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*&ruby(えーあいえむきゅう){【AIM-9】}; [#c949e489]
AIM-9 "&ruby(サイドワインダー){Sidewinder};"（ガラガラヘビの一種「ヨコバイガラガラヘビ」の別名）~
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1949年からアメリカが開発し、世界で最初に実用化された[[赤外線誘導]]の短距離[[空対空ミサイル]]。~
初期型は後方からの攻撃しか出来なかったが、中期型では[[オールアスペクト発射能力]]を、最新の後期型では[[オフボアサイト]]能力・[[ヘルメット・マウンテッド・サイト]]能力を持っている。~
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1956年に配備されてから現在に至るまで、米国内でもシリーズを通して数万発が製造されたほか、多くの国へ輸出または[[ライセンス生産]]が認められ、西側世界標準の短射程AAMの座を不動のものとした。~
さらにこのAIM-9を基礎としイギリス（[[AIM-132ASRAAM>AIM-132]]）・日本（[[AAM-1]]・[[AAM-3>90式空対空誘導弾]]・[[AAM-5>04式空対空誘導弾]]）・台湾（[[天剣2]]）・イスラエル（[[シャフリル1]]・[[シャフリル2]]・[[パイソン3]]・[[パイソン4]]・[[パイソン5]]）・ブラジル（[[MAA-3]]）・ドイツ/スウェーデン/イタリア共同開発（[[IRAS-T]]）等自国使用に改良した西側諸国もある。~
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また、50年代の中台紛争を通じて東側に持ち込まれたAIM-9は、R-13([[AA-2]])という形で東側世界標準の短射程AAMとなったことも興味深い事実である。~
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上記のように全世界で普及したAAMであることと、機体へのミサイル運用能力の付与が非常に簡単であることの2点の理由から、アメリカ製[[戦闘機]]以外にも、フランスの[[ミラージュF1]]・[[ミラージュ2000]]、日本製の[[F-1]]・[[F-2]]・[[T-2]]、中国製の[[殲撃7]]・[[殲撃6]]、イスラエル製の[[クフィル]]、イタリア製[[MB326]]・[[ツカノ]]・スウェーデン製[[グリペン]]・[[ビゲン]]・[[ドラケン]]・[[ライセン]]・[[ツナン]]、台湾製[[経国>IDF経国]]等多くの外国製[[戦闘機]]・[[攻撃機]]・[[練習機]]にも搭載できる。~
上記のように全世界で普及したAAMであることと、機体へのミサイル運用能力の付与が非常に簡単であることの2点の理由から、アメリカ製[[戦闘機]]以外にも、フランスの[[ミラージュF1]]・[[ミラージュ2000]]、日本製の[[F-1]]・[[F-2]]・[[T-2]]、中国製の[[殲撃7]]・[[殲撃6]]、イスラエル製の[[クフィル]]、イタリア製[[MB326]]・[[ツカノ]]・スウェーデン製[[グリペン]]・[[ビゲン]]・[[ドラケン]]・[[ライセン>ランセン]]・[[ツナン>トゥンナン]]、台湾製[[経国>IDF経国]]等多くの外国製[[戦闘機]]・[[攻撃機]]・[[練習機]]にも搭載できる。~
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AIM-9は地対空/艦対空ミサイル([[MIM-72]])にも転用された。それぞれ名称をチャパラル/シーチャパラルといい、現在も運用が続けられている国もある。~
20世紀後半以後、航空戦では必ずと言っていいほど登場し、[[レバノン侵攻]]、[[ベトナム戦争]]、[[湾岸戦争]]、[[イラン・イラク戦争]]、[[フォークランド紛争]]、[[コソボ紛争]]等で多くの戦果を残している。~
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また、CIA用[[P-3]]が後ろ向きにAIM-9を搭載し、[[スクランブル]]発進した中国軍[[戦闘機]]を撃墜したという情報もある。~
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**スペックデータ [#qe4f99fb]
全長：~
AIM-9L/M/R：2.85m~
AIM-9P：3.07m~
AIM-9X：3.02m~
直径：12.7cm~
翼幅：~
AIM-9L/M/R：63cm~
AIM-9P：56cm~
AIM-9X：44cm~
発射重量：~
AIM-9L：85.3kg~
AIM-9M：86.0kg~
AIM-9P：78.0kg~
AIM-9R：87.0kg~
AIM-9X：85.3kg~
射程：~
AIM-9L/M/P：17.7km~
AIM-9R：19.3km~
