【AIM-26】 †
AIM-26 Falcon(旧称GAR-11).
アメリカ・ヒューズエアクラフト社製の空対空ミサイル。AIM-4と同じく愛称は「ファルコン」。
アメリカ合衆国で唯一の、核弾頭を搭載した誘導空対空兵器である。
1956年から開発を開始し、1961年から運用が開始された。
本ミサイルは、AIM-4をより大型にし、核弾頭を搭載することで破壊力を強化したもので、主にF-102「デルタ・ダガー」?迎撃機に搭載された。
誘導方式はセミアクティブレーダー誘導で、レーダー近接信管を用いていた。
弾頭はM-388「デビークロケット」無反動砲のMk54核砲弾(核出力:10〜20t)と共通設計のW54サブキロトン核弾頭(核出力:250t)を使用した。
当初の運用者だったアメリカ空軍では1974年に退役したが、スイスやスウェーデンでは本ミサイルの弾頭を通常弾頭にしたモデルが使用されていた。
スイスでは「HM-25」の名称で呼ばれ、スウェーデンでは「Rb27」の名称でライセンス生産された。
スイス空軍ではミラージュIIIS、スウェーデン空軍ではサーブ 35「ドラケン」に搭載されて運用された。
スウェーデン空軍では1990年代初期までに退役している。
スペックデータ †
全長 | 2.14m |
翼幅 | 0.62m |
直径 | 0.29m |
発射重量 | 92.1kg |
射程 | 8〜16km |
速度 | マッハ2 |
推進方式 | 固体推進ロケットモーター |
エンジン | チオコールM60 固体燃料ロケットモーター(推力26kN) |
誘導方式 | セミアクティブレーダー誘導 |
弾頭 | W54核弾頭(核出力250t)/高性能炸薬(18.1kg) |
派生型 †
- AIM-26A:
核弾頭搭載型。
- AIM-26B:
通常弾頭型。
- HM-55:
B型のスイス輸出型。
- Rb27:
B型のスウェーデンでのライセンス生産型。