATR 72-201とATR 72-202がある。
  • ATR 72-210:
    エンジンをPW127にアップグレードしたもの。
    ATR 72-211とATR 72-212がある。
  • ATR 72-500:
    搭載量を増大し、離着陸性能と操縦性を向上させた型。
    当初は「ATR 72-210A」と呼ばれていた。
  • ATR 72-600:
    エンジンをPW127Mに換装するとともにグラスコックピット化を図った型。
  • ATR 72ASW:
    イタリアのレオナルド社が600型をベースに開発中の対潜哨戒機型。

*1 このうち、完成していた2機(機体記号は「JA01LK」「JA02LK」が予定されていた)は後にフィンランド航空が引き取った。

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