速度：[[マッハ]]2.5~
推進装置：Mk16・Mk36ロケットモーター (AIM-9L/M)~
弾頭：環状爆風（9.4kg）、プリフォームド・ロッド・シース(さや型ケース)、[[HE>榴弾]]破片弾頭~
誘導装置：パッシブ赤外線ホーミング（AIM-9C/R除く）~
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**バリエーション [#c5eb2e54]
純粋な派生型の一部とその特徴を以下に示す。~
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-AIM-9B（第1世代空対空ミサイル）~
1956年に初配備されたもの。後方からの攻撃能力しかなく誘導性も悪い。~
当時の[[F-86セイバー>F-86]]・[[F-104スターファイター>F-104]]等に搭載された。~
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-AIM-9C（第1世代空対空ミサイル）~
海軍の[[セミアクティブレーダー誘導]]型。[[F-8クルセーダー>F-8]]用に開発された。~
生産までは行われたが、使用実績は無い。~
後に[[AGM-122A 対レーダーミサイル>AGM-122]]のベースとなった。~
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-AIM-9D/E（第2世代空対空ミサイル）~
現在のサイドワインダーシリーズの基礎となった型。~
後方からしか発射出来ないが、[[シーカー]]の視野角を4°から2.5°に狭め、バックのノイズを減らし[[トラッキングレート]]を毎秒11°から12°に向上させた。~
また、新型ロケットモーターの採用により速度が[[M>マッハ]]1.7から2.5、射程が2.6nmから9.7nm、弾頭重量が10lbから25lbになっている。~
[[ベトナム戦争]]時代に[[F-4]]等の機体に搭載され、実戦投入されたが現在では全て退役している。~
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-AIM-9G（第2世代空対空ミサイル）~
D型の発展型で、サイドワインダー拡張捕捉モード（SEAM）を追加。~
これにより[[ミサイル]]のシーカーは、光学シーカーを航空機の[[レーダー]]に付属され発射前に走査と目標の追随が出来るようになっている。~
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-AIM-9H（第2世代空対空ミサイル）~
海軍用では最後の型、半導体回路を初めて使用した。~
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-AIM-9J-1/J-2/J-3（第2・3世代空対空ミサイル）~
海軍使用型で、飛翔運動時間が40〜60秒に伸びた型。~
フランス製[[ミラージュF1]]等にも搭載可能である。~
なお、昔はAIM-9Nと呼ばれていた。~
現在はスペイン等が使用中。~
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-AIM-9L/M（第3世代空対空ミサイル）~
[[オールアスペクト発射能力]]を持つ、海軍・空軍の規格統一型。~
現在の主力型だが、米国での生産は既に終了している。~
M型（前期型）は[[フレア]]対策がなされ、[[ロケットモーター]]が低煙化されている。~
日本・イギリス等が使用中。フォークランド戦争でも使用され、戦果を挙げている。~
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-AIM-9P/P-3/P-4（第3世代空対空ミサイル）~
L/Mのダウングレード型（輸出型）で、パキスタン・ギリシャ・ベネズエラ・フィンランド等が使用している。~
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-AIM-9M-8/9/10（第4世代空対空ミサイル）~
M型の後期型。[[IRCCM]]（対赤外線対抗策）を強化し[[WGU-4E/5GCS]]を搭載している。~
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-AIM-9R（第4世代空対空ミサイル）~
可視光CCDシーカーを搭載、[[フレア]]による欺瞞に強い。~
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-AIM-9X（第5世代空対空ミサイル）~
赤外線画像ホーミング、[[推力偏向ノズル]]を搭載、また[[JHMCS]]を使用することによって真横を飛行する敵をロックオンすることが可能となり、非常に高い[[オフボアサイト]]能力を持つ。~
通称「サイドワインダー2000」。~
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#ref(9x.jpg); ~
